個別株投資はインデックス投資に負けます

さきほど、

ネットの書き込みで、有名な本を読んでミスリードしているのか「アクティブ投資、個別銘柄投資はインデックス投資に負ける」ということを言う人がいますが絶対にそんなことはありえません。
http://kutsumigaki.blog.fc2.com/blog-entry-62.html

というブログを読みました。

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こういうときは、マルキール先生に聞くのが一番です。

マルキール先生は、個別株投資のことを「手作り型」と呼び、次のとおり評価しています。

問題は、自分で選ぼうとすると大変手間がかかる上に、今まで繰り返し実証してみせたように、市場平均に勝ち続ける人は極めて稀なことだ。
「ウォール街のランダム・ウォーカー原著第11版」484頁

効率的市場理論によれば、ここで示されたようなルールに従って投資してみても、優れた結果に結びつく保証はないことになる。
効率的市場理論の教えるところによると、1人の人間が常に市場平均を上回り続ける可能性は極めて低い。にもかかわらず、ほとんどの投資家にとって、市場を出し抜いてやろうというゲームは面白くてやめられないのだ。
「ウォール街のランダム・ウォーカー原著第11版」489頁

投資家に向かって、市場平均を上回れる希望は全くないと言い渡すことは、6歳の子供に対してサンタクロースなんかいるはずがないと言うのと同じである。それでは人生には夢も希望もないというものだ。
ある意味で株式投資は男女の道に似ている。結局のところ、株式投資はある種の特殊な才能と幸運という神秘的な力の助けを必要とする、一種のアートだからである。
市場平均を上回り続けてきたごく少数の人にとっても、もしかしたらその成功の99%は、実は単に運が良かったことによるのかもしれない。
「ウォール街のランダム・ウォーカー原著第11版」504頁


含蓄にあふれていますね。さすがマルキール先生です。

ようやく我が国でも、超低コストで全世界の株に投資できる夢のような時代が幕を開けました。

先進国株投信であるたわら先進国株の実質コストは0.2796%(ポイント考慮後0.2046%)です。
経費率0.11%のVTには負けるものの、わずか0.2%で先進国株に分散投資できるわけですから、とても素晴らしいことです。

我々インデックス投資家は、市場平均を上回る特殊な才能と幸運など自分たちにはないことを知っています。
他方で、全世界株ファンドや先進国株ファンドを自作する資金も気力もありません。普通の人には無理なことです。

※iFreeダウやたわらダウが新規設定時に3億円を種銭にしたように、30銘柄しかないダウ指数に連動するにも3億円は必要です。500銘柄のS&P500指数に連動する投信がないのも初期資金が大変だからだと思います(i-mizuho米国株はETFを買うだけです)。

そこで、全世界株リバランス積立か、たわら先進国株の毎営業日積立てをするわけですね。
金も知識も不要です。
相場がどんなときも、あらかじめ設定した積立額を増減せず、ただひたすら同額を市場に投入し続ける覚悟さえあれば、だれでも投入額に応じて金持ちになれます。

私は、このように考えてインデックス投資をしています。
年間110万円ずつ子供たちに贈与してたわら先進国株の購入を続けている理由も、論よりも、含み益という証拠を示そうと考えているからです。

うまくいくかどうかは、私の人生が終わってみないと分からないのが残念なところでしょうか。

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コメント

No title

はじめまして。
そのブログを書いた靴磨きおじさんというものです。
たわら男爵さんのブログは勉強になることが多く、いつも楽しく見させていただいてます。

さて、今回議論に関してですが、ぼくの主張は『個別株投資のリターン期待値平均=インデックス投資のリターン期待値平均ではないのか?』ということです。
個別株投資のリターン期待値平均>インデックス投資のリターン期待値平均という主張ではありません。
なぜなら様々な個別株投資の集合体がインデックスファンドに他ならないので、リターンは同じにならないとおかしいからです。
手数料の高いアクティブファンドが手数料分、期待リターンでインデックスファンドに負けるように、手数料のない個別株の期待リターンがインデックスファンドより低くなっては筋が通りません。

マルキール氏の主張は『個別株投資が市場平均を上回り続けるのは無理だ』という意味合いに受け取っています。
個別株のリターン平均=インデックスファンドのリターン平均ですので当然の帰結かと思います。
個別株投資家側が銘柄数を十分に分散した場合、両者は長期では同じような結果になるはずです。


以上が僕の考えなのですが、なにか自分は重要な議論の見落としをしていますでしょうか?

