アクティブ投資家から絶大な支持を得ていたアーク社のETFですが、過去最大の資金流出に見舞われているようです。
ソースはブルーグバーグ(2021年2月24日 19:31)の下記記事です。
●Cathie Wood Funds Hit by Biggest Investor Outflow on Recordhttps://www.bloomberg.com/news/articles/2021-02-24/cathie-wood-s-flagship-fund-suffers-biggest-outflow-on-record?utm_source=twitter&utm_content=business&cmpid=socialflow-twitter-business&utm_campaign=socialflow-organic&utm_medium=social&sref=vuYGislZInvestors pulled $465 million from Ark Investment Management’s flagship product, the ARK Innovation ETF (ticker ARKK), in the latest trading session for which flow figures are available, according to data compiled by Bloomberg.
They also withdrew $202 million from the ARK Genomic Revolution ETF (ARKG) and $119 million from the ARK Next Generation Internet ETF (ARKW).
While those flows are a fraction of Ark’s assets under management -- its ETFs held more than $60 billion as of last week -- the exodus is unprecedented in the short history of the firm, which Wood founded in 2014. The outflow from ARKK was more than treble its previous record.資金流出額は、次のとおりです。
ARKK 4億6500万ドル
ARKG 2億0200万ドル
ARKW 1億1900万ドル
合計
7億8600万ドルその理由について、上記記事は次のように述べます。
Rising bond yields and the prospect of returning inflation are rattling investors and spurring caution about the priciest-looking corners of the stock market.(債券利回りの上昇とインフレ率の回復の見通しが投資家を動揺させ、株式市場の中でも特に価格が高く見える部分への警戒心に拍車をかけている。)
時価総額比のインデックスファンドであれば、基準価額が暴落したとしてもそれは一時的な現象にすぎず、いずれ暴落前の水準まで回復し、かつての史上最高値を更新し続ける、という未来を信じることができます。
だからこそ、どれほど暴落しても売らずに保有し続けることができるわけですが、アクティブファンドでは、
(1)自分がそれをできるのか
(2)同じアクティブファンドの保有者もそれをできるのか
が問題となります。
仮に自分が売らずに耐えることができたとしても、他の保有者が耐えきれずに売却すれば、売りが売りを呼んで悲惨なことになるでしょう。
(1)保有株の株価下落によってアクティブファンドの基準価額が下落する。
(2)アクティブファンドの保有者がアクティブファンドを売る。
(3)アクティブファンドは元保有者にお金を返すため、保有株を売る。
(4)それによって保有株の株価がさらに下落し、アクティブファンドの基準価額がさらに下落する。
(5)それまで耐えてきた保有者の中に心が折れて売却する者が現れる・・・
という地獄のスパイラルが始まると、もうどうすることもできません。
特にアーク社のETFの純資産額は600億ドルを超えているため、その巨額の売りが株式市場に与える影響は大きく、上記の地獄のスパイラルが始まってしまうかもしれません。
しかし、相場の乱高下は、均等額積立投資を継続している我々にとっては
同じ金額で多くの口数を獲得するための慈雨にほかなりません。
我々にとっては対岸の火事にすぎませんので、私は、安心安全な場所から相場のから騒ぎの行方をのんびりと眺めることにします。
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