スリム先進国株をベストバイにした理由

ご質問をいただきました。


たわら男爵様
先日は、私の質問(積立日について)にご回答を頂き誠にありがとうございます。おかげさまで腑に落ちました。
今回も一つ質問させて下さい。
今回スリム先進国株式を推していますが、以前のブログで、スリム先進国株式はマザーファンドに信託財産留保額があるからダメだと仰っていましたよね。
それなのに何故今回、スリム先進国株式を推したのかその理由を教えてくださいませ。
よろしくお願いいたします。





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私は、現在、「この投資信託がすごい」シリーズを順次更新しています。
これは作業にとても時間がかかるため、全記事の更新にはお時間をいただきたいのですが、トップバッターは皆さんの関心が最も高いと思われる先進国株ファンドにしました。

私は、このブログのタイトルどおり、たわら先進国株に集中投資しています。
厳密に言えば、これまでは個人口座でVTとたわら先進国株を半々ずつ保有していたところ、今年の2月に資産運用会社を設立したことで、たわら先進国株の6割は法人口座に移しています。
つまり、現時点では、個人口座のVT50、個人口座のたわら先進国株20、法人口座のたわら先進国株30という感じになっています。

その理由は、

●たわら先進国株に勝るファンドはない
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1765.html

と考えているからです。

ならばなぜ今回のベストバイはたわら先進国株ではなくスリム先進国株にしたのかということですが、

(1)たわら先進国株の直近1年のリターンがよくない(信託報酬差を超えるマイナスリターンになってしまった)
(2)たわら先進国株の信託報酬は、スリム先進国株やニッセイ外国株と比べると微差ではあるものの少し高い

という2つの理由からです。

私は、(1)は一過性のもので深刻な問題ではなく、(2)についても運用会社報酬が最も安いのはたわら先進国株であることからたわら先進国株がコスト競争の敗者になるとは思っていません。
しかし、現時点で(1)(2)が存在する以上、それらを無視してたわら先進国株をベストバイファンドと言うことはできませんでした。

なお、ご質問は、

●スリムとニッセイ・たわらとの違いは暴落時にダブルパンチを受けるかどうか
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1594.html

という記事についてのものと思われます。

マザーファンドに流入する資金のほうが流出する資金よりも多額であるとき、マザーファンドはその差額で現物株を買いますので、マザーファンドの保有株が売却される事態にはなりません。
現状ではスリム先進国株に流入する資金がすさまじい額になっているため、同じマザーファンドを構成する他のベビーファンドBがマザーファンドに売却注文を出したとしても、マザーファンドはベビーファンドBが保有していた口数をスリム先進国株に振り替えるだけです。しかも、マザーファンドはベビーファンドBから信託財産留保額を徴収してマザーファンドの純資産額に組み入れるため、売却注文を出していない他のベビーファンドの1口の価値がベビーファンドBが支払った信託財産留保額相当額だけ上がることになります。

つまり、スリム先進国株がマザーファンドに売却注文を出さず(流入資金のほうが流出資金よりも多い状態)、他のベビーファンドがマザーファンドに売却注文を出せば、スリム先進国株は他のベビーファンドが支払った信託財産留保額相当額だけプラスリターンを得ることができるわけです。

マザーファンドの信託財産留保額は、マザーファンドに売り注文を出さなければ支払う必要がないお金ですので、常に流入資金のほうが多い状態を保っている限り、スリム先進国株が損をすることはありません。
また、マザーファンドの側から見ても、他の全てのベビーファンドの売却注文よりもスリム先進国株の購入注文のほうが多額であれば、保有株を売却する必要はなく、売却注文が出た他のベビーファンドが保有していた口数を購入注文をしたスリム先進国株に振り替えればよいだけですので、他のベビーファンドから徴収した信託財産留保額の分だけベンチマークより上振れることになります。

問題は、マザーファンド全体から見て、購入注文よりも売却注文のほうが多額であったときです。
このとき、マザーファンドは売却注文を出した全てのベビーファンドから信託財産留保額を徴収しますが、おそらく信託財産留保額では賄いきれないマイナスインパクトがマザーファンドを襲うはずです。なぜなら、信託財産留保額は売却注文を出したファンドが他のファンドに与える迷惑を軽減する目的のためのものにすぎず、ゼロにしたり、あるいは他のファンドの得になる目的のためのものではないからです。

この点は確認したわけではありませんが、常識的に考えて、信託財産留保額でマザーファンドが儲かるような建て付けにするとは思えず、信託財産留保額はマザーファンドが保有株を売却するコストよりも微妙に少ない金額に設定されているはずです。
そうすると、スリム先進国株が将来的に流出超過状態になったとき、スリム先進国株はマザーファンドに支払う信託財産留保額+マザーファンドの資金流出によるマイナスインパクトのダブルパンチを受けることになります。

スリムシリーズには、現在、多額の資金が流入しています。
しかし、これはブームですから、ブームが過ぎ去って相場が深刻な事態に見舞われたとき、資金流入と同じスピードか、それを上回る濁流のようなスピードで資金流出が起こるリスクがあると考えています。

とはいえ、そのようなリスクが現実化するのかどうかはまだ分かりませんし、現状ではスリム先進国株にはすさまじい勢いで資金流入しており、信託財産留保額を心配する必要はないことから、上記(1)(2)を否定してたわら先進国株をベストバイファンドとするほどのものとまではいえません。

ただ、繰り返しますが、私はたわら先進国株を買い続けています。
法人口座で買い換えるときはひとつのチャンスでしたが、スリム先進国株ではなくたわら先進国株にしました。
ニッセイ外国株は運用面で不安があるため推奨しませんが、スリム先進国株とたわら先進国株であればどちらを買ったとしても後悔する結果にはならないのではないかと思っています。

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コメント

No title

たわら男爵様

御回答頂きありがとうございます。
なるほど~と、感心致しました。

これからもブログを楽しみにしています。

MSCIコクサイ インデックスなら
韓国に投資しなくていいのがメリットかな

No title

コメントありがとうございます。

>なるほど~と、感心致しました。

よかったです。

>MSCIコクサイ インデックスなら韓国に投資しなくていいのがメリットかな

韓国がこれから資本主義陣営ではなく全体主義陣営を選ぶリスクがある以上、先進国だと思わないほうがいいのかもしれませんね。
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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

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