ロイター展望2021~ドルは100円割れへ

ロイターのドル円予測です。

●展望2021:ドルは100円割れへ、ピッチは緩やか
https://jp.reuters.com/article/outlook-dollar-idJPKBN28V0IS
米国の拡張的な財政政策や緩和的な金融政策が通貨安につながる一方、そうした政策がグローバル市場に安定感をもたらし、リスクオンムードの下で、円も弱含みやすくなる。
ドル/円は年後半に向け、100円割れへゆっくりと上値を切り下げていくイメージを描く参加者が多いようだ。





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記事では、4人の専門家の予想を掲載しています。
4人全員が100円を割り込むときがあるとみており、うち2人が95円程度までのドル安相場が到来してもおかしくはないとしています。

※ちなみに、2020年12月28日時点では、1ドル103.6円です。


円高ドル安は、日本で先進国株インデックスファンドを保有する人にとっては、良い点と悪い点があります。

悪い点は、先進国株インデックスファンドの69%(たわら先進国株の最新の月報)が米国株のため、保有資産のおよそ7割の時価が下落するという点です。
ただし、先進国株インデックスファンドの基準価額は円で公表されますが、保有資産をその日の為替レートで円換算しただけであり、保有資産は現地通貨建てのままのため、為替変動によって保有資産の価値が変わることはありません。

良い点は、円が強ければ少ない円で多額の外国資産を購入できることになるため、均等額積立投資で購入できる投資信託の口数がより増えることが期待できるという点です。

また、先進国株インデックスファンドの保有資産の7割は米国株ですが、残りの3割は欧州株であるところ、ドル安になるとユーロ高になる可能性があります。
そうすると、保有資産の7割はドル安で下落するものの、残りの3割はユーロ高で上昇するかもしれません。

この点について、冒頭の記事は次のように記載しています。

広範なドル安に対して新興国が自国通貨売り/ドル買い介入を行うと、外貨準備に占めるドルの割合が過剰となるので、取得したドルの一部を、対ユーロなど他の主要国通貨で売る操作が行われる。それが主要国通貨に対するドル安を加速させる。


私は、リスク資産は、米国株100%ではなく、先進国株インデックスファンド100%を推奨しています。
その理由は、アメリカに集中投資することによる地域リスクをとりたくないと考えているからです。

我々は、為替がどう動こうとも、今までどおりの均等額積立投資をし、ひとたび買ったものは絶対に売らないというルーティンワークを続けなければなりません。
しかし、円高ドル安が進行し、保有資産の含み益がドンドン減っていくと、当初の固い決意が揺らぎ、少しずつヒビが入ってきます。それを放置していると、やがては崩れ、パニック売りをすることになりかねません。

そのようなとき、円高ドル安の影響を直接受ける米国株のほかに、円高ドル安の影響を直接受けない欧州株を何割かを保有していれば、当初の固い決意の揺らぎもマイルドになり、ヒビ割れも少なく済むかもしれません。

私は、自分自身のリスク選好度(ビビらない気持ち)を過大評価してはいけないと考えています。
人間は弱い生き物であり、すぐにビビッて不合理な行動に出てしまいがちです。それを防ぐためには、自分自身のリスク選好度を過信せず、極端な投資行動に出ないように常に自制することを心がけるべきです。


ところで、つい数年前まで、「VT一本で行くことは非常識な投資行動である」とみんなが思っていました。
【参考】
●VT一本で行くことはかつての非常識
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1433.html

つい数年前まで、VTに集中投資することでさえ怖くて誰もできなかったのに、今では米国株100%にするのが当たり前のような風潮さえあります。
しかも、最近では金融庁に届け出すらしていないETFが一部の米国株ブロガーにもてはやされています。


米国ARK社が運用する米国上場ETFは海外ETFにあたり、現状マネックス証券では取り扱っていません。これは、金融庁に届出されていない海外ETFを皆さまに勧誘してはいけないというルールがあるためです。
https://twitter.com/YSeimei/status/1317664041741942786

サクソバンク証券は金融庁に登録済みの日本の証券会社(デンマークに本社があるオンライン銀行「サクソバンク」の100%子会社)です。
サクソバンク証券では、なぜか金融庁への届け出がなされていないARKKを購入することができますが、私は怖くてとてもそのようなことはできません。
「暴落が来たらどれだけの人が生き残っているんだろう」と思って横目で眺めているだけです。

なお、アーク社が金融庁への届け出をしていないのは、日興アセットマネジメントの意向であると思われます。

この出資により、日興アセットはアーク社の商品及び投資戦略を日本国内及びアジア・オセアニア地域で独占的に提供する権利を持つことになります。
アーク社のCEO兼最高投資責任者であるキャサリン・D・ウッド氏は、「日興アセットのお客様に、アーク社の運用戦略を通じて、現在の産業や世界経済のあり方を根本から覆す破壊的イノベーションの分野への投資ソリューションを提供してまいります」とコメントしています。

https://japan.cnet.com/release/30203046/

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Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●「たわら先進国株」と「VT」を半分ずつ保有中。
●つみたてNISA(SBI証券)は「たわら先進国株」を年初一括購入中。
●クレジットカードによる投信積立サービスを利用し、SBI証券・楽天証券・auカブコム証券で「たわら先進国株」を毎月5万円ずつ購入中。

●無リスク資産は、個人向け国債変動10とauじぶん銀行(金利0.2%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

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