NISAは骨までしゃぶろう(1) 運用期間は10年

NISAという制度があります。

NISA口座を作ると、毎年1月1日になった時点で120万円を上限とする投資限度枠が1つ与えられます(最初の年は、NISA口座の作成日からその年の12月31日までの投資限度枠が1つ)。
この各投資限度枠はそれぞれ完全に独立しており、各投資限度枠ごとにそれぞれ5年間の非課税期間が設定されています。
そして、翌年の1月1日になると、投資限度枠に余りがあったとしても持ち越しは許されず、新たな投資限度枠が1つ与えられます。
そして、これが10年連続して続くので、投資限度枠は全部で10個です。

NISAを利用すると、各投資限度枠内での取引であれば、どれだけ値上がり益が出たとしても課税されません。
通常は、値上がり益の2割(+復興所得税)が税金で取られてしまい、値上がり益の8割しか取得できないことからすれば、とても有利な制度です。

今回は、この制度を骨までしゃぶるためにはどうすればよいかというお話です。

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まず、投資限度枠は120万円のものが毎年1つずつ与えられますので、上限の120万円まで投資し続ければ、最大600万円(120万円×5年)までの取引による値上がり益が非課税となります(6つめの投資限度枠がスタートするときには1つめの投資限度枠の非課税期間は既に終了しているので、併存する投資限度枠は最大で5つです)。

このことは、特定口座内の取引とは異なり、実際の購入金額ではなく、5年後の時価が取得価額になるということを意味します。

120万円で買ったたわら先進国株が、5年後、150万円に増えていたケースで考えてみましょう。

・ NISA口座 取得価額は150万円。値上がり益はゼロ。税金ゼロ。
・ 特定口座 取得価額は120万円。値上がり益は30万円。税金6万円(+復興所得税)。

ところで、5年後、逆に100万円に減ってしまう可能性もあります。

そこで、120万円で買ったたわら先進国株が、5年後100万円に減ったが、さらにその数年後、特定口座内で120万円まで回復したケースで考えてみましょう。

・ NISA口座(最初の5年間)から特定口座(6年目以降) 取得価額は100万円。値上がり益は20万円。税金4万円(+復興所得税)。
・ 特定口座(最初からずっと) 取得価額は120万円。値上がり益はなし。税金ゼロ。

つまり、NISA口座内での取引の取得価額は、購入時の購入額ではなく、5年の非課税期間終了時の時価であるため、含み損が発生しているときに非課税期間が終了すると、そのままでは損することになります。

しかし、結論から言うと、ロールオーバーができるので、最初の非課税期間終了後、5年以内にもとの購入価額を超えれば損はしません。

分かりにくいので、120万円で買ったたわら先進国が、5年後、100万円に減ったが、その時点で特定口座に移さず、6つめの投資限度枠にそのままスライドさせる選択(これを「ロールオーバー」といいます)をしたところ、10年後(6つめの投資限度額の非課税期間の5年経過後)に130万円に増えたケースで考えてみます。

・ NISA口座(1つめと6つめの2枠を使用) 取得価額130万円(6つめの非課税期間終了時の時価)。値上がり益なし。税金ゼロ。
・ 特定口座 取得価額120万円。値上がり益10万円。税金2万円(+復興所得税)。

このように、後半(6個目から10個目)の投資限度枠は、その枠全てで新たなリスク資産を購入するか、前半(1個目から5個目)のNISA口座のリスク資産をスライドさせるかを選択することができることになっています。

その結果、NISA口座は2枠で運用することができるため、10年後に含み損が発生していない限り、損はしないし、特定口座より税務上有利となります。

もっとも、上の例でいえば、6つめの投資限度枠はその上限が120万円であり、1つめの非課税期間終了時の時価が100万円であることから、あと20万円の余りがあります。
そのため、1つめのたわら先進国株をスライドさせるとともに、さらに20万円のたわら先進国株を買い増すことができます。
ただし、買い増した20万円分のたわら先進国株は、6つめの投資限度枠の終了時に特定口座に移管されることから、その運用期間は5年しかありません。



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●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資はeMAXIS Slim先進国株を毎月5万円購入(+特定口座で4万円×4回=毎月16万円の積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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