株には為替リスクはありません

以前にお伝えしたとおり、私のリスク資産の93%は海外株ファンドです(先進国株85%、新興国株8%)。

海外株である以上、ドル建てですから、円高ドル安になればなるほど損が拡大し、円安ドル高になればなるほど利益が拡大します。つまり為替の影響をもろに受けてしまいます。

私には、世界経済が右肩上がりに成長することに伴って世界の株価も右肩上がりに上がっていくという信念はありますが、為替がどう動くかは全く分かりません。予想もできません。

だとしたら、せっかくたわら先進国株を買ったのに、その後、購入時よりも円高ドル安になってしまったら損するじゃないかという疑問を持つ人がいるでしょう。

しかし、債券と異なり、株には為替リスクはないというのが今回のお話です。

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簡単な例を出します。

為替を1ドル120円とし、金1グラムがアメリカでは40ドル、日本では4800円で売られていたとします。

その後、為替が1ドル100円になったとします。このとき、金の時価はどうなるでしょうか。
結論から言えば、為替がずっと1ドル100円のままであれば、金の時価は1グラム48ドルに値上がります。

なぜでしょう。

もし金の時価が1グラムあたり40ドルのままだったとしたらどうなるかを考えてみてください。

日本で4800円で売っているものがアメリカでは4000円で買えるわけですから、みんな円をドルに替えてアメリカで金を買い、日本で金を売りたいと考えます。
通常は、この段階で円よりもドルがほしい人が増えるので、為替は円安ドル高に戻ります。ところが、今回の設例は、為替は1ドル100円のままという前提です。

為替が動かないと、今度は物価が動きます。
円高ドル安であることから、金がほしい日本人がたくさんいるわけです。物の値段は需要と供給で決まりますので、ほしい人がたくさんいるものは値段が上がっていきます。そして、金の時価が1グラムあたり48ドルになると、日本で買うのと同じ値段になりますので、わざわざ円をドルに替えてまで金をほしいという日本人はいなくなるため、ここで物価の上昇は止まります(金を例示しましたが、アメリカで買えるあらゆる物品も同じことになります)。

つまり、為替がずっと円高ドル安であれば、多少の時間差はあるものの、アメリカがインフレになります。インフレというのは、マネーの価値が減り、物やサービスの値段が高くなっていく状況ですから、企業の売上げも上がり、それが株価に反映されて株価も高くなっていきます。

したがって、たわら先進国株を買った後に円高ドル安になったとしても、長期的にはインフレによって株価そのものも上がっていくことから、どれほど円高になろうが、長期的には損はしないという結論になります。

これに対し、債券は為替リスクにもろにさらされます。

そもそも、債券とは、元金と満期日までの一定の利息金が保障された商品です。インフレになっても元金はそのままです。
そうすると、インフレ前の100ドルとインフレ後の100ドルとでは、形式的な金額は同じでも、実質的な価値は下がってしまっていますので、円高ドル安になると確実に損をすることになります。

そのため、債券投資をするときにどの程度為替ヘッジを掛けるのかが昔から研究されてきました。為替ヘッジを掛けると為替リスクは避けることができますが、他方でヘッジコストが掛かります。
ヘッジコストは、単純に言うと、2国間の金利差が広がれば広がるほど多額になることから、日本がマイナス金利、アメリカが利上げという現状では、アメリカの債券に投資すると、アメリカの利上げによってアメリカの発行済債券そのものの価値が減少するばかりか、金利差が広がることでヘッジコストもかさんでいくというダブルパンチを受けることになります。

以上のことから、たわら先進国株を買っている限り、円高になることを心配する必要はありません。

また、5年程度の期間に分散して、毎月定額を積み立てていくのであれば、購入のタイミングが毎回異なるため、その時々の為替で買うことになり、為替による株価の変動をマイルドにする効果も期待できるでしょう。



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コメントありがとうございます。

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よろしければご覧ください。
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●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資はeMAXIS Slim先進国株を毎月5万円購入(+特定口座で4万円×4回=毎月16万円の積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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