たわら全世界株以上のリターンを求めてはいけない

ご質問をいただきました。


はじめまして。いつもブログを拝見させていただいております。
また、ここを参考に松井証券でたわらの全世界の毎日積み立てをさせていただいております。

さて、現在、リスク資産と無リスク資産の配分に迷ってます。
全資産は5000万円以下なのですが、現在のリスク資産と無リスク資産の割合が、1:5くらいです。
希望としては、年利3%くらいを出したいのですが、新たな投資先に困っております。そこでなのですが、3%くらい出すために
① リスク資産と無リスク資産の適正割合
② 参考となる投信を含めた新たな投資先
を教示いただけませんでしょうか?

厚かましい質問とは思いますが、よろしくお願いします。

さっそく回答します。

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まず、全世界株の期待リターンは年5.75%です。
【参考記事】
インデックス投資の目的は期待リターンを得ること
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-328.html

そうすると、無リスク資産を含む全財産について年3%のリターンを得るためには、全財産の52%で全世界株を買えばよいことになります(3%÷5.75%=52%)。
5000万円の52%は2600万円ですから、これを60か月で割ると43万3333円となります。

したがって、せっかく松井証券で「たわら全世界株投信」の積立をしておられるわけですから、毎営業日2万積立てをし、5年の時間をかけて徐々にリスク資産を増やしていくべきです。

なお、既にリスク資産を800万円保有しているとのことですが、これから5年程度の時間をかけてリスク資産に資産を移していく中で、給与収入等によって無リスク資産の総額も増えていくでしょうから、積立額は毎営業日2万円でよいと思いますし、もし多いと感じるのであれば額を少し減らせばよいでしょう。

また、既にある程度の資産がある人にとっては、積立ては期待リターンを得られないだけですから、一括投資のほうが儲かる確率は高くなります。
しかし、一括投資のタイミングによっては、高値つかみをしてしまい、暴落時に後悔したり、多額の含み損に耐えきれずに損切りという言い訳をして市場から退場してしまい、その後のリバウンド(稲妻が輝く瞬間)による儲けを逃してしまう可能性があります。

暴落時に自分がどのように行動するかは事前に予測することはできません。
人間は弱い生き物ですし、プロも含めて全ての市場参加者が「資本主義社会は終わった」と考えているときに動じずに淡々と積立てを継続するには、事前にそのための仕組みを作っておくことが不可欠です。

したがって、タイミング投資をしようというスケベ心は捨て去り、即身成仏を願う高僧のような枯れ切った気持ちで、相場がどうなろうと、最初に決めた計画どおり淡々と毎営業日積立てを続けることこそが、最終的にもっとも儲かる方法だと考えます。

なお、
>②参考となる投信を含めた新たな投資先

やめたほうが良いと考えます。

高リターンを求めると、必ず高リスクが付いてきます。
リターンとリスクは表裏一体であり、マルキール先生によれば、低リスク高リターンなものは存在せず、低リスク高リターンに見えても、まだ発見されていないリスクが隠れているだけです。
すなわち、我々は、結局のところ、リスクに見合うリターンしか得ることはできません。

せっかく「たわら全世界株」の毎営業日積立てという真理にたどり着いたわけですから、それを大事にすることこそが、暴落時の狼狽売りを防ぐ秘訣だと考えます。
全世界株の年5.75%の期待リターンは、不動産投資などの他の投資と比較しても良いほうですから、これ以上のリターンを求めると無理なリスクを取ることになります。

世界経済が成長する限り、全世界株投資は右肩上がりで必ず儲かりますが、他の投資は必ず儲かるかは分かりませんし、儲けるためには各投資分野における凡人を超えた超絶なセンスが必要です。

というわけで、簡単に整理すると、

(1)全世界株の年5.75%の期待リターンは、他の投資と比較しても良い方であるから、それ以上のリターンを求めてはならない

(2)年5.75%ものリターンは不要であれば、リスク資産の投下額を減らすことで調整すればよい

(3)心の平穏のため(市場に居続けるため)に、無リスク資産は相当程度保有しておくべきであり、フルインベストメント(全力買い)は避けた方がよい

ということになります。

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コメント

No title

早速の回答ありがとうございます。仰られるように欲をかかず、リスク資産を徐々に増やしていきたいと思います。

No title

参考にしていただけたたようで、恐縮です。

インデックス投資の要諦は、「小さな額からコツコツと」だと考えています。
着実に資産が増えていくことを祈念しております。

No title

たわら男爵様
はじめまして、いつも拝見しています。インデックス投資をしている者で、今後もたわら先進国株を中心に長期的な積立投資をする予定でいます。
若干荒唐無稽な話かもしれませんが、最近少し心配になっていることがあるので、もしご意見を伺えれば、と思い記載いたします。

それは仮想通貨市場についてです。現時点での短期の投機的な仮想通貨市場の話をしているわけではなく、約20年程度先までの運用の観点での話と捉えて頂ければ幸いです。
仮想通貨市場の時価総額は現時点で東京証券取引所の100分の一程度のようです。成長速度が著しく、早晩にも無視できない規模まで成長する可能性があり得るかもしれないと考えています。
もし仮に仮想通貨市場が今後長期的に成長を続けるようなことがあるとしたら、それは本来株式市場に投入されていたであろう資金が仮想通貨市場に流入した結果によるものだと予想しています。
つまり、仮想通貨市場の市場規模の成長は、株式市場が成長するはずだった分を掠め取る形になり、株式市場の成長がその分シュリンクし、結果として私が積み立ててきた証券の期待リターンを下げるようなことにならないだろうか、と危惧しています。
もしそのようなことが有り得るなら、仮想通貨市場もウォッチした上で何らかのリスクヘッジ(仮想通貨もポートフォリオに含めてリバランスなど)を将来的には検討しなければならないのではないかと考えています。

たわら男爵様のお考えがございましたらご教示頂ければ幸いです。

No title

コメントありがとうございます。

本日の記事でご回答しましたので、よろしければご覧ください。
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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は、たわら先進国株(楽天証券)とVT(マネックス証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資はeMAXIS Slim先進国株を毎月5万円購入。
●松井証券で「Slim全世界株リバランス積立」の毎営業日1万円投資を実行中。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

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