この投資信託がすごい(2017年8月、バランスファンド編)

新シリーズ「この投資信託がすごい」の第4弾は、バランスファンド編です。

このシリーズは、インデックスファンドのうち、私が最高だと考えるものをご紹介するというものです。

それでは、さっそく最優秀バランスファンドの発表です。

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●eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)

信託報酬 0.2376%(税抜0.22%)
実質コスト 0.3047%(うち信託報酬を除く部分は0.0671%)
純資産額 26億8300万円(2017年5月9日新規設定)
マザーファンドの規模 
日本株 2208億0100万円
先進国株 2700億6500万円
新興国株 356億1800万円
日本債券 5294億5600万円
先進国債券 1561億5500万円
新興国債券 124億4300万円
日本REIT 169億8300万円
先進国REIT 189億4900万円

※実質コストはイーマクシスバランス(8資産均等型)の信託報酬を除く実質コスト(0.0671%)を流用しました。

圧倒的な低コストです。
しかも、新規設定から3か月しかたっていないのに、ベビーファンドの純資産額は25億円を超えています。

ところで、バランスファンドは、

(1)先進国、新興国、日本
(2)株、債券、REIT

を組み合わせ、9種類の資産の配分比を変えることで独自性を出しています。

配分比の変え方は、

(1)時価総額比
(2)GDP比
(3)均等配分
(4)その他

の4種類に分けることができます。

時価総額比の代表格はセゾングローバルバランスファンド、GDP比の代表格は世界経済インデックスファンド、均等配分の代表格はイーマクシススリムバランスになります。

しかし、世界経済インデックスファンドは、2016年12月末、不可解な配分比の変更を行いました。
http://www.smtam.jp/shared/pdf/report_column/HP__20161228_.pdf

これまでは、先進国55、新興国35、日本10の配分比だったのですが、先進国60、新興国30、日本10に変更しました。
上記のリンク先の説明文を見ると、この変更はGDP比が変更されたことによるものではなく、新興国から先進国にマネーが流れそうだというファンドマネージャーの将来予測に基づくもののようです。
ちなみに、上記リンク先には2016年のGDP比が記載されていますが、それによれば、先進国54.8、新興国38.9、日本6.3ですから、GDP比を貫くのであれば、日本を減らして新興国を増やさなければなりません。

しかも、GDP比といっても、先進国、新興国、日本の内部の構成比は時価総額比ですので、世界経済インデックスファンドは、時価総額比で構成されている各マザーファンドの保有率をGDP比にしただけのものでしかなく、時価総額比とGDP比が混ざった中途半端なものとなっています。

このように、世界経済インデックスファンドには、

(1)時価総額比の既存マザーファンドを利用しているため、例えば、先進国株と新興国株の保有率はGDP比だが、先進国株内部(例えば、アメリカとイギリス)では時価総額比であり、中途半端

(2)組み合わせ比率についても、GDP比を貫くのではなく、ファンドマネージャーの相場観を反映させている

という2つの問題点(自らのコンセプトに忠実ではないという意味)があります。

とはいえ、時価総額比、GDP比、均等配分というコンセプトは、実は大した問題ではありません。

「わたしのインデックス」というサイトがあります。
http://myindex.jp/
このサイトには「資産配分ツール」があり、自分の好きな配分比でシミュレーションができます。

上記ツールを利用して計算したリスクとリターンです。

4資産均等 4.4 10.0
8資産均等 6.4 12.9
セゾングロバラ(6資産時価総額比) 5.8 12.6
世界経済 6.4 13.8
VT(全世界株、時価総額比) 6.2 19.1

数字だけを見れば8資産均等が一番優秀です。
とはいえ、有意な差があるというほど隔絶して優秀なわけではありません。

ただ、確実に言えることは、コストはリターンをむしばむということです。

また、将来、どの資産が値上がり、どの資産が値下がるかは誰にも分からない以上、全ての資産を同じだけ買っておくという戦略をとれば、どれかが下がってもどれかは上がりますので、平穏な気持ちをもってリスク市場に居続けることができ、稲妻が輝く瞬間を逃さないという効果も得ることができます。

というわけで、イーマクシススリムバランスは、

(1)全てのバランスファンドの中でコストが最優秀であること
(2)8資産均等というコンセプトは安心できる戦略であり、リスクとリターンの数字も最優秀であること

から、バランスファンド部門の最優秀ファンドに輝きました。

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コメント

資産配分ツールの基本データ期間

わたしのインデックスの資産配分ツールには、いくつかのポートフォリオを入れていますが、8資産均等 6.4 12.9 というデータをベンチマークとして入れているので、わかるのですが、20年の期間を選んでしまうと、日本REITが抜け落ちてしまいます。そのため正確な数値が出ないと思います。実際のリスクは、もうちょっと高めだと思います。いずれにせよ、誤差の範囲だと思います。
それよりも、20年の期間だけで見れば、8資産均等は、日本株外国株半々を上回りますし、全世界株ともあまりかわらないくらいのリターンを挙げているのだなと、リバランスポートフォリオのすごさがわかります。
8資産均等に先進国株式を半々だと、株式部分は全世界株式の配分になり、残りの資産種にも6.3%ずつの配分となります。このリスクリターン曲線が、WealthNabiのリスク4とほぼ重なることに、案外手軽でいいのかもと思いました。

No title

コメントありがとうございます。

>20年の期間を選んでしまうと、日本REITが抜け落ちてしまいます。そのため正確な数値が出ないと思います。

調べてみたら、東証REIT指数は2003年3月31日から始まっているようですね。
まだ14年の歴史しかないとは思いませんでした。

>8資産均等に先進国株式を半々だと、株式部分は全世界株式の配分になり、残りの資産種にも6.3%ずつの配分となります。このリスクリターン曲線が、WealthNabiのリスク4とほぼ重なることに、案外手軽でいいのかもと思いました。

8資産バランスだと日本(株、債券、RIAT)の比率が37.5%になって高すぎると思う人は、たわら先進国株と50:50でリバランスすれば、日本の比率が18.75%になっていいかもしれませんね。
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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

リスク資産は、たわら先進国株(SBI証券)とVT(マネックス証券)をほぼ50:50でホールド中。
2017年10月10日より、SBI証券で野村つみたて外国株投信の毎営業日1万円積立てを実行中。
NISA口座ではVTの分配金を使ってVTを購入中。

無リスク資産は、個人向け国債変動10(みずほ証券と大和証券を行ったり来たり)で運用中。

パソコン版右端の「検索フォーム」と「カテゴリ」が便利です。

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