楽天証券、iシェアーズETFの無料化を発表するも、時すでに遅し(スリムには勝てない)

本日、楽天証券は、iシェアーズETF東証上場シリーズの売買手数料無料化を発表しました。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/special/0-etf.html

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iシェアーズETF東証シリーズのラインナップは、下記リンク先をご覧ください。
https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/strategies/ishares-tse

めぼしいものは、

●iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF(1655)
●iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF(1657)
●iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETF(1658)

の3種類です。

このうち、1657はスリム先進国株、1658はスリム新興国株がありますので、比較してみます。

●1657
経費率 0.19%
純資産額 38億2881万円
保有資産 米国ETF(IVVほか4本)

●スリム先進国株
トータルコスト 0.18726%(イーマクシス先進国株の実質コストを流用した)
純資産額 127億0400万円
保有資産 個別株

このように、あらゆる点でスリム先進国株が勝利します。
しかも、1657は米国ETFを買うだけETFであるため、三重課税コスト(アメリカから見た第三国株の配当金にアメリカが余計に課税する問題)が別途かかってしまいます。


●1658
経費率 0.23%
純資産額 24億1505万円
保有資産 米国ETF(IEMGのみ1本)

●スリム新興国株
トータルコスト 0.3652%(イーマクシス新興国株の実質コスを流用した)
純資産額 61億8700万円
保有資産 個別株


スリム先進国株とは異なり、スリム新興国株のトータルコストは1658に負けます。
その差は0.1352%です。

しかし、1658はETFを買うだけファンドですから、三重課税コストがかかります。

http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-796.html#more

上記記事で検討したとおり、三重課税コストは0.1584%~0.234%ですから、1658の三重課税コストについても、両者の差0.1352%を超えるものと思われます。
しかも、スリム新興国株は投信保有ポイントが0.05%付与されますので、ポイント考慮後の差は0.0852%まで縮まります。

三重課税コストとポイントを考慮すると、1658よりもスリム新興国株に軍配が上がります。

このように、今回、楽天証券はiシェアーズETF東証シリーズの売買手数料を無料化しましたが、スリムシリーズには勝てませんでした。

とはいえ、iシェアーズ TOPIX ETF(1475)の信託報酬は0.06%であり、純資産額は1782億円ですので、競争力がないわけではありません(ETFとは言っても、0.06%は経費率ではなく信託報酬であり、その他コストが加算されます)。
しかし、トピックスETFの定番である1306の純資産額は7兆7000億円もあり、圧倒的です。売買手数料がかかっても1306を買うでしょうし、売買手数料が嫌な人はインデックスファンドを買うでしょうから、1475が売れる気がしません。

また、1655はS&P500指数への連動を目指すものですが、こちらについても、カブドットコム証券のフリーETFである「SPDR S&P500 ETF」(1557)に勝てるとは思えません。
1557は世界最大のETFを買うだけETFですが、経費率は0.0945%です。これに対し、1655は0.15%です。
知名度、規模、コストの全てで負けてしまっています。

というわけで、楽天証券のせっかくの試みですが、成功するとは思えません。
どうせフリーETFにするなら、1655ではなく1557にすれば盛り上がったことを思うと、残念です。

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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は、たわら先進国株(楽天証券)とVT(マネックス証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●松井証券で「Slim全世界株リバランス積立」の毎営業日1万円投資を実行中。
●楽天証券で「たわら男爵15種」の毎月2回100円投資を実行中。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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