地方税法が改正され、住民税のみ源泉徴収ありにできます

私は、現在、国民健康保険で法定7割減額を受けています(今年の1月から仕事に復帰し、現在は週に2日働いていますが、給与ではなく報酬でもらっています。合法的に経費をぶっこみ、課税所得をゼロにするためです)。

株式の譲渡益や配当益を納税する場合、

(1)特定口座源泉徴収ありのままで申告しない
(2)申告分離課税で申告する
(3)配当益は(1)(2)のほか総合課税で申告する

という方法があります。

(2)(3)について、所得税の確定申告をすると、地方税法により、確定申告書の提出日に住民税の申告書を提出したものとみなされるため、所得税について申告分離課税(又は総合課税)で申告すると住民税も申告分離課税(又は総合課税)になってしまいます。
そのため、住民税の課税所得に基づいて計算される国民健康保険料が跳ね上がるという重大なデメリットがありました。

※ なお、確定申告書(総合課税)の提出前に住民税の申告書(譲渡益及び配当益についてゼロ申告)を市役所に提出すれば、確定申告書の申告区分が住民税の申告区分とみなされることはなくなります。
しかし、総合課税になるかどうかは市役所の裁量次第ということになっていましたし(改正前の地方税法313条13項但書、同条15項但書)、そもそも、所得税の申告区分と異なる申告書を受け付けないところもあったようです。

広告

しかし、今般、地方税法が改正され、所得税の確定申告書とは別に住民税の申告書を提出すれば、必ず、住民税の申告書記載の申告区分に従った課税処理がなされることになりました。

また、地方税法313条13項及び15項の改正によって、それまでは所得税の確定申告書を提出する前日までに住民税の申告書を提出しておかなければならなかったところ、住民税の納税通知書が送達される時点(毎年5月か6月)までに住民税の申告書を提出すればよいということになりました。

この2点が重要な改正点です。

そして、所得税を総合課税にして、住民税は源泉徴収を維持する実益はどこにあるかですが、簡単に言うと、所得税を減らしつつ、住民税は増やさず、国民健康保険料に影響させない点にあります。

すなわち、住民税の税率は、申告をすると一律10%ですが、申告をせずに源泉徴収を維持すると5%にとどまります。
この時点で、5%分、得をします。

また、国民健康保険料は住民税の課税所得(総合課税でも申告分離課税でも)が増えるほど高くなりますが、源泉徴収を維持すると課税所得が増えないため、株の譲渡益、配当益が幾らあろうと国民健康保険料には影響しません。

これに対し、所得税の税率は、源泉徴収だと一律15.315%ですが、総合課税だと課税所得330万円以下までが10%です。
そうすると、無職者の場合には、譲渡益と配当益の合計額が年330万円以下であれば、総合課税で申告した方が得になります。

この点について、非常に詳しい解説を見つけましたので、よろしかったらご覧ください。

ただし、下記のリンク先の解説では、配当控除を考慮した「正味税率」で判断していますが、米国ETFを含む外国株には配当控除がありませんので、正味税率ではなく、単純に、源泉税の税率と総合課税の税率を比較することになります。

また、下記のリンク先の解説は地方税法313条が改正される前の情報(法改正せずに解釈の変更で対応する)に基づいていますので、住民税の申告書の提出時期について2017年3月申告分までの運用を前提としています。

http://www.dir.co.jp/research/report/law-research/tax/20170125_011633.pdf#search=%27%E7%94%B3%E5%91%8A%E5%88%86%E9%9B%A2%E8%AA%B2%E7%A8%8E+%E7%B7%8F%E5%90%88%E8%AA%B2%E7%A8%8E+%E6%A0%AA%27

ちなみに、私は、33万円までの譲渡益、配当益を確定申告し、基礎控除を活用して源泉税を全額取り戻す作戦を継続する予定です。
子供が小さいと、所得税の課税所得額が増えると色々と負担が増えてしまうからです。

もっとも、今回の法改正により、住民税のゼロ申告書を提出しておけば、住民税の基礎控除額(33万円)ではなく所得税の基礎控除額(38万円)までの譲渡益及び配当益が非課税になりますが、その差は5万円×20.315%=1万0157円にすぎません。

1万円のために市役所に行き、住民税のゼロ申告書を提出し、改正後の地方税法に従った運用をしてくれるかどうかを確認するのは面倒であることから(所得税の確定申告書はどのみち出さなければいけませんので、ちょこっと付け加えるだけです)、33万円の20.315%の還付で我慢します。

広告

コメント

非公開コメント

広告

プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日
男爵になった日 同年8月30日

40代男性(高等遊民)。
投資歴12年。
妻子あり。持家あり。

リスク資産は、たわら先進国株(SBI証券)とVT(マネックス証券)をほぼ50:50でホールド中。
NISA口座ではVTの分配金を使ってVTを購入中。

松井証券で「たわら全世界株リバランス積立」を実行中。
※「たわら全世界株リバランス積立」とは、たわら先進国株80%、たわらTOPIXS10%、たわら新興国株10%の配分比で、毎営業日の買付け時に自動でノーセルリバランスするというものです。

無リスク資産は、個人向け国債変動10(みずほ証券が最強)で運用中。

カテゴリごとに記事を整理しました。
とりわけ「公開 誰でもできる究極の投資」「たわら先進国株が他を圧倒する理由」「リバランス積立(松井証券)」は必見です。

たわら男爵のお勧め

インデックス投資の不朽の名著です。全ての答えがここにあります。

検索フォーム

別のブロガーの投信ブログはこちら

管理