間違った原因は、Funds-i新興国株の信託報酬を除くコストを2017年9月に公表された最新の運用報告書のものではなく、1つ前の運用報告書のものにしてしまったからでした。
最新版の運用報告書(右端の数字は運用報告書の日付け)を反映させた新興国株のコストは次のとおりです。
【新興国株の信託報酬を除く実質コストランキング(参考:マザーファンドの純資産額)】
1、eMAXIS Slim新興国株 0.181%(356億1800万円)2017.1.26
2、Funds-i新興国株 0.191%(217億9600万円)2017.9.6
3、たわら新興国株 0.226%(408億6300万円)2017.12.11
これを反映させた各ランキングは次のとおりです。
【先進国株の信託報酬を除く実質コストランキング(参考:マザーファンドの純資産額)2017.12.12改訂版】
1、Funds-i外国株 0.021%(3680億0352万円)2017.9.6
2、外国株式インデックスe 0.034%(2264億8618万円)2017.2.7
3、たわら先進国株 0.038%(2789億6300万円)2017.10.12
4、SMTグローバル株式 0.046%(3103億1663万円)2017.5.10
5、三井住友DC外国株S 0.068%(1655億8300万円)2016.11.30
6、iFree外国株 0.06978%(796億3099万円)2016.11.30
7、eMAXIS先進国株 0.094%(2701億6464万円)2017.3.27
8、ニッセイ外国株 0.119%(629億1132万円)2016.11.21
つぎに、
【信託報酬ランキング(値下げ予定後)】
1、ニッセイ外国株 0.189(0.20412)
1、eMAXIS Slim先進国株 0.189(0.20412)
3、iFree外国株 0.19(0.2052)
3、i-SMTグローバル株 0.19(0.2052)
5、たわら先進国株 0.2(0.216)
(参考)野村つみたて外国株投信 0.19(0.2052)
最後に、この信託報酬ランキングに先ほどの実質コストランキングを加算して、トータルコストを出します。
【トータルコストランキング(2017.12.12改訂版)】
1、i-SMTグローバル株 0.2512
2、たわら先進国株 0.254
3、iFree外国株 0.27498
4、eMAXIS Slim先進国株 0.29812
5、ニッセイ外国株 0.32312
(参考)野村つみたて外国株投信 0.2466
※0.021×88%=0.01848、0.191%×12%=0.02292、これらの合計額は0.0414
野村つみたて外国株投信のコストは、あくまでFunds-i外国株とFunds-i新興国株のコストを案分しただけの推定値ですが、Funds-i外国株の純資産額は76億円、Funds-i新興国株の純資産額は43億円と比較的少額でこの数字を叩き出していますので、積立専売で新規流入資金の予測がしやく安定運用が期待できる野村つみたて外国株投信の実際のコストも推定値と同水準になることが期待できます。
それにしても、全ての先進国株ファンドを抑え、コスト高になりがちな新興国株を12%も含む野村つみたて外国株投信がトータルコストナンバーワンとは驚きました。
コメント
アドバイスお願いします。
つみたてNISAを夫婦で満額積立していく予定なのですが、二人とも野村つみたて外国株を買うか、たわら先進国と野村を分けて買うか迷っております。
良きアドバイスをお願いいたします。
2017/12/12 19:14 by 山田 URL 編集
No title
>つみたてNISAを夫婦で満額積立していく予定なのですが、二人とも野村つみたて外国株を買うか、たわら先進国と野村を分けて買うか迷っております。
要するに、
(1)夫婦でリスク資産を買うのはつみたてNISAだけであり、特定口座では一切買わない
(2)夫野村、妻たわらにするか、夫婦とも野村にするかで悩んでいる
ということだと理解しましたが、期待リターンは、先進国株100%が4.25%、日本を除く全世界株は4.5%ですから、どちらにしても大差ありません。
ただ、悩むということは、きっと、先進国株100%ではなく新興国株を混ぜたい人がどちらかにいるということなんでしょうね。
野村つみたて外国株投信を買っておけば、新興国株を買っておけばよかったと悩むことはありませんので、悩むくらいなら野村を買えばよいと考えます。
大切なのはストロングホールドすることです。つみたてNISAは、今後40年の長い付き合いになるわけですから、自分の胸落ちできるほうを買うのが一番です。
2017/12/12 21:05 by たわら男爵 URL 編集
No title
以下のブログによると、Funds-iや野村つみたての先進国株のマザーファンドの運用で他のファンドと比べてマイナス乖離があったようです。
