スリム全世界株は野村つみたて外国株投信に勝てなかった(3か月リターン)

「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」が2018年3月19日に新規設定されて3か月が経過しました。

現時点の純資産額は12億3800万円。
余り伸びていません。

その理由は信託報酬にあります。

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スリム全世界株の信託報酬は税抜0.142%です。
最新の月報によれば、先進国株は86.6%、新興国株は12.4%。これだと99%になって計算が面倒ですので、小数点第1位を切り上げ、先進国株87%、新興国株13%とします。

スリム先進国株とスリム新興国株をこの割合で保有した場合は、

0.1095×0.87=0.095265
0.19×0.13=0.0247

となり、これらの合計は0.119965%となります。

つまり、

●自作 0.119965%
●スリム全世界株 0.142%

となり、自作すると84.48%のコストで済むわけです。

もっとも、その差は0.022035%であり、1000万円あたり2203円ですから、リバランスの手間とリバランスを自分でする際の課税コストを考えると、微妙な差といえば微妙な差です。

しかし、おそらく多くの人はこのような観点ではなく、スリム先進国株が0.1095%で持てるのに、0.0325%のコストを上乗せして新興国株を13%混ぜる意味があるのかどうかという観点で考えているはずです。

これを逆から見れば、「スリム先進国株の信託報酬の1.3倍の信託報酬を支払って新興国株を13%混ぜるべきか」という判断になります。
スリム全世界株の純資産額が伸び悩んでいるのは、多くの人がこれに魅力を感じていないからだと思われます。

もしスリム全世界株の信託報酬がスリム先進国株とスリム新興国株の信託報酬を単純に按分したものであれば、「スリム先進国株の信託報酬に9.55%上乗せして13%の新興国株を混ぜるべきか」という判断になりましたので、今度は逆に非常に魅力的にうつります。

それだけスリム先進国株の信託報酬が異次元すぎたわけですが、ニッセイ外国株がそれを下回る信託報酬にすることを公表したことで、もはや異次元ではなくなりました。
純資産額が13億円しかなく、失うものが何もないiFree外国株は、おそらくニッセイ外国株に追随して値下げをするでしょう。そうすると、去年の年末のように、たわら先進国株も渋々ながらこの動きに追随すると思われます。

さて、スリム先進国株と比較して魅力がないスリム全世界株ですが、全世界株ファンドというカテゴリの中では最安です。
そのライバルは、同じ指数への連動をめざす野村つみたて外国株投信となります。

3か月リターンの比較です。

●スリム全世界株
3/30 9680
6/29 10078
騰落率 4.11157%

●野村つみたて外国株投信
3/30 9828
6/29 10234
騰落率 4.13105

残念ながら、信託報酬0.142%のスリム全世界株が信託報酬0.19%の野村つみたて外国株投信に負けてしました。
信託報酬が高くても、野村つみたて外国株投信を買うほうがスリム全世界株を買うよりも儲かることになります。

スリム全世界株は、スリム先進国株と比較しても魅力はなく、野村つみたて外国株投信と比較しても魅力がないわけですから、日本を除く全世界株ファンドの不人気もあいまってその前途は多難といえます。

※イーマクシス全世界株の新規設定日は2010年7月20日です。もうすぐ8年もたつのに、その純資産額はわずか77億円です。日本を除く全世界株ファンドがいかに不人気かが分かりますね。


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コメント

No title

思ったより差がついたんですね。
例のブロガーミーティングで、運用報告書にも記載できないコストがあることがわかり、同じ指数に連動する商品は同期間のリターンを見比べるしかないので、定期的に比較していただけるのは大変ありがたく思っています。

全海外株は日米だけに限らず世界的にも人気が高いとは言えないみたいですね。
これからも人気とも不人気とも言えないニッチなニーズであり続けるでしょう

No title

コメントありがとうございます。

>これからも人気とも不人気とも言えないニッチなニーズであり続けるでしょう

楽天VTが純資産額100億円に迫りつつある反面、いーマクシス全世界株がようやく80億円ですから、三菱UFJ国際投信は明らかに顧客のニーズを読み違えていると思います。

VTに対抗して「スリム全世界株(含む日本)」を0.1%で出してこそ、日本のバンガード社たり得ると思うのですけれどね。
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●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
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