リスク許容度・リスク選好度を踏まえた投資額の決め方

ご質問をいただきました。


男爵様、いつも勉強させていただいております。
リスク許容度について質問です。
例えば30%まで下落に耐えられるという人が、30%超の下落に直面した時は「売る」のが正解でしょうか?
将来の値上がりを確信しているなら、どれだけ下げようとも売らないのがベストですが。
さらに下げて半値近くで売るよりはましということでしょうか?




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まずは下記記事をご覧ください。


●誰でもできる超簡単ほったらかし投資(7訂版)
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この記事には、「リスク許容度」や「リスク選好度」というワードは一切出てきません。
なぜなら、自分自身のリスク許容度やリスク選好度を正確に把握することなど、普通の人にはできないからです。

私は、たわら先進国株をひたすら買い増しする投資方法を推奨しています。
その方法は、「5年ないし10年は使わないお金(学費は別枠)が幾らかを考えて、そのお金を使って投資する」というシンプルなものです。

「5年ないし10年は使わないお金」を使って投資する限り、暴落が発生しても5年ないし10年は売却せずに耐えることができます。
ただし、「5年ないし10年は使わないお金」に学費を含めてしまうと、学費は絶対に用意しなければならず支払時期を延期することができないため、暴落前の高値を更新する前の安値で売却して学費を作らざるを得ない状況に陥るリスクがあります。

リストラのリスクがある人(公務員、リストラ歴のない大企業勤務、医師看護師、最悪は実家に寄生できる独身者を除く全ての人)は、リストラされたり会社が倒産したりして収入が途絶する可能性を考えて、年齢・性別・学歴・職歴・資格歴などで金額は異なるものの、おおむね2年程度の生活費(いわゆる「生活防衛費」)は無リスク資産で用意しておくべきです。
しかし、子供の学費を別枠でとっており、子供が進学するのがまだ先のことであれば、別枠でとっている学費を「生活防衛費」と兼用することができます。

※子供が進学する数年後もまだ収入がないときは、奨学金等を申請したり学生会館(特に出身県の学生寮は二食付きで激安です。最近は個室が当たり前になっています)に住んだりすれば何とかなるものです。
今の日本では、勉強ができる子供が進学できないことはありませんので、それほど心配する必要はありません。


インデックス投資の必勝法は入金力より早く、より多額のお金でインデックスファンドを買うこと)ですが、その前提は「一度買ったインデックスファンドは市場が暴騰しても暴落しても絶対に売らないこと」になります。

※「入金力」の観点からは、手元に余剰資金がある人は一括投資をしたほうがよいことになります。
しかし、大抵の人は一括投資をした直後の暴落を耐えきれずにパニック売りしてしまいます。
そのため、私は、余剰資金があったとしても60等分して60か月の時間分散をしてインデックスファンドを購入することをお勧めしています。


インデックス投資において「リスク許容度」や「リスク選好度」が重要なのは、これらのどちらかが下回ってしまうと、暴落時にインデックスファンドを売却せざるを得ない事態に陥るリスクが発生するからです。
しかし、「5年ないし10年は使わないお金(ただし、学費は除く)」という基準で投資金額を決めれば、暴落期に嫌々売却しなければならない事態を回避し、株式相場が暴落前の高値を更新するまで待つことができます(※)。

※株式相場が暴落前の高値を更新するまで待つとは、
(1)暴落相場を乗り切ることができる年数分の生活費を無リスク資産として確保する。
(2)暴落が来る前は、毎月の生活費で減った分の無リスク資産を補充するため、インデックスファンドを毎月売却する。
(3)暴落が来たら、暴落前の高値を更新するまでは無リスク資産を取り崩して生活する。
(4)暴落後、暴落前の高値を更新した時点でインデックスファンドを売却し、(1)の無リスク資産の金額を確保する。
(5)以後はこの繰り返し。
ということを意味します。

というわけで、投資金額は、「リスク許容度」や「リスク選好度」といった判断することが極めて難しい曖昧な基準ではなく、「5年ないし10年は使わないお金(ただし、学費は除く)」という基準で決めたほうがよいというお話でした。

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コメント

No title

今回の記事の趣旨とずれますが質問させてください。

・過去の記事に書いてあったら申し訳ありませんが、男爵さんは生活防衛費とは別に投資用のアセットアロケーションにも現金が必要とお考えですか。
入金力という観点では、生活防衛費があればアセットアロケーションには現金が不要な気がしますがいかがでしょう。

・以前のコメントでリバランスは必ずすべきとおっしゃっていたと記憶しますが、アセットアロケーションに現金が不要だとすると、1つの投信にだけ投資している場合はどのようにリバランスすれば良いと思いますか。

詳しい解説ありがとうございました。
やはり売ったらダメですよね。
余剰資金で投資しててもビビって売る人もいるでしょうが。
ステイザコース、大事ですね。

No title

コメントありがとうございます。

>入金力という観点では、生活防衛費があればアセットアロケーションには現金が不要な気がしますがいかがでしょう。

そう思います。

>アセットアロケーションに現金が不要だとすると、1つの投信にだけ投資している場合はどのようにリバランスすれば良いと思いますか。

リバランスは複数の投信を保有しているときの話ですから、この場合は不要です。

>ステイザコース、大事ですね。

「買えるだけ買って、買ったら売るな」という実にシンプルな原則ですが、シンプルすぎるゆえに雑念が邪魔をしてしまうのでしょうね。

No title

ご回答ありがとうございます。

現在はオールカントリーと投資待機資金があり、オールカントリー自体はリバランス不要として、投資待機資金とリバランスするか投資待機資金自体なくすか思案しています。
男爵さんのお考えも参考にさせてもらいます。
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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

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