ベンツ(Eクラス)の8年間の維持費を大公開

私は、ベンツのEクラス(ステーションワゴン)を保有しています。

Eクラスを購入したのはちょうど今から8年前です。
この8年間で19万3000キロ乗りました
インテリア、エクステリア、乗り心地、これら全てで満足しています。Eクラスステーションワゴンは、日常使いができる最高の車であると考えています。運転席のレザーシートがくたびれてきているのが残念ですが、それを除けば不満点は何もありません。

ベンツは故障が多く、多額の維持費がかかるのではないか?
ベンツを所有したことがない人の多くはそう考えることでしょう。私も同じことを考えました。
そこで、これまでに維持費が幾らかかったのかを大公開します。

※ベンツEクラスは、ドイツではタクシーに多く採用されています。
日本のタクシーがトヨタクラウンを多く採用し、30万キロを超えるクラウンのタクシーが珍しくないように、ドイツでも走行距離が30万キロを超えるEクラスのタクシーが珍しくないようです。

※ベンツは1年ごとに定期点検をします。その際、消耗品(オイル、オイルフィルター、ワイパー等)を交換します。
ただし、オイルとオイルフィルターは、①前回交換から1年、②前回交換から1万5000キロ走行の早いほうで交換するため、年に1万5000キロ以上走行する場合は、オイル・オイルフィルターの交換時期と1年点検の時期がズレることがあります。

※ベンツのオイルは、1万5000キロまで交換する必要がありません。
高品質オイルを使用し、オイル交換時にはオイルフィルターも必ず交換するためです。

※最初の3年間(1回目の車検を受ける直前)までは、維持費(修理費のほか、オイル等の消耗品費を含む)は無料です。
3年目以降は、追加料金を支払うと、2回目の車検(新車購入後5年)の直前までの修理費(保証プラス)・消耗品費(メンテナンスプラス)が無料になります。
私は、ヤナセの担当者と相談し、

(1)不具合は新車購入後の3年であらかた潰せるので、保証プラスには入らない
(2)1年点検を受け、オイル・オイルフィルター・ワイパーを交換するのであれば、メンテナンスプラスに入ったほうが得

という結論が出たことから、メンテナンスプラスにだけ入りました(後述するとおり、過走行車はメンテナンスプラスに入らないほうがよいです)。

※下記の費用一覧のとおり、最初の5年間で発生した修理費はタンクフラップの2万7560円だけでしたので、保証プラスに入らなくて正解だったことになります。




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時系列で整理してみます。

2014.9 Eクラス(E250ステーションワゴンアバンギャルド)を購入
オプションは、360度カメラ+本革シート(前後席シートヒーター付き)。
純正ボディコーティング費用(11万3400円)も含む。
購入価格はコミコミ669万円(値引き100万円適用後)。

2017.5 メンテナンスプラス加入 10万0548円
→サービス期間は、新車登録後36か月から59か月(1回目の車検直後から2回目の車検直前までの2年間)ですが、走行距離が7万5000キロに到達した時点で強制終了になります。そのため、過走行車は十分なメリットを受けることができません。新車登録後3年の車検を受けるまで申し込むことができるため、過走行になるか分からない人は、加入時期をできるだけ遅らせ、走行距離が7万5000キロになるまでの間にメンテナンスプラスのサービスが十分に受けられるかどうかを確認した後に加入すべきです。
私のケースでは5年の補償期間よりも前に走行距離が7万5000キロを超過したものの、走行距離が5万キロの時点で車体を総点検してくれ、総額23万円の消耗品費が無料になりました。

→「メンテナンスプラスライト」というものもあります。サービル料金にはオイルやオイルフィルターの交換費用も含まれますが、交換時期は1年点検時・2年点検時の1回ずつに限定されます(直前の点検から数えて、走行距離が1万5000キロと3万キロになった時点でインジケーターランプが点灯し、点検が強制開始されるため。1年で3万キロ走る人は、1年で2回点検してサービス終了となるため、オイルとオイルフィルターは走行距離1万5000キロで交換するものの、点検は1年に1回でよいと考える人にとっては十分なサービスが受けられません)。

2017.9 車検(新車購入後3年) 10万2746円
(技術料5万5836円、検査代行料1万9980円、自賠責保険料2万5830円、印紙代1100円)