若干先月の成績が悪かったのもこれが原因と思われます。
乖離は0.05%程度のようで、一度であれば問題なさそうにも思うのですが、気にする必要はなさそうでしょうか。
あまり知識がないもので、他のファンドでもよくあることなのかがよくわからず、たわら男爵様の見解を教えていただきたいと思います。
http://shintaro-money.com/msci-kokusai-cost-return-201711/
2017/12/13 22:49 by URL 編集
つみたてNISAについて
2017/12/13 23:07 by ゆう URL 編集
No title
>以下のブログによると、Funds-iや野村つみたての先進国株のマザーファンドの運用で他のファンドと比べてマイナス乖離があったようです。
新記事で分析しましたが、確かに野村だけおかしいですね。
何があったのか少し考えてみます。
>あまり熱心でない主人にザックリと希望を聞いたところ、米国に70%、新興国に30%かなと言われました。
信念に基づかず、適当な勘で投資判断をすると必ず後悔します。
なぜなら、相場は波があり、数年に1度は暴落するからです。
>そこで私と同じに野村に100%、もしくは主人の希望通り楽天全米株式70、eMAXISSlim新興国株30という形にするか迷っています。
実際に設定作業をするのはご主人ではなくあなたですから、あなたが一番やりやすい形にすべきです。
面倒なご主人の意見は無視し、あなたに投資判断を一任してもらったらどうでしょうか。
ご主人に対しては、「アメリカ70%だと、アメリカの景気が悪くなったら心配になっちゃうから、とにかく日本を除く全世界の株を丸ごと買っておこうよ。私がやっておくから。いいでしょ」とでも言っておいてください。
なお、
>夫婦ともにマネックス証券にて100%株式で積み立てようと思っています。
どうせなら、ポイントが付くSBI証券か楽天証券にしたらどうでしょうか。
ポイント管理が少額で面倒なら、楽天証券にし、発生したポイントは投資信託の買付代金に充当すればよいでしょう。
2017/12/13 23:58 by たわら男爵 URL 編集
つみたてNISAについて
野村つみたて外国株投信の下方乖離の記事読ませて頂きました。投資初心者なので「野村に起こったどえらいこと」とは何か知るべくもありませんが、私は野村と決めていただけに少し心配です。引き続き記事に注目させて頂きたいと思います。
主人に全世界を勧めてみましたが、世界経済がアメリカを中心に回っている中、アメリカの経済成長が基本的には右肩上がりと思っているようで、たまに暴落しても20年の間に取り返せると踏んでいるようです。分散の観点からいえばやはり楽天全米に掛ける(賭ける?)のは危険でしょうか?
また、野村の動向によってはたわら先進国やeMAXISSlim先進国に変更した方が良いでしょうか?
何個も質問してしまい申し訳ありません。
2017/12/14 23:41 by ゆう URL 編集
No title
>「野村に起こったどえらいこと」とは何か知るべくもありませんが、私は野村と決めていただけに少し心配です。
野村がダメなら皆ダメだと思えるのが最大手としてこれまで培ったブランド価値でしょうね。
>野村の動向によってはたわら先進国やeMAXISSlim先進国に変更した方が良いでしょうか?
私は予定どおりつみたてNISAは野村つみたて外国株投信でいきますが、引き続き動向を確認していきます。
>世界経済がアメリカを中心に回っている中、アメリカの経済成長が基本的には右肩上がりと思っているようで、たまに暴落しても20年の間に取り返せると踏んでいるようです。
確実な根拠に基づかない相場観で投資をすることは、暗闇の中を運転することと同じです。
なぜご主人が投資経験もないのに適切な投資判断ができると確信しているのか理解できませんが、おそらく投資の目的をはき違えているのでしょうね。
つみたてNISAの目的は老後に向けた資産形成であり、儲けることではありません。
リターンはリスクの裏返しであり、平均より儲かるものは、同じ確率で絶対に平均より損をします。
なぜなら、リスクとは変動率であり、上振れ(儲け)と同じ確率で下振れ(損)をするからです。
つみたてNISAで高いリスクをとると、運用が失敗したときに資産形成に失敗することになります。
私は、幾らアメリカが好きでも時価総額比の限度にとどめ、まんべんなく先進国全般に分散させるべきだと考えます。
2017/12/15 09:20 by たわら男爵 URL 編集
つみたてNISAについて
2017/12/17 20:59 by ゆう URL 編集
No title
これから書く新記事も読んでもらうとよいかもしれません。
2017/12/17 22:02 by たわら男爵 URL 編集