投資信託の資金流入額ランキング(2022年1~6月)

日経新聞電子版(2022年7月27日 5:00)に興味深い記事が掲載されています。

●投資信託の資金流入ランキング、10年前とは様変わり
2022年1~6月の投資信託の資金流入額を調べたところ、ランキング上位にはインデックス型の商品が目立った。毎月分配型ばかりだった10年前のランキングとは様変わりした。この間にあった投信市場の大きな変化を反映している。





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記事によると、

1,過去10年で、インデックスファンドの残高は5倍になったが、アクティブファンドの残高は1.5倍にとどまる。
この間にダウ30が2.5倍になったことからすると、「実質的には大幅な資金流出」と言える。

2,2012年上半期の資金流入額ランキングでは、10ファンド全てがアクティブファンドで、そのうち9ファンドが毎月分配型であった。
これに対し、2022年上半期の資金流入額ランキングでは、10ファンド中アクティブファンドは6ファンドで、そのうち毎月分配型は2ファンドにとどまる。

記事に掲載されている表を見ると、

2022年上半期の上位10ファンドの資金流入額 1兆7288億円
2012年上半期の上位10ファンドの資金流入額 1兆7284億円

であり、ほぼ同額です。

しかし、2012年上半期の上位10ファンドは全てアクティブファンドであるのに対し、2022年上半期の上位10ファンドのうち4ファンドは超低コストインデックスファンドです。

2022年上半期の資金流入額ランキングにランクインした超低コストインデックスファンドは、次の4ファンドになります(数字は順位)。

2,スリム米国株 3528億円
3,スリムオールカントリー 1809億円
5,SBI・V・S&P500 1452億円
6,楽天全米株 1438億円
合計 8227億円

アクティブファンド100%だったところから、超低コストインデックスファンドが47.6%のシェアを奪ったことになります。

これは、運用会社と販売会社にとって、大変なことです。
なぜなら、

1,超低コストインデックスファンドは購入手数料がゼロである。
2,超低コストインデックスファンドは信託報酬が激安である。

からです。

2022年上半期資金流入額ランキング第1位は「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型」です。
野村證券の重要情報シートによれば、このファンドを買うと、

購入手数料 3.3%(販売時の1回のみ)
販売会社報酬 年0.825%(顧客が保有する限り、継続的に入金される)

のコストがかかります。

2022年上半期資金流入額ランキング第2位のスリム米国株の販売手数料はゼロ、販売会社報酬は0.034%です。
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型を買うはずだった顧客がスリム米国株を買うと、販売会社は4.091%の売上げを失うことになります。

2022年上半期の資金流入額トップ10のうち、超低コストインデックスファンへの資金流入額は47.6%の8227億円です。
ということは、資金流額ランキング上位10ファンドだけでも、8227億円×4.091%=336億5665万7000円の得られるはずだった売上げが得られなかったことになります(これは上半期ランキングから計算したものですので、1年ではこの2倍の金額になります)。

※スリム米国株の販売会社報酬は超低コストインデックスファンドの中でも非常に安いため、得られるはずだった売上げの実際の金額は上記よりも少なくなります。


というわけで、投資信託の売り手の側にとっては大変な時代になってしまったようです。


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●つみたてNISA(SBI証券)は「たわら先進国株」を年初一括購入中。
●クレジットカードによる投信積立サービスを利用し、SBI証券・楽天証券・auカブコム証券で「たわら先進国株」を毎月5万円ずつ購入中。

●無リスク資産は、個人向け国債変動10とauじぶん銀行(金利0.2%)。

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