eMAXIS Slim先進国株vsたわら先進国株

ご質問をいただきました。


たわら様、・・・・・・質問です
たわら先進国株とeMAXISslim先進国株はどちらが良いのでしようか?
20年バイ&ホールドです、たわら様不粋な質問ですみません、投資は自己責任な事は解っております


eMAXIS Slim先進国株(イーマクシスリム先進国株)vsたわら先進国

「モスラvsゴジラ」みたいですね。
映画では、ゴジラはモスラに勝利するものの、モスラの幼虫には敗北します。
たわら先進国株は、eMAXIS先進国株の幼虫「eMAXIS Slim先進国株」に敗北するのでしょうか。

さっそく回答しましょう。

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パッシブファンドの優劣を比較するモノサシは、

1 信託財産(マザーファンドを含む)は多額か
2 信託報酬を含む実質コストは低額か

の2点です(理由は以下の参考記事をご覧ください)。
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-8.html#more

昨年末、こんなランキング表を作りました。

信託報酬を除くコストの安いものランキング(参考:マザーファンドの純資産額)
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-263.html#more

1、Funds-i外国株 0.028%(3264億3100万円)
2、たわら先進国株 0.0366%(2426億9400万円)
3、SMTグローバル株式 0.042%(2720億4800万円)
4、外国株式インデックスe 0.043%(2004億1100万円)
5、三井住友DC外国株S 0.072%(1740億3900万円)
6、eMAXIS先進国株 0.088%(2275億1400万円)
7、ニッセイ外国株 0.136%(508億8000万円)

このランキング表を見ると、両者のマザーファンドの規模はほぼ同程度であることが分かります。
しかし、信託報酬を除く実質コストの点で、eMAXIS先進国株は、たわら先進国株に大差(0.0514%)で負けてしまっています。これは1000万円あたり5140円です。

eMAXIS Slim先進国株は、eMAXIS先進国株の廉価版です。同じマザーファンドを買い、信託報酬だけを値引きしたものです。

そうすると、eMAXIS Slim先進国株についても、eMAXIS先進国株と同程度の高いコストが掛かることが想定されます。
たわら先進国株の信託報酬は0.243%、eMAXIS Slim先進国株は0.216%ですから、その差は0.027%となります。

信託報酬の優位性を考慮してもなお、上記コスト差0.0514%を埋めるに至らず、依然としてたわら先進国株が有利であることは変わりません。

しかも、eMAXIS Slim先進国株はコバンザメ作戦(その時点の最安値投信と同額にし、単独最安値を狙わない)を宣言したことで世間の不評を買い、純資産額の伸びが悪いです。
新規設定からちょうど丸3か月ですが、純資産額は5億4800万円にすぎません。
たわら先進国株が丸3か月で25億円を突破していることを考えると、eMAXIS Slim先進国株は明らかに初動に失敗したことが分かります。

なお、eMAXIS Slimバランス(イーマクシススリムバランス)は、eMAXIS Slim先進国株の失敗を反省し、iFree8資産バランスよりも安くする単独最安値作戦を採用し、世間の支持を集め、わずか15日で10億円を突破しています。

やはり何事も最初が肝心であり、世間の支持を失ったeMAXIS Slim先進国株がこれから順調に純資産額を増やしていくとは考えられません。

そもそも、マザーファンドの規模と実質コストで比較するのはかなりの玄人であり、普通の人はそのファンドの規模と信託報酬で比較するだけです。
ニッセイ外国株とeMAXIS Slim先進国株とを比較したとき、信託報酬が同額であれば、5億円しかないeMAXIS Slim先進国株よりも500億のニッセイ外国株を選ぶに決まっています。

これに対し、たわら先進国株には、ホンモノを知っている我々のような熱烈な支持者が多くいます。
今後、ニッセイ外国株より多少なりとも値下げすれば、信託報酬で飛びつく普通の人の支持も得ることができるでしょう。
未来に向けた明るい将来性があります。

というわけで、

eMAXIS Slim先進国株vsたわら先進国株

軍配は「たわら先進国株」に上がりました。

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コメント

No title

いつも楽しみに拝読しております!

eMAXIS Slim先進国株については私も
同じことを質問したいと思っていました!
以前の記事で、騰落率がたわら先進国株より
上だったとか、「やりおるな」とか書かれて
いたので、どちらがいいのかと…

純資産が増えれば2段階に信託報酬が減る
わけですよね?そうなるとたわらが負けて
しまうのでしょうか?そこまで増えるのは
まだまだ先の話になるでしょうし。
それより先にたわらの信託報酬が下がる
ニュースが聞けると期待しています!

ありがとうございました

詳しく説明してくれてありがとうございます、

本当に迷い悩み、いつしかノイローゼ気味になっていまた、本当にありがとうございます、将来楽しみにして大切にホールドいたします、



男爵樣本当にありがとうございました!

No title

コメントありがとうございます。

>純資産が増えれば2段階に信託報酬が減るわけですよね?そうなるとたわらが負けてしまうのでしょうか?

500億円以上で0.195%、つまり0.005%安くなるだけですから、信託報酬差は0.032%まで拡大するものの、やはり実質コスト差0.0514%を埋めるに至りません。

そもそも、500億なんて無理ですしね(500億の大台に乗った先進国株インデックス投信は、SMTグローバル株式とニッセイ外国株しか存在しません)。

>それより先にたわらの信託報酬が下がるニュースが聞けると期待しています!

現状維持のままではニッセイ外国株との差が開くばかりですよね。
困ったものです。


>本当に迷い悩み、いつしかノイローゼ気味になっていまた、本当にありがとうございます

ご参考になったのであれば、よかったです。

もっとも、たわら先進国株でもeMAXIS Slim先進国株でも、どちらでも大したリターン差はなく、重要なのは、暴落時に淡々と今までどおりの積立てをすることです。

頑張ってください。
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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●「たわら先進国株」と「VT」を半分ずつ保有中。
●つみたてNISA(SBI証券)は「たわら先進国株」を年初一括購入中。
●クレジットカードによる投信積立サービスを利用し、SBI証券・楽天証券・auカブコム証券で「たわら先進国株」を毎月5万円ずつ購入中。

●無リスク資産は、個人向け国債変動10とauじぶん銀行(金利0.2%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

●「誰でもできる超簡単ほったらかし投資」(カテゴリ「【公開】誰でもできる究極の投資」)はこのブログの全エッセンスを1記事に凝縮したものです。
●カテゴリ「この投資信託がすごい」では、ベストバイファンドの具体名を明示しています。
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