No title

コメントいただき、ありがとうございます。

>個別株投資家側が銘柄数を十分に分散した場合、両者は長期では同じような結果になるはずです。

私は、「十分に分散」という点について、2つの疑問点を持っています。

本文に書いたとおり、インデックス投資のコストは0.1~0.2%まで下がっています。
そうすると、「十分に分散した個別株投資」をもし実現できたところで、毎年、時価の0.1~0.2%の節約に留まります。
そのため、苦労して「十分に分散した個別株投資」をするメリットがどの程度あるのかなというのが第1の疑問点です。

そして、第2の疑問点は、そもそも、「十分に分散した個別株投資」など普通の人には無理ではないかということです。
資金もないでしょうし、もし十分な資金があったとしても一括投資になってしまうでしょう。

そうすると、「十分に分散された個別株投資」といっても、日本株を30銘柄買う程度になってしまうと思います。
私は、日経225でも分散は不十分であり、TOPIXでも東証一部上場会社しか対象としていないことから不満を持っています(VTIのようなものがほしいです)。
アメリカ株も同様で、ダウ30種では少なく、SP500でもまだ少ないと考えます。

思うに、数億円程度の資金では世界分散など難しいのではないでしょうか。
そして、普通の人は、数十万とか数百万の世界で投資をしているわけですから、なおさら「十分に分散された個別株投資」は無理だということになると思います。

No title

追伸です。

上記を端的に整理すると、

(1)市場平均と同程度のリターンを求めるのであれば、個別株投資ではなくインデックス投資をしたほうがよいし、そもそも指数への連動を目指す個別株投資は非常に困難である。

(2)市場平均を上回るリターンを求めて個別株投資をするのであれば、「市場平均を上回れる希望は全くない」(byマルキール)。

ということになろうかと思います。

あれほどの純資産額があるニッセイ外国株でさえ信託報酬以上の下方乖離を出してしまったわけですから、個人でそれをやろうとするのは無理だと思います。

No title

現在の状況下で指数への連動を目指す個別株投資をするなんて利点がないように思いますし、そもそもの議論自体が無意味に思いますね。

No title

返信ありがとうございます


本文に書いたとおり、インデックス投資のコストは0.1~0.2%まで下がっています。
そうすると、「十分に分散した個別株投資」をもし実現できたところで、毎年、時価の0.1~0.2%の節約に留まります。
そのため、苦労して「十分に分散した個別株投資」をするメリットがどの程度あるのかなというのが第1の疑問点です。


これはおっしゃる通りです。
ほぼ0に近い年間維持費の差になるので、メリットはほぼないと思います。


そして、第2の疑問点は、そもそも、「十分に分散した個別株投資」など普通の人には無理ではないかということです。
資金もないでしょうし、もし十分な資金があったとしても一括投資になってしまうでしょう。


これについては、VTI、VOO(S&P500)、ダウ30種が、長期で一長一短の似たようなリターン成績を残していることから、実は30銘柄程度の大型株で、その市場の数千銘柄をカバーしたインデックスと似たようなリターンが出るのではないかと自分は考えています。
もし30銘柄でいいのであれば、マネックス証券で購入手数料が0.45%になるのは1銘柄1000ドル以上なので、大型銘柄30種×1000ドルの資金が必要になり、30000ドル(330万円)程度からほぼ米国市場に連動するポートフォリオを購入手数料0.45%で組むことは可能ということになります。

ただこの点に関して疑問に思っていることが自分の中でも2点あります。
一つは、今までの米国での研究結果を読む限り、任意の銘柄のリターン期待値は平均値ではインデックスと同等だが中央値ではインデックスに劣るのではないかという点です。
つまりS&P500の500銘柄から適当に1個銘柄を選んだ場合、その中央値(リターン250位の銘柄)のリターンはS&P500の平均リターンに負けているはずです。
これは上位銘柄が著しく平均を押し上げているからです。
だとすれば何社まで分散すればほぼS&P500とVTIに同等のリターンになるのか、というのが疑問でしたが、ダウ30を見る限り、30社程度で似たり寄ったりのリターンになるのではないか(上位リターン銘柄を取り込める)と仮定しています。

