投資信託の二重課税の解消方法は米国ETFと全く同じ

2017年12月22日、投資信託の二重課税の解消に関する税制改正が閣議決定されました。
http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2018/20171222taikou.pdf#search=%27%E5%B9%B3%E6%88%9030%E5%B9%B4+%E7%A8%8E%E5%88%B6%E6%94%B9%E6%AD%A3%27


※よろしければ、次の記事もご覧ください。

●つみたてNISAはeMAXIS Slim先進国株にします
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-717.html#more

●eMAXIS Slim先進国株、0.1095%に値下げ
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-716.html#more

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該当部分を引用します。

(1)上場株式等の配当等に係る源泉徴収義務等の特例等について、次の措置を講ずる。
① 支払の取扱者が交付をする上場株式等の配当等の次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める額を、当該支払の取扱者が源泉徴収する当該上場株式等の配当等に係る所得税の額から控除する。
イ 集団投資信託の収益の分配 その集団投資信託の信託財産について納付した外国所得税の額のうち当該収益の分配に対応する部分の額
ロ 特定目的会社の利益の配当 その特定目的会社が納付した外国法人税の額のうち当該利益の配当に対応する部分の額
ハ 投資法人の投資口の配当等 その投資法人が納付した外国法人税の額のうち当該配当等に対応する部分の額
ニ 特定目的信託の受益権の剰余金の配当 その特定目的信託の信託財産について納付した外国法人税の額のうち当該剰余金の配当に対応する部分の額
② 上記①により控除する外国所得税及び外国法人税(以下「外国所得税等」という。)の額は、当該上場株式等の配当等に係る所得税の額に集団投資信託、特定目的会社、投資法人又は特定目的信託の外貨建資産への運用割合を乗じた額を限度とするとともに、当該上場株式等の配当等の金額に加算する。
③ 上場株式等の配当等に係る源泉徴収税額は、上記①による外国所得税等の額の控除後の金額とする。
④ 上記①により控除された外国所得税等の額に相当する金額は、その上場株式等の配当等の交付を受ける者のその年分の所得税の額から控除できることとする(法人税についても同様とする。 )。
⑤ 上記①の支払の取扱者は、上場株式等の配当等の交付を受ける者に対し、上記①により控除する外国所得税等の額に相当する金額を通知しなければならないこととする。
⑥ その他所要の措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成 32 年1月1日以後に支払われる上場株式等の配当等について適用する。


何を言っているか理解できますか?

ごめんなさい。私には無理でした。

二重課税の解消と言われたとき、普通ならば、「外国所得税額+日本所得税額」が15.315%(源泉税額は20.315%だが、うち5%は住民税)になるように事前調整され、特定口座源泉徴収ありであれば、証券会社が結局20.315%を源泉徴収すると考えるでしょう。

しかし、もしそうであれば、なぜ外国所得税額を所得税から控除できる仕組みにしたのかが理解できません。
20.315%になるように事前調整された上で源泉徴収されているわけですから、もうこれ以上、控除する必要はないはずだからです。

マネックス証券に聞いてみました。
年末なのに頑張ってくれました。

【回答】
分配金で事前調整されるという制度改正ではございませんので、投資信託の外国税額控除も確定申告が必要になる認識でございます。

【翻訳】
証券会社は今までどおり外国所得税控除後の配当金の20.315%を源泉徴収するが、米国ETFのように外国所得税を明記した書類を送るので、外国税控除を利用したい人はそれを利用して確定申告してね。

要するに、今回の税制改正は、米国ETFの外国税控除を投資信託に拡大したものに過ぎないようです。


マネックス証券の回答のように理解すると、閣議決定で、確定申告を条件としていること、証券会社が外国所得税額を顧客に通知しなければならないとしていることが理解できます。

また、米国ETFの制度を投資信託に拡大したものであることから、今回の税制改正は米国ETFは対象外ですし、分配金を出さない投資信託(たわら先進国株など)も対象外です。

そして、米国ETFの拡大版に過ぎないことから推測すると、米国ETFではほとんど外国所得税を取り戻せませんので(とりわけ非課税世帯はゼロです)、今回の税制改正の恩恵を受けられる人は少なくなりそうです。

これに対し、大和総研のレポートは違うことを言っています。
www.dir.co.jp/research/report/law-research/tax/20171229_012629.pdf

ただ、大和総研のレポートの方法だと、確定申告をする必要がないことになり、私の最初の疑問が解消されません。

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コメント

No title

確定申告の際非課税世帯だと確かに外国税額控除は使えませんが、配当金は既に20%源泉されていますので、総合課税で配当所得を申告すれば税率5%となることにより、払い過ぎ部分が還付されませんか?申告することで社会保険料が上がる懸念については、住民税で申告不要を選択することで回避できると思います。

No title

コメントありがとうございます。

>配当金は既に20%源泉されていますので、総合課税で配当所得を申告すれば税率5%となることにより、払い過ぎ部分が還付されませんか?申告することで社会保険料が上がる懸念については、住民税で申告不要を選択することで回避できると思います。

来年3月申告分から始まる制度のため、本当にそうなるかが今一つ確信できません。

税理士等の専門家による具体的な分析を読んで、最終的な結論を出す予定ですが、1年様子を見るかもしれません。
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●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
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