24年ぶりの為替介入、具体的には何をした?

財務省の神田財務官は、本日午後5時15分、為替介入に踏み切ったことを明らかにしました。
円買いドル売りの為替介入は、1998年6月以来、24年ぶりとなります。






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高橋洋一・嘉悦大教授によれば、円買いドル売りの為替介入のやり方は、財務省国際局が管轄している外為特会(外国為替資金特別会計)で保有しているドル債を売却するというものだそうです。
具体的には、財務省国際局為替市場課長(「タメシ課長」)が日銀に電話してドル債の売却を指示するそうです。
【参考】
●高橋洋一チャンネル「582回 国民民主玉木代表と緊急コラボ!【後半戦】」
https://www.youtube.com/watch?v=64ECiwectGY


外為特会の残高は、147兆5106億円(2021年3月31日時点)です。
https://www.mof.go.jp/about_mof/mof_budget/special_account/gaitame/2020account.htm

また、財務省は、外為特会で保有する外貨証券の満期と種類(国債・非国債)を明らかにしています。
これによると、外為特会で保有しているドル債のほとんどは、5年以下の短期で満期を迎える米国債であることが分かります。
1,外貨証券の満期 1年未満14.3%、1年超5年以下47.0%、5年超38.7%
2,外貨証券の種類 国債73.7%、非国債26.3%
https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/reference/gaitametokkai/index.htm


高橋洋一教授によれば、ドル債の購入資金は短期国債(TB)の売却金だそうです。
つまり、財務省は、日本国債を売った金でドル債を買い続け、147兆円分のドル債(うち74%が米国債)を保有するに至ったというわけですね。
高橋洋一教授によれば、ドル債の平均取得金額は1ドル104円程度でないかということですから、かなりの運用益が出ていることになります。

財務省は、三連休の前日の夕方という絶好のタイミングを見計らい、24年ぶりの為替介入に踏み切りました。
一時、1ドル145.90円まで進行していた為替はわずか数時間で5円以上も下落したことから、今回の為替介入は一応の成功を収めたと言えます。
しかし、日本単独の為替介入によって円安トレンドが転換するとは思えず、為替介入の効果は一過性のものにすぎないでしょう。

もっとも、我々は、為替がどうなろうと、株式市場がどうなろうと、インデックスファンドのバイアンドホールドを続けるだけですので、どうでもいいといえばどうでもいい話ではあります。


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コメント

FBじゃなくてTB?

No title

コメントありがとうございます。

高橋教授は「TB」と言っています。

国の機関も、為替差益は納税するのですか?

No title

コメントありがとうございます。

>国の機関も、為替差益は納税するのですか?

どうなんでしょうね。

ただ、2~3年ものの米国債をロールオーバーしているようですので、納税はしていないのではないでしょうか。
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