【基礎知識】リバランスは「安く買って高く売る」魔法の方法

「リバランス」という投資テクニックがあります。

この「リバランス」には、

●リスク資産と無リスク資産のリバランス
●リスク資産内部のリバランス

の2種類がありますが、リバランスを確実に実行することで、リスクを減らし、リターンを高めることができます。

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具体例で説明します。

総資産額1000万円のAさんがいます。
Aさんは、600万円で「スリム全世界株」を一括購入し、残りの400万円を楽天銀行の普通預金で管理していました。

●「スリム全世界株リバランス積立」の活用方法
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-725.html

1年後、スリム全世界株が700万円になったとします。
Aさんの総資産は1100万円になりましたが、リスク資産(スリム全世界株)700万円:無リスク資産400万円=63.6:36.4となり、6:4の配分比からズレてしまいました。

そこで、ここで「リスク資産と無リスク資産のリバランス」をします。
具体的には、スリム全世界株を40万円分だけ売却します。
そうすると、リスク資産(スリム全世界株)660万円:無リスク資産440万円=6:4となり、リスク資産と無リスク資産の配分比が当初の配分比まで戻りました。


つぎに、「リスク資産内部のリバランス」について説明します。

スリム全世界株は、先進国株80、新興国株10、日本株10の配分比で全世界株ファンドを自作するというものです。
Aさんは、スリム先進国株480万円、スリム新興国株60万円、スリム国内株60万円をそれぞれ購入し、スリム全世界株を自作しました。

1年後、スリム先進国株540万円、スリム新興国株120万円、スリム国内株40万円になったとします。
80:10:10の配分比にするためには、スリム先進国株560万円、スリム新興国株70万円、スリム国内株70万円にしなければなりませんので、スリム新興国株を50万円だけ売却し、スリム先進国株を20万円、スリム国内株を30万円ずつ購入します。

このようなリバランスがなぜ必要なのかについて、マルキール先生は次のように述べます。

投資家なら誰でも、間違うことなく「安く買って、高く売る」指令を出してくれる魔法使いがいたらいいなと思うだろう。
そして、規則正しいリバランス戦略こそ、その魔法使いなのだ。
(「ウォール街のランダム・ウォーカー原著第11版」444頁)

マルキール先生が指摘するとおり、「安く買って高く売る」ことは投資の基本です。
しかし、相場の山と谷を事前に知ることはできませんので、買うときは「もっと安く買えるのではないか」、売るときは「もっと高く売られるのではないか」と考えてしまい、買い時、売り時を逃してしまうことが往々にしてあります。

あなたも私も、人間は欲深い生き物ですから、自身の投資判断を介在させると、「もっと儲けることができるはずだ」という欲に目がくらみ、判断を間違えるリスクが発生してしまうのです。

エリスは、「判断を間違えるリスク」について、次のように述べます。

自分の評価や相場観で投資をする場合・・・その判断は正しいかもしれないが、少なくともうまくいくためには買いと売りの2回、正しい判断ができなければならない。
(「チャールズ・エリスのインデックス投資入門」161~162頁)

規則正しいリバランスをすれば、買いと売りの2回、正しい判断をすることができます。

リバランスは、「安く買って高く売る」指令を出してくれる魔法使いです。

事前に決めた配分比に従ってひたすら毎営業日積立てを行い、年に1回のリバランスを行う。

これこそがインデックス投資の極意にほかなりません。

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コメント

No title

基本的な質問ですみません。
上記のように'リスク資産内部'リバランスをするとき利益にかかる税金が気になってしまいますが, これは仕方ないのでしょうか?なにかうまい方法はないでしょうか?

No title

リバランスじゃないですけど、ニッセイがまたやらこいたっぽいですよ。

No title

コメントありがとうございます。

>'リスク資産内部'リバランスをするとき利益にかかる税金が気になってしまいますが, これは仕方ないのでしょうか?

仕方がないことです。
リバランスの必要経費と割り切るしかありません。

>ニッセイがまたやらこいたっぽいですよ。

情報提供ありがとうございます。
さっそく新記事にしました。

No title

たわら男爵様のブログを知り、たわら先進国株と、野村つみたて外国株投信を毎日1000円ずつをNISAにて積み立てしております。
それと、IDECOでは毎月23000円分たわら先進国株を積み立てています。


今回の記事を読ませていただき、リバランスが必要だということはわかったのですが、そのリバランスも含めてほったらかし積み立てをする方法はございますでしょうか?
ご教授いただけたら幸いでございます。

No title

コメントありがとうございます。

>たわら男爵様のブログを知り、たわら先進国株と、野村つみたて外国株投信を毎日1000円ずつをNISAにて積み立てしております。

スリム先進国株のほうがよいと思います。

>今回の記事を読ませていただき、リバランスが必要だということはわかったのですが、そのリバランスも含めてほったらかし積み立てをする方法はございますでしょうか?

現状では、リスク資産内部のリバランスを不要にする方法は、

(1)スリム先進国株だけにする
(2)松井証券の自動リバランスサービスを利用する

のどちらかしかありません。

これに対し、リスク資産と無リスク資産のリバランスを不要にする方法はありません。

もっとも、つみたてNISAやiDeCoでは非課税投資枠を最大利用しなければなりませんので、全力で非課税投資枠目一杯の投資をすべきですから、無リスク資産とのリバランスが必要なのは特定口座での取引となります。
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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は、たわら先進国株(楽天証券)とVT(マネックス証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資はeMAXIS Slim先進国株を毎月5万円購入。
●松井証券で「Slim全世界株リバランス積立」の毎営業日1万円投資を実行中。
●楽天証券で「たわら男爵15種」の毎月2回100円投資を実行中。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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