松井証券の自動リバランス機能は、ラップ以上バランスファンド以下

毎営業日積立てとリバランス積立の2本柱で、私を含めた投信マニアの注目を集めた松井証券が、12月下旬に「自動リバランス機能」を実装します。
http://www.matsui.co.jp/news/2017/detail_1020_01.html

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自動リバランス機能とは、年に最大4回の任意の日を選択し、売却を伴うリバランスをしてくれるというものです。

まず、松井証券の投信工房では、一番最初に「目標ポートフォリオ」を決めなければなりません。
既定の質問に答えるとロボが銘柄を含めて自動的に提案してくれますが、ロボの提案をすべて無視し、自分の好きな「目標ポートフォリオ」を設定することもできます。

例えば、たわら先進国株80、イーマクシススリム新興国株10、三井住友・DCつみたてNISA・日本株10の配分比で「全世界株投信」を自作することもできます。

つぎに、「リバランス積立」とは、毎回の積立買付時に配分比を割った銘柄をより多く購入してくれるというものです。
たわら先進国株が値上がり、配分比が、たわら先進国株85、イーマクシススリム新興国株10、三井住友・DCつみたてNISA・日本株が5になると、三井住友・DCつみたてNISA・日本株が10になるまで、ひたすら三井住友・DCつみたてNISA・日本株だけを自動的にひたすら買っていきます。

上がったものを売却せず、下がったものを買い増しするリバランスの手法を「ノーセルリバランス」と呼びます。

しかし、保有するリスク資産の金額が多額になると、下がったものの買い増しだけでは、配分比が元に戻るまで相当の時間がかかっていきます。
そこで、上がったものを売却し、下がったものを買い増しする、売却を伴うリバランスが必要になります。

これまで松井証券では、売却を伴うリバランスは、その都度、手作業で指示しなければなりませんでした。
しかし、今回の「自動リバランス機能」の実装によって、例えば、毎年12月20日をリバランス日に設定しておけば、その日に自動的に売却を伴うリバランスを行い、目標ポートフォリオの配分比に自動調整してくれます。

儲かっているものを売却することは、心理的に抵抗があるものです。
「自動リバランス機能」は、売却を伴うリバランスを自動的に行うことで、心理的な抵抗を考慮せず、自ら設定した目標ポートフォリオの期待リターンを得ることを可能とします。

これは実によいシステムです。

しかし、バランスファンドには負けます。
その理由は、上がったものを売却する際に譲渡税が源泉徴収されるからです。

他方で、ラップ口座よりも有利です。
なぜなら、ラップ口座はラップ口座利用料がかかりますが(松井証券は無料です)、仮に特定口座源泉徴収ありを利用していても、ラップ口座の手数料は特定口座では処理されず、ラップ口座の手数料相当額の税金を減らしたければ、必ず確定申告をしなければならないからです。

このように、松井証券は、自動リバランス機能の実装によってラップ口座を超えましたが、リバランス時には譲渡税が源泉徴収されることからバランスファンドには負けます。

全世界株100%の超低コストファンドはこれまで存在しませんでしたが(三井住友DC全海外株は新興国株が先物100%運用という特殊性がありました)、今では、日本株が不要であれば野村つみたて外国株投信、日本株もほしければ楽天全世界株がありますし、債券やリートがほしければイーマクシススリムバランスを買えばよいでしょう。

SBI証券が毎営業日積立設定を実装し、超低コスト全世界株ファンドがリリースされた現在、あえて松井証券を選択する実益はありませんが、松井証券が非常に挑戦的な試みをしているおかげで、SBI証券等でも使い勝手のよい新システムが導入されているわけですから、ありがたいことです。

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コメント

No title

automatic rebalanceは米国の401k口座や資産運用サービスではごく当たり前に用意されている機能ですから、日本でもそれが当たり前になってほしいものです。
SBI証券あたりがパク・・・追従しないかと期待しています。

No title

いつも、拝見させていただいております。大変勉強になります。

質問なんですが、
現在、イデコでたわら先進国株式を買っています(月々12,000円)
来年からつみたてNISAでも、どこかの先進国株式を買おうと思ってます。
イデコでたわらを買っているので、つみたてNISAでは違うファンドを買ったほうが良いと思いますか?または同じたわらでも可だと思いますか?

また、かなりの好成績のひふみ投信に少し興味があるのですが、男爵様はひふみ投信に関しては率直にどう思っていますか?

何卒宜しくお願い致します。

No title

コメントありがとうございます。

>SBI証券あたりがパク・・・追従しないかと期待しています。

インスパイアですね。

>かなりの好成績のひふみ投信に少し興味があるのですが、男爵様はひふみ投信に関しては率直にどう思っていますか?

今日の記事でご回答します。
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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は、たわら先進国株(SBI証券)とVT(マネックス証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●松井証券で「Slim全世界株リバランス積立」の毎営業日1万円投資を実行中。
●楽天証券で「たわら男爵15種」の毎月2回100円投資を実行中。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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