2018.3 タイヤ交換 19万0240円
コストコで、ミシュランPS4に交換。走行距離6万6000キロ。
なお、タイヤ交換はコストコが激安のため、お勧め。

2019.3 距離による点検 10万9533円
ワイパー交換、オイル・オイルフィルター交換、エアコンフィルター交換、バッテリー交換の各費用を含む。
メンテナンスプラスに加入しているが、5年目の車検の直前ないし走行距離7万5000キロになった時点の早いほうでサービスが終了するため、これ以後の消耗品費は自己負担することになった。
費用が高くなったのは、バッテリー交換があったため。メインで4万1040円、サブ(ストップ&ゴー用)で2万4300円の費用がかかった。なお、コストコは外国車のバッテリー交換はしてくれない。

2019.4 修理(タンクフラップ) 2万7560円

2019.8 車検(新車購入後5年) 11万9942円
(技術料5万0016円、部品代2916円、検査代行料1万9980円、自動車重量税2万円、自賠責保険2万5830円、印紙代1100円)
→車検整備費用は4万4670円。

2019.9 オイル・オイルフィルター交換 1万9677円

2019.12 タイヤ交換 17万6460円
コストコで、ミシュランPS4に交換。走行距離11万5000キロ。
1回目の交換費用よりも安くなった理由は分かりません。
タイヤ交換時期は、走行距離が概ね5~6万キロごとと考えておけばよさそうです。

2020.5 オイル・オイルフィルター交換 2万0262円

2020.6 修理(ブレーキパッド・ブレーキデスク交換) 14万5000円
※この時点の走行距離は12万5000キロです。走行距離が5万キロの時点(2018.3)でメンテナンスプラスを使ってブレーキパッド・ブレーキデスクを交換しています(総額23万円が無料)。

2020.8 定期点検 5万9000円
ワイパー交換、エアコンフィルター交換を含む。

2020.11 オイル・オイルフィルター交換 2万0262円

2020.12 タイヤ交換(前輪のみ) 10万3928円
右前輪がパンクし、修理が不可能だったので(近接した2か所に穴が開いていた)、やむなく交換した。走行距離14万3000キロ。
ちなみに、コストコだったら8万2130円だったが、通常でも取り寄せに1~2週間かかる(今回は年末年始にかかってしまう)ため、ヤナセに頼んだ。

2020.12 修理(クーラントサーモスタットの故障=エンジン冷却水が異常に流れる) 6万8673円

2021.6 オイル・オイルフィルター交換 2万0262円

2021.6 タイヤ交換(後輪のみ) 9万4330円
後輪の溝が浅くなったため。走行距離15万6000キロ。
本来はコストコで前後輪4本を交換したかったが、前輪は半年前にヤナセで交換済みだったため、後輪のみ交換した。

2021.8 車検(新車購入後7年) 19万6845円
(技術料8万7918円、部品代4万7367円、検査代行料2万0350円、自動車重量税2万円、自賠責保険料2万0010円、印紙代1200円)
→車検整備費用は5万9455円。
→部品代は、ワイパー(フロント・リア)1万2760円、ブレーキオイル・パーツクリーン4730円、スタビライザーリンケージ(サスペンションの一部)2個1万8546円、ガソリンタンクとエンジンをつなぐゴム管3070円、エアコンフィルター8261円。

2021.12 オイル・オイルフィルター交換 2万0702円

2022.7 タイヤ交換 17万4456円
コストコで、ミシュランPS5に交換。走行距離18万2000キロ。
前輪(走行距離3万9000キロ)の溝が減っていたことや、コロナ禍とウクライナ戦争の影響によりミシュランの国内在庫が払底していたこと、2022年5月9日に値上げが予定されており、値上げ後は18万8860円になることから、後輪(走行距離2万6000キロ)は勿体なかったが、前後輪を交換することにした。

2022.7 修理(ブレーキパッド・ブレーキデスク交換) 15万8873円
※この時点の走行距離は18万9000キロです。走行距離5万キロと12万5000キロの時点でも交換しています。

2022.8 定期点検 5万6529円
リアワイパー交換、エアクリーナー交換。
フロントワイパーとエアコンフィルターは交換しなかった(2023年9月の車検時に交換予定)。


まとめます。

新車購入費用 669万円
車検(3年、5年、7年の3回分)を含む維持費(8年分) 124万6414円(うち純粋な車検費用は33万5341円)
車検(3年、5年、7年の3回分)を除く維持費(8年分) 91万1073円
※維持費は、タイヤ交換費用を除いたもの。


