方法その1は、全世界株ファンドを新規設定することです。
現在、
インデックス投資のリーサルウェポンとして経費率0.11%のVTがあります。
アメリカ本国では、経費率0.21%で、VTの
インデックスファンド版であるVTWSXが買えます。
そこで、これに対抗し、日本株10、先進国株80、新興国株10の固定配分比で全世界株ファンドを組成します。
信託報酬も、各構成ファンドが値下げすればその配分比に応じて自動的に値下げするように明記しておけば、安心して買えます。
現在の信託報酬を前提にして、この配分比で信託報酬を計算すると、税抜0.1225%(税込0.1323%)となります。
計算式:0.159×10%=0.0159、0.1095×80%=0.0876、0.19×10%=0.019
実質コストは0.093844%です。
計算式:0.006×10%=0.0006、0.094×80%=0.0752、0.18044%×10%=0.018044
トータルコストは税込0.226144%です。
VTWSXの信託報酬は0.17%、実質コストは0.04%、トータルコストは0.21%ですから、ほぼこれに並びます。
VTの顧客のほとんどを奪うことができるでしょう。
方法その2は、全世界債券ファンドを新規設定することです。
具体的には、日本債券10、先進国債券80、新興国債券10の全世界債券ファンドを作ります。
これは単体では売れませんが、全世界株ファンドと組み合わせることで、リバランスが極めて容易になるというメリットが出てきます。
勿論、信託報酬は各ファンドの信託報酬を単純に配分比で割り付けたものとします。
方法その3は、全世界丸ごとファンドを新規設定することです。
具体的には、全世界株ファンド50、全債券ファンド50の配分比を固定したバランスファンドとします。
方法その1とその2を組み合わせれば自作することもできますが、リバランスの手間すら面倒だという人のニーズ(セゾングローバルバランスファンドに向かっているもの)をここで総どりします。
セゾングローバルバランスファンドの純資産額は1570億円ですから、これが当たると凄いことになるでしょう。
これらの3種類のファンドを作ることで、
インデックス投資家のほとんどのニーズを受け入れることができるようになります。
これらは配分比固定の
インデックスファンドの集合体ですから、つみたてNISAの対象ファンドにすることもできます。
そして、この作戦が成功するのは、どの社も超低コストの全世界株ファンドを出していない今しかありません。
コメント
No title
ところで、つみたてNISA Meetupの記事(安房さん)によれば、日本株のマザーファンドにTOPIXや日経225、JPX400しか存在しないことを気にしておられるようです。
しかし、特段”MSCIジャパン”に拘らなくても、既にあるTOPIXのマザーファンドを利用して、全世界の株式(その1)や株式+債券(その3)を組成いただければ、ありがたいです。
なお、債券(その2)があれば更に応用が利きますね。
2017/12/30 23:16 by ざき URL 編集
No title
2017/12/30 23:33 by URL 編集
No title
>特段”MSCIジャパン”に拘らなくても、既にあるTOPIXのマザーファンドを利用して、全世界の株式(その1)や株式+債券(その3)を組成いただければ、ありがたいです。
そうなんですよね。
「全世界株指数」ではなく、10:80:10の合成指数で全然構わないのですが(というかEXE‐iつみたてイリーズは実質これですよね)、運用会社はなぜか組成してくれません。
>slimシリーズのコスト優位性と、SBIポイントの付与の限界も踏まえ、あらためて投信工房のアロケーション買付システムがいいような気がしてきました。
ご指摘のとおりです。
というわけで、リバランス積立を再開してみます。
2017/12/31 09:23 by たわら男爵 URL 編集