三菱UFJ国際、パッシブ残高9年3か月ぶり首位

モーニングスターのファンドニュース(2020/04/21 20:15)を読みました。


●三菱UFJ国際、パッシブ残高9年3カ月ぶり首位―「Slim」けん引、3月流入も1位
三菱UFJ国際投信のパッシブファンドの市場シェアが拡大基調だ。国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く)のうちパッシブファンドの純資産総額は3月末時点で8959億円と、第2位のアセットマネジメントOneの8899億円を上回り、10年12月以来9年3カ月ぶりに首位となった。
三菱UFJ国際のパッシブファンドの純資金流入額は3月に779億円で全社のうち第1位。業界最安のコスト水準を掲げる「eMAXIS Slim」シリーズがけん引役で、同月の純資金流入額は「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」が202億円、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」が89億円と旺盛な流入が見られている。また、同シリーズのそれ以外のファンド11本の合計で151億円、流出超となったのは2本のみと、幅広いファンドが資金を集めているのも特徴だ。
https://www.morningstar.co.jp/market/2020/0421/fund_00759.html




新着記事通知用のツイッターアカウントはこちら。
https://twitter.com/tawaradanshaku

広告

記事では、三菱UFJ国際投信とアセットマネジメントONEの「パッシブ純資産残高推移」のグラフが掲載されています。
それを見ると、三菱UFJ国際投信の純資産額が2018年3月頃から猛烈な勢いで増えていることが分かります。

記事で言及されているとおり、三菱UFJ国際投信はeMAXIS Slimシリーズの運用会社です。
スリムシリーズの旗艦ファンドはスリム先進国株ですが、スリム先進国株が異次元の値下げ(0.189%→0.1095%)を発表したのは2017年12月29日であり、実際の値下げ日は2018年1月30日です。

スリムシリーズが躍進したきっかけは、スリム先進国株の異次元の値下げを発表したことでした。
スリム先進国株が異次元の値下げをするまでは、単独最安値ではなく他社の単独最安値にコバンザメのように追随するだけであったことから、率直に言って不人気であり、純資産額も低迷していました。
しかし、スリム先進国株が異次元の値下げに踏み切ったことで、スリムシリーズ全体の評価が大きく見直されるターニングポイントとなりました。

※スリム先進国株が異次元の値下げをしたといっても、雪だるま先進国株の単独最安値に追随したものであり、単独最安値を自ら追求したものではありません。
しかし、雪だるま先進国株は米国ETFを買うだけファンドであったことから、現物株マザーファンドを自社運用する三菱UFJ国際投信がETFを買うだけファンドにも対抗値下げしたことは英断でした。
そして、スリム先進国株が対抗値下げに踏み切ったことにより、インデックスファンドの超低コスト競争は加速し、私のたわら先進国株の信託報酬も0.0999%まで引き下げられることになったのです。


三菱UFJ国際投信がアセットマネジメントONEを抜き、パッシブファンドの純資産額で首位を奪取した最大の理由は、スリムシリーズの躍進です。
しかし、スリムシリーズが躍進したということは、逆に言えば儲からないファンドが増えたことを意味します。

スリムシリーズの超低コストの秘密は、巨額のマザーファンドを買うだけファンドであるということです。
しかし、そのことは同じマザーファンドを構成する他ファンドの顧客に運用コストを付け回していることを意味します。
あのバンガード社でさえインデックスファンドを0.1%を割る信託報酬で販売していないことを考えると、スリムシリーズの信託報酬が適正値であるとは思えません。
三菱UFJ国際投信は、スリムシリーズの純資産額が増えれば増えるほど体力を奪われているのではないかという気がするのです。

三菱UFJ国際投信の思惑は、今は利益が出なくても、スリムシリーズがインデックスファンド界の覇者となって巨額の純資産額を集めることに成功すれば、信託報酬を下げたとしてもいずれはペイするというものであると思われます。
しかし、繰り返しますが、あのバンガード社でさえ信託報酬が0.1%を割ったのではペイしないと判断しているわけですから、スリムシリーズがいくら純資産額を積み上げようともペイできる未来が来るとは思えないのです。

とはいえ、スリムシリーズは業界最安値を宣伝文句にしてしまった以上、対抗値下げをしなければその存在意義を失って顧客の離反を招きます。
もはや超低コスト競争から退くわけにはいきません。

スリムシリーズのマザーファンドは、スリムシリーズのほかにも多くの個人向けファンドを抱えています。
スリムシリーズの躍進が三菱UFJ国際投信が運用する他の個人向けファンドの純資産減を招き、同社が得る報酬が全体として減っているのであれば、スリムシリーズの顧客はこのニュースを手放しで喜ぶわけにはいかないのではないでしょうか。


なお、アセットマネジメントONEが運用するたわら先進国株ですが、そのマザーファンドは法人向けファンドで構成されています。
そのため、たわら先進国株が幾ら売れたとしても、同社の他ファンドの純資産減を招く事態にはなりません。

もっとも、たわら先進国株の純資産額が激増すれば、マザーファンドに占める割合も増え、マザーファンドにタダ乗りすることができなくなります。
しかし、先進国株インデックスファンドの人気はニッセイ外国株とスリム先進国株で二分されており、たわら先進国株は二社の陰に隠れていますので、まだまだずっとタダ飯食い放題の状況にあります。

広告

コメント

非公開コメント

広告

プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

●「誰でもできる超簡単ほったらかし投資」(カテゴリ「【公開】誰でもできる究極の投資」)はこのブログの全エッセンスを1記事に凝縮したものです。
●カテゴリ「この投資信託がすごい」では、ベストバイファンドの具体名を明示しています。
●カテゴリ「インデックスファンドの基礎知識」を読めば、誰でも簡単に投資信託の必須知識を得ることができます。

新着記事通知用のツイッターアカウントはこちら。
https://twitter.com/tawaradanshaku

インデックス投資家必読の書

ブログ記事検索

他の投信ブログはこちら

管理