こうして整理してみると、ベンツだからといって高額の維持費がかかるわけではなく、許容できる範囲内であることが分かります。


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コメント

国産信奉者にはドイツ車は「壊れる」「高い」「サポートがない」と言われがちですが、ユーザーの多いメルセデスとBMWに関してはもはや国産車と同じだと思います。
トヨタや日産と比べてしまうと…かも知れませんが、他の下手な国産車よりもよほど手厚いかも知れませんね。

ベンツEクラスがどんな車か知らなかったのでユーチューブで見てみました。内装外装ともに素晴らしい車ですね。メーターまわりがカッコよかったです。
このスペックの割にはお値打ちな車なんでしょうね。
我が家は同じワゴンでもカローラフィールダーです。いつかレクサスが乗れるように頑張りたいです。(我が家はトヨタ党です)

No title

コメントありがとうございます。

>ドイツ車は「壊れる」「高い」「サポートがない」

こんな感じでしょうか。

1,壊れる
部品を惜しみなく定期交換することで壊れることを防止する設計思想。

2,高い
確かに高いです。

3,サポートがない
正規販売店で購入し、1年点検を受け続けていれば、どれほど些細な不具合でもなんとかしてくれます。


>内装外装ともに素晴らしい車

私のEクラスは古き良きメルセデスデザインで気に入っていますが、現行はpadのポン付け、2023年フルモデルチェンジのものはテスラのパクリっぽくて、どちらも好きではありません。

BMWのカーブドデスプレイのようなオリジナリティのある美しいデザインに進化してほしかったです。

>いつかレクサスが乗れるように頑張りたい

私はトヨタ車のフロントマスクのデザインが好きではないのですが、値段で考えると、外車が軒並み値上がりした結果、レクサスが相対的に魅力的な価格になっていますね。

No title

 昨年12月の「アウディA3を・・」でコメントしました「びわ湖のシジミ」です。いつも役立つ情報ありがとうございます。
 結果的に馬力の魔力に取りつかれてGLA35をこの夏に購入しました。確かに男爵の言われるようにベースがAクラスなので前車のQ5に比べても乗り心地はもう一つ、内装はEクラスからもう三つかなと思いますが高速道路での瞬発力は楽しいものがあります。(安全運転)
 今回の維持費、大変参考になりました。個人的にも「メンテナンスプラス」だけでいいかと思っていたのでよかったです。タイヤ交換がコストコでできると知り調べてみます。(今まで楽天の田中投手が宣伝しているF会社を利用)
 なお自分の投資スタイルは色々試しましたが、定年後からのスタートだったこともあり、今は「日本株・個別・現物」になっています。まだ4-5年の経験だけですが幸運にも上記車の半額程度は賄えました。
 今後ともためになる情報をお願い致します。

No title

コメントありがとうございます。

>GLA35をこの夏に購入しました
>前車のQ5に比べても乗り心地はもう一つ、内装はEクラスからもう三つかなと思います

私はEQAに2度乗って、非常に快適で乗り心地がよかったのですが、電動化のおかげだったのかもしれませんね。

>タイヤ交換がコストコでできる

ミシュランのPS4にするとき、ヤナセとコストコの両方の見積もりをもらいましたが、コストコはヤナセよりも2割安かったです。

コストコで交換したタイヤを使っている限り、窒素充填、ローテーション、パンク修理が永久無料ですので、安心できます。

>今は「日本株・個別・現物」になっています。まだ4-5年の経験だけですが幸運にも上記車の半額程度は賄えました。

よかったですね。
今後の投資のご成功についてもお祈りしています。
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たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●「たわら先進国株」と「VT」を半分ずつ保有中。
●つみたてNISA(SBI証券)は「たわら先進国株」を年初一括購入中。
●クレジットカードによる投信積立サービスを利用し、SBI証券・楽天証券・auカブコム証券で「たわら先進国株」を毎月5万円ずつ購入中。

●無リスク資産は、個人向け国債変動10とauじぶん銀行(金利0.2%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

●「誰でもできる超簡単ほったらかし投資」(カテゴリ「【公開】誰でもできる究極の投資」)はこのブログの全エッセンスを1記事に凝縮したものです。
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