男なら株100%(債券不要論) (1) 債券は今が史上最高値水準

私のリスク資産は株100%で、債券はゼロです。

今回はその理由をご説明します。

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債券も、株と同じように、先進国、新興国、日本の3種類に分類できます。
私は、いずれの債権もリスク資産としては不要だと考えています。

まず、新興国債券ですが、これは非常に危ないです。

そもそも、債券とは、満期日まで保有すれば、発行者に支払能力がある限り、途中の金利と満期時の元金が現地国の通貨換算で保障されるというもので、元金保障があることから、一般に株よりも安全資産とされています。

ところが、新興国は、発行者である国自身がデフォルト(国家破産)を宣言して国債が無価値になったり、元金は一応償還されるものの、ハイパーインフレによる現地国通貨安(どんどん単位が大きな紙幣が発行されて、札束でも日用品が買えなくなるというあれです)によって現地国通貨換算の元金が実質的に無価値になるリスクがあります。


つぎに、先進国債券ですが、為替リスクにさらされるだけで、長期的なリターンは日本債権と変わりません。

そもそも、ある国の国債の金利が他国よりも高いことには、それなりの理由があります。
一番単純な理由は、その国の政府の信用リスクが高く、高い金利で勧誘しないと投資してくれる人がいないというものですね。このような国は危ないので、投資すべきではありません。

これに対し、もしある2国間で、各政府の信用リスクが同程度なのに国債の金利差だけは存在するとしたらどうでしょうか(金利が高い国をアメリカ、低い国を日本と仮定します)。

債券投資をしたい人は、当然、金利が高いアメリカの国債を買います。
購入者が日本人だったときは、円を売ってドルを手に入れ、そのドルでアメリカ国債を購入することになります。みんなアメリカ国債がほしいことから、どんどん円が売られます。
円を売ってドルを買いたい人が多くなればなるほど、円安ドル高になります。ドルがほしいという人がたくさんいるわけですから、需要と供給の関係で、みんながほしいドルの価値が上がっていくわけですね。

そうすると、どこかの時点で、為替と金利が均衡します。
つまり、高い金利は魅力的だが、高いドルと交換してまで買うよりも、金利が低くても日本国債で運用した方が得だ(金利差を考慮しても、日本国債を買った方が最終的に得られる日本円が増える)という時点がどこかで来ます。

このように、短期的には金利差があったとしても、すぐに為替によって調整されることから、あえて先進国債券を買う実益はありません。


では、日本国債はどうでしょうか。

結論から言えば、金利が上がると発行済の債券の価値は減少するため、金利が下がる余地が極めて少ない超低金利時代の今、国債を買うと、金利が上がったときに損をする可能性が高いということになります。

そもそも、金利が上がると、新規発行される国債の方が発行済の国債よりも利率が高くなるため(通常の国債の金利は固定型で、発売時に満期日までの金利が固定されます)、満期日までの間に市場で売却しようと思っても、そのままでは売れません。金利の高い新規発行される国債を買った方が得だからです。
そのため、市場で売却するためには、元金を削って実質的な金利を上げるしかありません。つまり、国からもらえる利息金の金額は固定されていることから、利息金が発生する元金の額を減らすことで、新規発行国債と同程度まで利率を上げるわけです(5万円の利息金は100万円の元金にとっては5%だが、50万円の元金にとっては10%になるということですね)。

これに対し、満期日までホールドすれば元金が減ることはないと思うかもしれません。
たしかに、形式的にはそのとおりです。しかし、新興国債券のときと同じように、形式的には同じ100万円であったとしても、金利が上がる前の100万円と上がった後の100万円とではその実質的な価値は異なります。なぜなら、金利が上がるということは、上がった金利に相当するだけのマネーが増えることに直結しますので、その分だけ物価も上がり、インフレになるからです。

したがって、金利が下がる余地が乏しいときに国債を買うと、途中で市場で売却しようが満期までホールドしようが、上昇した金利の分だけ元金の価値が下がることから、最終的には損をします。

現在の日本は、ながらくゼロ金利政策を続けたばかりか、ついにマイナス金利にまで踏み込みました。
マイナス金利がこれ以上拡大しない限り、日本国債は、現在、史上最高値水準にあるといえます。

買い物の基本は、良いものを安いときに買うことです。

株価は、冒頭や暴落を繰り返しながら、長期的には世界経済の成長に伴って右肩上がりに値を上げていきます。
ただし、今の水準が高値なのかどうか(次の暴落時に今の株価を下回るのか)は誰にも分かりませんし、次の暴落時に今の株価を仮に下回ったとして、果たしてその時に自分がタイミング良く買い注文を出せるのか(もっと下がるのではないかとビビっているうちに相場が今の株価以上に回復してしまい、買い場を逃してしまうのではないか)は更に不確実です。

そのため、私は、たわら先進国株を毎日1万円ずつ愚直に買っています。

しかし、これに対し、歴史的に見て、金利が低い水準にあるかどうかは確実に判断できます。
そして、発行済債券の価値は、金利が上がれば暴落することも確実な事実です。

このような理由で、私は、債券ファンドには一切投資していません。

では、債券投資をしないでどうすべきかは、次回書きます。

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コメント

No title

ポートフォリオの低リスク資産暮らす(債券クラス)についてご質問があります。
私は、株式やREITなどの「リスク資産」の部分。
円現金、ドル外貨、日本国債、外国国債などの「低リスク資産」の部分。
まずは、この2部分に大別しています。

円現金、個人向け国債、に多くを割り当て。一部、外債ファンドを買っています。
最近、「為替ヘッジ付き外債ファンド」も低コスト化が進んだので、導入拡大を検討しています。

さて、質問があります。当該ブログ記事の最後20行ほどについてです。

現在の米国のような「金利の上昇局面」では、債券価格は先行き下落が予想できるので購入妙味はない、というご意見についてです。
債券価格は先行き下落が予想できる、という点は理解できますし、全く同意しています。
ただ、「満期までホールドすれが元金が減ることはない」という箇所以降は、もう少し補足が欲しいのです。

「物価の上昇も伴うから、額面金額は100万円であっても、その購買力は減じている。」という主張も理解でき同意です。
ただ、これは債券ファンドだけではなく、現金でも、定期預金でも、個人向け国債でも、同じことではないでしょうか。
債券ファンドを買わない判断の材料にはならないように思うのですが、いかがでしょうか。

なお、私は実際のところ、低リスク資産の50%前後を個人向け国債、40%前後は円預金、10%前後は外債ファンドで、保有しています。
勝手なご質問で恐縮なのですが、ご意見うかがえれば幸いです。
最後になりましたがブログ拝見しています。大変参考になり、勉強になっており、感謝しております。

No title

コメントありがとうございます。

回答を記事にしましたので、よろしければご覧ください。

http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-336.html#more
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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は、たわら先進国株(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資はeMAXIS Slim先進国株を毎月5万円購入(+特定口座で4万円×4回=毎月16万円の積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

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