もう一つは、ダウ30が定期的に銘柄入れ替えをした結果、リターンを押し上げている点です。
ダウはもし銘柄入れ替えをしない場合、著しく現在のダウよりリターンを押し下げるそうです。
ということはダウ30の銘柄入れ替えはその時リターンが高くなる銘柄に適切に入れ替えていることになります。
とすると、個人投資家はどのような周期で、どのような基準で銘柄入れ替えを行うとそのような結果が得られるのか、というのが個別株の面白いところでもあります。


(2)市場平均を上回るリターンを求めて個別株投資をするのであれば、「市場平均を上回れる希望は全くない」(byマルキール)。


これについても自分も同意です。
個別株投資家が紆余曲折で平均リターンを押し上げようとした結果の平均がインデックスファンドのリターンと同じになるから両者は同じになるはずだからです。


もし市場平均を上回るリターンをあげようとした場合、ビタリー・カツェネルソンやジェレミー・シーゲルが、米国大型株をPERの順に何グループかに分け(3~5グループ)、最上位組のリターンはかならず市場平均を上回っているという方法を書籍の中で指摘しています。
たとえばこの方法でS&P500を100社ずつ5グループに分けた場合、100社、1000ドルずつで個人投資家がこの方法をフォローするには100,000ドル(1100万円)必要ですね。
手間を考えたらやるかどうかはともかく、面白い研究結果だと思います。

No title

コメントありがとうございます。

>現在の状況下で指数への連動を目指す個別株投資をするなんて利点がないように思います

アメリカ株だけであれば経費率0.05%のVTIやVOOが選択肢に入りますしね。

>だとすれば何社まで分散すればほぼS&P500とVTIに同等のリターンになるのか、というのが疑問でしたが、ダウ30を見る限り、30社程度で似たり寄ったりのリターンになるのではないか(上位リターン銘柄を取り込める)と仮定しています。

コストの点で優位性がなく、かつ、市場平均を上回ることを目指さないのであれば、個別株投資をする実益はないと思います。

30種の中でどこかの株価が悪化すれば、それだけで自作ファンドの30分の1が毀損されてしまいます。日本で言えば、東電、東芝はかつてはピカピカの優良企業でした。

なお、マルキール先生は、個別株投資は「市場平均を上回れる希望は全くない」と断言しており、「市場平均を上回り続けてきたごく少数の人にとっても、もしかしたらその成功の99%は、実は単に運が良かったことによるのかもしれない。」とも述べており、明らかに個別株投資のリターンはインデックス投資のそれを下回ると評価しています。

私は、なぜインデックス投資家が「ひふみ」を熱烈に支持しているのかが全く理解できません。

No title

初めからインデックス投資しかやらないという人は少ないです。

たいてい、個別株で大負けしてから、インデックス投資家へ転向します。

面白いことに、そいういう人の9割は、まだ個別株投資もやっているという調査結果があります。

理論よりも、動物の本能が、そうさせてしまうのでしょう。



No title

コメントありがとうございます。

>理論よりも、動物の本能が、そうさせてしまうのでしょう。

今日の記事でも触れましたが、ニュートンも投資で失敗しています。

インデックス投資教の狂信者になるほか、救いの道はないのかもしれません。

No title

VTIのようなものが欲しいとのことですが、指数としてはラッセル野村日本株指数というものがあり、企業年金などの機関投資家向けには連動するファンドが古くからあるようですね。
http://qr.nomuraholdings.com/jp/frcnri/index.html

なぜかETFで小型株コアのみが存在していますが、長期保有目的としてはコストがやや高いせいか人気がなくほとんど取引がないようです。一般向け投信にもないようですね。
出したとしても売れるかどうかというとちょっと怪しいですが。

No title

コメントありがとうございます。

これは知りませんでした。
ただ、日本ではTOPIXの人気もほとんどなく、全て日経225がもっていってしまっていますので、これに連動する投信が発売されても売れそうにないでしょうね。

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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は、たわら先進国株(楽天証券)とVT(マネックス証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資はeMAXIS Slim先進国株を毎月5万円購入。
●松井証券で「Slim全世界株リバランス積立」の毎営業日1万円投資を実行中。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

●「誰でもできる超簡単ほったらかし投資」(カテゴリ「【公開】誰でもできる究極の投資」)はこのブログの全エッセンスを1記事に凝縮したものです。
●カテゴリ「この投資信託がすごい」では、ベストバイファンドの具体名を明示しています。
●カテゴリ「インデックスファンドの基礎知識」を読めば、誰でも簡単に投資信託の必須知識を得ることができます。

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