含み益の大切さ

「予告されない投資の記録」というブログの「保有し続けるということ」という記事を読みました。

https://21centurycapitalist.com/2017/06/10/post-220/
私は以前、株式投資をしていた時にリーマンショックを経験しています。
3000万の投資資産が2000万になるという、すさまじい暴落でした。
損益プラスマイナスゼロに戻るまで1年以上かかったわけですが、その間の憂鬱さは今でも強烈に記憶しています。
正直もし今、リーマン級の暴落が発生したら、はたして耐えられるかどうか自信がありません。
一回経験していることはアドバンテージだとは思いますが、暴落している期間は本当に辛いのです。
全て投げ出したくなって、売却してしまうかもしれません。


私も、当時、個別株投資をしており、家が買えるほどの含み損を抱えたことがあります。
しかも、東北大地震と原発事故のせいで、東電株が大暴落し、ほぼ紙切れになりました。
巨額の含み損に数年間さらされる精神的負担は想像を絶するものでしたが、アベノミクスによってプラマイゼロに戻った時はとてもうれしかったことを覚えています。

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私は、東電の大暴落のおかげで、個別株投資の危険性に気付き、リスク資産は全てインデックス投信に切り替えましたが、2015年末にVTたわら先進国株に買い替えたことから、重大な問題が発生しました。

それは、世界情勢の変化で、すぐに数百万円の含み損になるということです。
それまで多額の含み益があったセゾンバンガードやSMTグロ株を全売却し、含み益ゼロの状態から再スタートしたわけですから、当たり前と言えば当たり前のことです。

しかし、何か悪いニュースがあるとすぐに含み損になる証券口座を見ると、とても嫌な気持ちになります。

そこで、たわら先進国株はリリース日初日に結構な金額を買ったものの、その後も暴落時に買増しを進めることにしました。
そのおかげで、取得価額が9191円まで下がりました。
今日の基準価額は1万1127円ですから、リリース日初日に全額購入し、その後ずっとホールドだけしていたら11.27%の含み益が発生していたはずのところ、買増しを進めたおかげで私のたわら先進国株の現在の含み益は21%です。

マルキール先生も、次のように述べています(「ウォール街のランダム・ウォーカー原著第11版」442頁)。

できれば、相場が急落した時に多めに追加投資できる機動性を確保するために少々現金を持っているほうが有利だろう。
このことは決して相場の先行きを読むことを勧めているのではない。しかし、相場が急落し、その後すぐに回復する見込みがないような場合は、結果的にその時が絶好の買い時ということが多い。
期待と欲望が相乗効果で膨れ上がったバブルを生むのと同じように、悲観と落胆が折り重なって、市場のパニックを引き起こすということも多い。大々的なパニックは、最も華々しいブームと同じように、理由が何もないことが多い。
どれほど見通しが暗かろうと、物事は徐々に快方に向かっていることが多いのである。株式市場を全体としてみると、常にニュートンの法則とは逆の方向に動いている。つまり、いったん下がったものは、必ずまた上がるのだ。

私は、現在、2割の含み益を抱えています。
とてもハッピーです。
トランプ相場が崩れても、2割までは余裕で耐えられますし、2割の含み益が発生した実績がありますから、もし含み損に転化したとしても、必ずまた2割の含み益が発生するまで上がると思えば耐えられます。

マルキール先生が指摘するとおり、「いったん下がったものは、必ずまた上がる」わけですが、本を読んでもブログを読んでも実感できません。
大暴落が起こって多額の含み損が発生すれば、証券口座にログインすることすら嫌になりますので、自分のブログを更新しようという気力さえわいてこないでしょう。

また、大暴落は全ての資産クラスを巻き込んでゲロ下がりしますので、どのような種類であれ、リスク資産を保有していること自体がリスクになります。
そのため、しっかりと無リスク資産を確保した上でリスク資産を買わねばなりません。
しかし、十分な無リスク資産を確保していたとしても、リスク資産に多額の含み損が発生しているという事実は全ての投資家の気力を打ち砕く破壊力があります。

そんなとき、同じ銘柄で多額の含み益が発生していたという事実を思い出すことによって、マルキール先生の至言、すなわち「いったん下がったものは、必ずまた上がる」というフレーズについても思い出すことができるでしょう。

人は、しょせん、自らが経験した範囲内でしか生きられません。
その上、損が絡むと、一気に視野が狭くなってしまいます。

だからこそ、私は、多額の含み益が発生したという事実を経験しておくことがとても大切だと考えます。
そして、含み損に対する耐性をつけるためには、一括投資は避けるべきであり、ドルコスト平均法によって徐々にリスク資産を増やしていくべきです。

なお、確定利益でも同じ効果があります。
既に1000万円の利益を確定させていれば、1000万円の含み損が発生していたとしても損はしていないからです。
ただし、そのためには、確定利益をきちんとメモしておくことが必要です。

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コメント

No title

>しかし、何か悪いニュースがあるとすぐに含み損になる証券口座を見ると、とても嫌な気持ちになります。

これはよく分かります。
私もたわら先進国やVTに投資しています。
昨年のイギリスEU離脱時には洒落にならないくらいの損失が出ました。
年末のトランプラリーで奇跡的に回復しましたが、それでもブラマイゼロでした。

今年はヨーロッパのテロです。
今でもテロがあったのですが、今年は発生頻度が高いです。
テロが起きるとあっというに間に暴落します。
テロは個人で簡単に起こせるので、今後も資産の下落が頻発すると思うと気が滅入ってきます。

No title

コメントありがとうございます。

>テロは個人で簡単に起こせるので、今後も資産の下落が頻発すると思うと気が滅入ってきます。

こればかりはどうすることもできないですから、毎営業日積立てをして、自分の気持ちを盛り上げていくしかないでしょうね。
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たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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