野村つみたて外国株投信はEXE-iつみたてグローバル株式に勝てるのか?

昨日、さっそうと登場し、そのあまりの低コストが世間の度肝を抜いたEXE-iつみたてシリーズ。
その第1弾は、全世界株と新興国株でした。

低コストで世間の度肝を抜いた全世界株ファンドといえば、野村つみたて外国株投信です。
そこで、今回はこの両者を比較します。


※よろしければ、次の記事もご覧ください。

●楽天バンガードの月次レポートの乖離率を気にするのはナンセンス
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-650.html#more

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まずは、下記記事をご覧ください。

●野村つみたて外国株投信、楽天全世界株の選択の視点
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-559.html#more

野村つみたて外国株投信の推定コストは、次のとおりです。

●トータルコスト 税込0.2566%(投信保有ポイント考慮前)
うち信託報酬 税込0.2052%
うち信託報酬除く実質コスト 0.0514%

楽天全世界株の推定コストは、次のとおりです。

●トータルコスト 税込0.3996%(投信保有ポイント考慮前)
うち信託報酬 税込0.1296%
うち運用コスト(推定値)0.05%
うちETFの経費率 0.11%
うち三重課税コスト(推定値)0.11%

EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドの推定コストは、次のとおりです。

●トータルコスト 税込0.31%(投信保有ポイント考慮前)
うち信託報酬 税込0.108%
うち運用コスト(推定値)0.05%
うちETFの経費率 0.042%
うち三重課税コスト(推定値)0.11%

並び変えてみます。

野村つみたて外国株投信 0.2566%
EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド 0.31%
楽天全世界株 0.3996%

更に言えば、野村つみたて外国株投信の推定コストはかなり固い数字(実態に近い数字)ですが、ETFを買うだけファンドの推定コストはある程度純資産額が増えた時点の数字ですから、初期段階ではもっと多額になる可能性が高いです。
その場合、野村つみたて外国株投信とのコスト差は更に開きます。

証券会社の報酬(税抜)を整理してみます。

野村つみたて外国株投信 0.085%
EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド 0.04%
楽天全世界株 0.05%

楽天証券は、楽天全世界株の投信保有ポイントを野村つみたて外国株投信と同率の0.048%としています。
これに対し、SBI証券は、野村つみたて外国株投信は0.05%ですが、楽天全世界株は0.03%に下げました。

EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドの証券会社の報酬は0.04%であるため、楽天証券は売れば売るほど赤字になります。
そのため、楽天証券はこれを取り扱わないでしょう(楽天証券は全ての投資信託に対し、一律0.048%の投信保有ポイントを付与しているため、EXE-iつみたてシリーズだけ例外的にポイント付与対象外とするとは考えにくいです)。
また、SBI証券は、運用会社が関連会社とはいえ、EXE-iつみたて新興国株の報酬は0.02%であり、ポイント付与対象とはできないことから、EXE-iつみたてシリーズを一律にポイント付与対象から除外する可能性が高いといえます。

そうすると、投信保有ポイントの分だけ、野村つみたて外国株投信とのコスト差が開くことになりそうです。

さらに、EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドは、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスへの連動をうたっていますが、3種類のETFを50(米国):40(米国除く先進国):10(新興国)の配分比で購入していく予定です。

しかし、既にこの基本配分比がFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは違います。
しかも、3つのETFの中にFTSE社の指数と連動するものはなく、3つのETFは全て他社の指数と連動するものです。全く別の指数に連動するETFを3つ集めて、FTSE社の指数との連動をうたっているということになります。

このように、EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドは、そもそも指数との連動性を期待できない制度設計になっています。

以上、検討したとおり、野村つみたて外国株投信のほうが優れていると考えます。

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コメント

No title

男爵さま

いつもながら,深く切り込んだ解説感服いたします.

新登場してきている「ETFを買うだけのファンド」は見た目の信託報酬を安くして客引きをすることはできても,実質コストや運用の安定性の面で「超低コストインデックスファンド」には劣るという認識でよろしいでしょうか.
三重課税やETFの経費率など,運用・販売会社の企業努力ではどうにもならない因子が大きいですので,現行の制度では今後もインデックスファンドの優位性は揺るがなそうですね.

1本で全世界分散投資が可能という点で楽天全世界株に期待しましたが,野村外国株+三井住友DC日本株の方が当分は良さそうです.
全世界株(日本含む)の超低コストインデックスファンドの登場に期待します.

No title

 精緻な分析、参考になります。

 全て込みの経費率だと、やはり野村つみたて外国株投信が有利ですね。

 指摘していらっしゃるEXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドの指数連動は私も大いに気にしています。

No title

No title

コメントありがとうございます。

>新登場してきている「ETFを買うだけのファンド」は見た目の信託報酬を安くして客引きをすることはできても,実質コストや運用の安定性の面で「超低コストインデックスファンド」には劣るという認識でよろしいでしょうか

運用の安定性は、単にETFを買うだけですから問題はないと考えます。問題はコストです。

前の記事で提唱した0.05%の上限キャップ制を事前に宣言するなどしてくれないと、運用報告書を見るまで本格投資することはできません。

>全世界株(日本含む)の超低コストインデックスファンドの登場に期待します

野村つみたて外国株投信が0.19%で出してしまった以上、それを下回る信託報酬にしないと、ステートストリート社の全世界株投信と同様の運命をたどる可能性があります。

>指摘していらっしゃるEXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドの指数連動は私も大いに気にしています。

あれで精緻に連動したら抜群の運用技術といえますね。

>セゾン投信のライバルができるみたいですね

他ブログの紹介記事を見ましたが、いまさら税込0.4988%のものを出して売れるかといえば、売れないでしょうね。

ETFの経費率が株式0.19%、債券0.3%と高いことから、どう頑張っても他の超低コストファンドには太刀打ちできません。

野村AMは昔何をしたのですか?
投信ブログで昔の悪行とかいったワードを見かけることがあります

No title

コメントありがとうございます。

>野村AMは昔何をしたのですか?

非難されているのは野村證券ですね。
その内容は、株を短期売買させて売買手数料を稼いだり、購入手数料が高い投資信託を買わせたりするというものです。

しかし、忘れてはならないのは、野村つみたて外国株投信が脅威の低コストを実現することができたのは、野村に儲けさせた無数の顧客がいたからだということです。

私は、正直、野村證券が顧客をはめ込んで多大な利益を上げたかどうかは、正直どうでもよいと考えています。
顧客に儲けようというスケベ心がなければ、そのようなことにはならなかったからです。

野村が嫌いだから野村つみたて外国株投信を買わないというのはひとつの見識ですが、証券会社は多かれ少なかれ、みな同じ穴のムジナですから、個人的な嫌悪感で投資信託を選別し、みすみす儲けの機会を逃すのは賢い選択とは言えません。
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たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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