「リスク」とは「損をする可能性の大きさ」のことである

昨日、「長期投資とリスク」と題する記事を書きました。
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-329.html#more

その中で、「リスクとは年率ボラティリティのことであり、先進国株や全世界株は約20%であるから、毎年80%から120%の範囲で元本が変動する。」と書きましたが、大半の読者が「ボラティリティ」という単語を見ただけで目が滑ってしまい、文章の内容を理解する気力が失われてしまうでしょう。

なぜなら、

「リスクとは年率ボラティリティのことであり、先進国株の年率ボラティリティが20%であり、80~120%の範囲で増減することは分かった。それで損はしないの?」

普通の人が知りたいことはこれに尽きるからです。

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マルキール先生は、「ウォール街のランダム・ウォーカー(原著11版)」435頁で、実に明確に答えを出しています。

株式投資のリスクも、投資期間に応じて減少するのだろうか。答えはもちろん「イエス」である。
株式を「長期間」保有し、一度買ったら多少の価格変動があっても我慢して持ち続けるという基本方針を貫けば、リスクの全部ではないが、かなりの部分を減らすことができる。

では、マルキール先生が言う「リスク」とは何かということですが、同書246頁で定義しています。

投資のリスクとは、具体的には証券(債券や株式)の期待したリターンが実現しない可能性であり、特に値下がりの可能性の大きさであると言える。

また、同書248頁ではこのように述べています。

明らかに、標準偏差が大きいほど(リターンの散らばり具合が広いほど)、少なくともある期間大損する可能性が高くなる(リスクが大きくなる)。標準偏差などの変動性の尺度がリスクのモノサシとしてよく用いられ、また正当化されるのはこのためである。

このように、マルキール先生は、標準偏差という通説に配慮しつつも、読者の理解のために、「リスク」とは「値下がりの可能性の大きさ」とか「大損する可能性」であるという前提で同書を執筆していることが分かります。

すなわち、「リスクとは標準偏差であり、おおむね1年に最大で20%の損をする可能性がある」という説明ではなく、「リスクとは大損する可能性であり、リスクを計る尺度は標準偏差である」というように、逆向きの説明をしているわけですね。

我々素人に対する説明としては非常に分かりやすいと思います。

もう「年率ボラティリティ」は忘れてしまい、マルキール先生の教えに従い、「リスク」とは「損をする可能性の大きさ」のことであるということでいいんじゃないかと思います。

では、本題です。

たわら先進国株を買って損はしないのかということですが、

【参考記事】
インデックス投資の目的は期待リターンを得ること
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-328.html#more

この記事でお伝えしたとおり、たわら先進国株の期待リターンは年5.5%です。
年率ボラティリティは年20%ですので、およそ7割の確率で1年間の損は20%にとどまり、9割以上の確率で1年間の損は40%にとどまります。
標準偏差からは、損をする可能性は分からず、どの程度の損でとどまることができる確率しか分かりません。

ということは、逆に言えば、単年度に限って言えば、含み益が2割になれば7割の確率で元本割れを防止でき、含み益が4割になれば9割以上の確率で元本割れを防止できるということを意味します。

また、長期投資になれば、昨日の記事でお伝えしたとおり、

運用期間が短ければ短いほど、個々の暴騰や暴落の影響をダイレクトに受けるが、運用期間が長期化すると、暴騰や暴落は何度も起こることによって平均化されるため、運用期間中の暴騰や暴落の影響をほとんど受けないようになり、運用期間全体で見たときのリターンは期待リターンに集約していく。

ということになります。

ということで、まずは毎営業日積立てを続けながら、含み益が2割になることを目標とするのも面白かもしれません。

とはいえ、毎営業日積立てをしている途中であれば、含み損はまさにバーゲンセールの到来といえますので、これほどうれしいことはありません。

まさに、

【参考記事】
毎営業日積立てをしていれば、相場がどう転んでも幸せ
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-264.html#more

ということですね。

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ブログ開始日 2016年3月1日

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●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資はeMAXIS Slim先進国株を毎月5万円購入(+特定口座で4万円×4回=毎月16万円の積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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