『コロナショックでもリスク資産を減らしてはならない』(バートン・マルキール)

バートン・マルキールは、インデックス投資の大家のひとりであり、「ウォール街のランダム・ウォーカー」や「投資の大原則」の著者です。

マルキールがコロナショックで乱高下する株式相場について、コメントをしています。



※よろしければ、次の記事もご覧ください。

●楽天市場でこれを買え(マスクが1枚26円、ウイルスバスター3年版が7708円。4Lマンゴーもあるよ)
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1752.html



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Q コロナショックで株式市場が異常なほど乱高下したということは、市場が効率的ではないことを示しているのではないか?

A 効率的市場仮説には2つの基本的な考え方がある。
第1の考え方は、公開情報は遅滞なく資産価格に反映されるという主張だ。
もちろん新しい情報の効果が市場参加者にすぐに明らかにならない可能性もある。そのため、市場はニュースに対して過小反応したり、過剰反応したりする可能性がある。
コロナショックは、投資家の感情とコロナショックによる経済的混乱の範囲と深刻さを予測することの困難さが市場のボラティリティをいかに激化させるかを示す好例といえよう。
The Efficient Market Hypothesis incorporates two fundamental tenets. It first asserts that public information gets reflected in asset prices without delay.
It is, of course, possible that the full effect of the new information is not immediately obvious to market participants.
Therefore markets could underreact or overreact to news. The COVID-19 pandemic presents an excellent example of how investor sentiment and the difficulty of predicting the extent and severity of the resulting economic disruption can intensify market volatility.
私が思うに、効率的市場仮説の最も基本的な考え方は、第1より第2のほう、すなわち「効率的な市場では裁定取引の機会は存在しない」というものである
もし市場が真に非効率であれば、他人を出し抜く機会が存在するはずだ。投資家が他人を出し抜くことができる何らかの体系的な方法が存在しないのであれば、情報が株価に適切に織り込まれていないとは言えないし、株式市場もまた著しく非効率的であると言うことはできない。
It is this aspect of EMH that implies a second, and in my view the most fundamental, tenet of the hypothesis: In an efficient market, no arbitrage opportunities exist.
A true market inefficiency ought to be an exploitable opportunity. If there’s nothing investors can exploit in a systematic way, then it’s very hard to say that information is not being properly incorporated into stock prices and that our stock markets are not remarkably efficient.
(出典)https://www.pairagraph.com/dialogue/c93c449006c344ce94e6e2e8fbe7aba3/2



Q 今日のバリュエーションの高さと経済見通しの不確実性を考慮すれば、ポートフォリオの変更を検討すべきではないか?

A 私の答えは、イエスでもありノーでもある。
将来の雇用について確信が持てなくなったために、リスクに対する許容度が変化した場合やリスクに対する許容度が以前考えていたよりも低くなった場合は、リスクを減らすのが適切である。
しかし、株価が高すぎると考えたり、将来の経済状況を正確に予測できると考えたりしてリスクを減らしたいのであれば、私は断固として 「ノー 」と言う。
My answer is yes and no. If our capacity for risk has changed because we are less certain about future employment, or if our tolerance for risk is less than we previously thought, then it would be appropriate to reduce risk. But if we want to reduce risk because we think stock prices are too high or because we believe we can accurately forecast future economic conditions, I would say emphatically “no.”
(出典)https://www.pairagraph.com/dialogue/c93c449006c344ce94e6e2e8fbe7aba3/4


マルキールの主張を大胆に翻訳してみます。


仮に株式市場が非効率的であれば、そこに何らかの歪みが発生し、その歪みに付け込んで他人を出し抜いて利益を上げる方法を編み出すことができるはずだが、そのようなことに成功した者がこれまで存在しない以上、株式市場は効率的である(少なくとも他人を出し抜くことができる歪みは存在しない)と考えるべきである。

コロナショックのように株価が異常なほど乱高下するときはあるが、市場参加者が落ち着きを取り戻し、将来の予測がある程度できるようになれば自然と収まるものだ。

株式市場は、短期的には乱高下することがあるものの概ね効率的であり、その歪みに乗じて他人を出し抜く方法は存在しないことを前提にするならば、現在の株価は適正水準であると考えるべきであり、独自の判断に基づいてキャッシュ比率を増やして投資を手控えるべきではない。

いついかなるときも低コストのインデックスファンドに投資して市場に居続けることが肝要なのだ。



Stay your Course


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コメント

No title

戻り相場ではヤレヤレ売りをしたがる投資家が増えますからね。
暴落に耐え、稲妻が輝く瞬間も市場に居続けられたのに、ちょっと晴れ間が見えたくらいで家(ノーポジ)に戻ってしまったら、ご褒美(リターンという我慢料)をもらいそこねるよ、という意味だと思います。
今の局面は実体経済と相場の乖離が激しく、一旦売って、2番底で買い戻せばという誘惑にかられている投資家が多くなっているでしょうから、良い警鐘だと思います。

No title

コメントありがとうございます。

>戻り相場ではヤレヤレ売りをしたがる投資家が増えますからね。

インデックス投資で成功するためには、いついかなるときもホールドし続けなければなりませんが、なかなか難しいのでしょうね。

>一旦売って、2番底で買い戻せばという誘惑にかられている投資家が多くなっている

待っているとグングン上がって買いそびれ、我慢できずにインするとドカンと下がるのが定番ですから、マルキール先生のコメントは、自分の相場観を信じずに相場の効率性を信じなければならないというメッセージであると感じました。
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Painter:ますい画伯
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ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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