SBI・V・全米株、SBI・V・米国高配当株の基準価額・純資産額が全く同じだったワケ

SBI・Vシリーズは、バンガード社の米国ETFを買うだけファンドシリーズです。

既に3種類のファンドがリリースされています。

VOO(S&P500ETF)を買うだけファンドである「SBI・V・S&P500」の純資産額は、2544億円

VTI(全米株ETF)を買うだけファンドである「SBI・V・全米株」の純資産額は、132億円

VYM(米国高配当株ETF)を買うだけファンドである「SBI・V・米国高配当株」の純資産額は、32億円


このようにいずれのファンドも顧客から熱烈な支持を得ています。





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さて、「SBI・V・全米株」と「SBI・V・米国高配当株」は、当初募集期間を経て2021年6月29日に新規設定されました。
新規設定日の基準価額は1万円、純資産額は

SBI・V・全米株 81億0300万円
SBI・V・米国高配当株 19億9300万円

でした。

しかし、2日目(2021年6月30日)の基準価額も純資産額も、1日目(新規設定日である2021年6月29日)と全く同じだったのです。

同じ米国ETFを買うだけファンドである楽天全米株楽天米国高配当株の6月29日と30日の数字を見てみると、基準価額も純資産額もいずれも変動しています。
また、同じシリーズの先輩である「SBI・V・S&P500」を見てみると、

新規設定日 基準価額1万円、純資産額16億3800万円
2日目 基準価額9995円、純資産額16億3700万円

であり、基準価額も純資産額も変動しているのです。

いくら考えても原因が分からなかったので、運用会社(SBIアセットマネジメント)に聞いてみました。

回答は次のとおりです。

1、新規設定日よりも前に発注することはできないので、新規設定日である6月29日に初めての発注をした。
具体的には、日本時間の6月30日早朝のニューヨーク市場の引け値で米国ETFを初めて購入した。

2、2日目の基準価額と純資産額(6月30日夕方に公表したもの)は、1日目のキャッシュを米国ETFに交換しただけなので、1日目と全く同額になった。

3、「SBI・V・S&P500」も同じやり方だったが、2日目の基準価額が-5円、純資産額が-100万円になったのは、米国ETFの調達コストが1日目にかかったので、2日目にそれを差し引いたからである。
運用担当者に確認したところ、その後の努力によって調達コストは激的に安くなり、「SBI・V・全米株」と「SBI・V・米国高配当株」の調達コストは「SBI・V・S&P500」の当初の調達コストの6分の1から7分の1に減った
SBI・V・全米株」と「SBI・V・米国高配当株」の1日目にも米国ETFの調達コストはかかっているが、基準価額と純資産額の数字に影響しないほどの微々たる金額で済んだために1日目と全く同額の数字を表記したものである。


私は、当初募集期間の締切りが6月28日正午までだったことから、日本時間6月29日早朝のニューヨーク市場の引け値で米国ETFを購入し、新規設定日には米国ETFを保有した状態からスタートするものだと考えており、間違った理解をしていたことになります。
勉強になりました。

なお、以前、コメント欄でご質問をいただいた際も同趣旨のコメントをしましたが、間違った回答をしてしまったことになります。
申し訳ありませんでした。

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コメント

No title

男爵さんのお勧めしていたマンゴー(沖縄県)が届きました。5個入っていたので、今月中に食べる予定です。
貴重な情報ありがとうございました。

No title

以前に回答を頂いた者です。
自分も初日の変動がなかった時点で気づいたのですが、何度もコメントするのは失礼かと思い自粛していました。
それをこんなわざわざ謝罪して下さるなんて恐縮すぎます。

結局のところSBI証券に最初に問い合わせたときに(あるファンドを初日に同時に買いたいと言い)
「SBI米国高配当を初日から同時に買いたいのなら6/29の朝から注文をすれば良いですよ」
と言われた、まさにそのままが正解だったということになりますね。
自分は、「いやSBI米国高配当は設定初日だからそこからしか買えないだろうけど、自分が買いたいのは楽天VTIだから」
と早とちりして勘違いしたことになります。
ファンドの設定初日から買った経験が今回初めてでしたのでわからなかったのですが
結局「設定日」というのが「初めて買える日」であって、米国株ファンドの場合
29日設定なら29日に初めて買う→29日の夜の米国市場の価格が30日に決定=その価格が基準価格10000円、
ということで、単純に違うファンドを同じ日から買いたいなら「設定日」から買えば良いということかと思います。
SBI・S&P500の設定日の挙動に関しては全く知りませんでしたので、勉強になりました。

いつも良い記事をありがとうございます。

No title

蛇足ですが、自分は設定初日から楽天VTIと同時に買うことは叶いませんでしたが、
初日からのSBI・V・全米株式と楽天VTIの価額を毎日比較しています。
今のところ7営業日の比較で楽天VTIの方が騰落率が良かったのが4日、SBI全米の方が良かったのが3日で
SBI全米設定初日からのトータルでは楽天VTIが-0.414%、SBI全米が-0.45%と
今のところはやはり楽天VTIの方が成績は良いです。
でも設定初期で本当に僅差の動きをしているので、運用が安定して実質コストも下がってくればいずれSBI全米が上になるのは間違いないかと思います。

あとはどこでも触れられているのを見ませんが、以前男爵様も記事になさっていたように
楽天VTIはレンディング運用をすると明確に言っていますので
その分の利益が上乗せされるのであれば、
SBI全米にコストで負けてもリターンでは負けない、という結果になってもおかしくないのかなと注目しています。

No title

コメントありがとうございます。

>男爵さんのお勧めしていたマンゴー(沖縄県)が届きました。

うちは6個でした。

1個が大きいほうがお得ですから、5個でよかったですね。

>自分は設定初日から楽天VTIと同時に買うことは叶いませんでした

大変失礼しました。

>設定初期で本当に僅差の動きをしているので、運用が安定して実質コストも下がってくればいずれSBI全米が上になるのは間違いないかと思います。

ETFを買うだけファンドはETFを買うことしかできませんが、純資産額が増えれば増えるほど流出入する資金変動の影響を受けにくくなります。

現物株を買うファンド以上に顧客がファンドを育てていくのでしょうね。

>楽天VTIはレンディング運用をすると明確に言っています

せっかくのインデックス投資に余計な信用リスクが上乗せされることになりますので、他社であればヤマゲン先生が舌鋒鋭く批判する案件ではないかと思っています。
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たわら男爵

Author:たわら男爵
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http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●「たわら先進国株」と「VT」を半分ずつ保有中。
●つみたてNISA(SBI証券)は「たわら先進国株」を年初一括購入中。
●クレジットカードによる投信積立サービスを利用し、SBI証券・楽天証券・auカブコム証券で「たわら先進国株」を毎月5万円ずつ購入中。

●無リスク資産は、個人向け国債変動10とauじぶん銀行(金利0.2%)。

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