資産管理会社の作り方(3)~法人口座はどこでどうやって作るか

今回のテーマは、法人口座はどこでどうやって作るかについてです。

法人口座を個人口座と同じように考えてはいけません。
資産管理会社だと、法人口座を基本的に作ることはできないと考えるべきです。


●資産管理会社の作り方(1)~株式会社と合同会社のどちらにするか
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1694.html
●資産管理会社の作り方(2)~株式会社の設立登記のやり方
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1695.html
●資産管理会社の作り方(3)~法人口座はどこでどうやって作るか
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1696.html
●資産管理会社の作り方(4)~税務署・市・県・年金事務所の手続
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1697.html
●資産管理会社の作り方(5)~証券口座の作り方
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1701.html



インデックス投資の必読本が半額セール
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1691.html

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【非保有者限定】三井住友カード、6万円利用で1万4000円キャッシュバックは3月末まで
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1629.html

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大前提として、「資産管理会社」はとても嫌われます。

私は、最初、三井住友銀行で法人口座を作る予定でした。ネットバンク利用料が無料だったからです。
しかし、受付のお姉さんが登記簿の「目的」欄を一瞥した後、役付きっぽいおじさんが登場し、

「昨年頃から資産管理会社の口座開設はできなくなりました。審査は本部が行うのですが、昨年から全て断られています。理由を聞いても教えてくれませんので私の推測になりますが、架空投資を勧誘して社会問題になったことがあり、それを懸念しているのだろうと思います。申込書を書いていただいてもほぼ間違いなく書類審査ではねられてしまいますので、申し訳ありません」

と言われました。

この時点では既にゆうちょ銀行の口座開設を申し込んでいたことから、「ゆうちょ銀行でも資産管理会社っぽい雰囲気を消しておけばよかった」と後悔しました。


というわけで、教訓です。

登記の目的欄の冒頭に資産管理業務を書いてはダメです。
最後にこそっと入れておき(登記の目的欄に入れておかないと資産管理事業をすることができなくなるため、絶対に記載しておく必要があります)、ゆうちょ銀行の口座開設申請書の事業目的欄には書かないことが重要です(ここにはメインの事業目的を記載することになっているため、資産管理業務がメインでなければ書く必要はありません)。

※法人成りする個人事業を手っ取り早く作るには、趣味のブログを立ち上げてグーグルアドセンスを貼り付けるのが簡便です(三菱UFJ銀行は実態審査をしますが、ゆうちょ銀行は何も審査しませんので、登記簿の目的から資産管理業務を極力薄めておけばゆうちょ銀行に否決されるリスクはかなり減らすことができるのではないでしょうか)。
私の時代(2016年3月)は無料ブログでもグーグルアドセンスの審査をパスできましたが、今では無料ブログでは審査が下りなくなったという話を聞きます。
ただし、一度グーグルアドセンスの審査をパスすれば、その後は全く別のテーマの無料ブログを作って貼り付ければ大丈夫です。


私は、法人口座は下記の順番で開設申込みをしました。


(1)ゆうちょ銀行
(2)三井住友銀行
(3)三菱UFJ銀行
(4)住信SBIネット銀行


このうち、三井住友銀行は申込書の提出にすら至りませんでした。
最初のゆうちょ銀行は資産管理会社感満載で申し込みましたが、三井住友銀行で拒否された後に色々と調べると、ゆうちょ銀行で口座開設を拒否された人が普通にいることが分かりました。
したがって、ゆうちょ銀行であっても甘く見てはダメで、資産管理会社っぽい感じを極力薄める必要があります。

私がゆうちょ銀行での口座開設に成功した最大の理由は、普通口座だけでなく決済用口座も同時に申し込んだためではないかと考えています。
決済用口座とは、金利がゼロの代わりに口座残高全額が補償されるというものです(普通口座の補償金額は1000万円まで)。
ゆうちょ銀行で決済用口座を申し込むと、その場(申込書を提出した後、1時間ほど待つ必要があります)で口座番号が発行されます。その理由は、決済用口座には通帳がなくネットバンク専用であり、口座申込みと同時にネットバンク契約(口座番号が必要)をしなければならないためらしいのですが、審査後に口座番号が発行されるのと既に口座番号が発行された後に審査するのとでは、審査の厳しさも変わってくるはずです。

しかも、重要なのは、決済用口座の審査担当と普通口座の審査担当は所属する部署が違うという点です。
つまり、決済用口座は、普通口座よりも簡易な審査で迅速に発行されます。そうすると、既に決済用口座の口座番号が発行され、決済用口座の審査担当がそれを承認している状況にありますので、普通口座の審査担当が簡単に口座開設を否決するわけにはいかないという流れになるのだろうと推測しています。

ゆうちょ銀行の口座開設スケジュールは、次のとおりでした。


1営業日 最寄りの郵便局に行って、普通口座・決済用口座の開設申込書を書いて提出
5営業日 普通口座の通帳が書留で到着
6営業日 決済用口座のネットバンクの利用者カードが書留で到着


申込書を書いた日を含めて5営業日で通帳が到着したわけですから、ものすごいスピード感です。
郵便局の窓口担当者からは2週間ほどかかると言われていましたが、わずか5営業日で通帳が届いた理由は、やはり決済用口座の開設を同時にしたからではないかと思われます。

ゆうちょ銀行はネットバンク利用料は無料で、振込手数料もネットバンクには負けるものの安いです。
法人設立の初心者からは最初の申し込むべき金融機関であると考えられており、審査も口座開設を認める方向でしてくれるという評判です。

※これを甘く見て、税務署に法人設立届出書・青色申告の承認申請書を出す前に申し込んだ人が否決されていますので、注意してください。


昨年からは社会保険料の引落しに対応したため、ゆうちょ銀行だけでも十分といえば十分です(一昨年までゆうちょ銀行が社会保険料の引落しに対応していなかったことから、ゆうちょ銀行でしか口座開設ができない会社はペイジーで納付しなければならず、とても面倒でした)。

しかし、ゆうちょ銀行だけでは会社の格がありません(ゆうちょ銀行の口座しか持っていない会社がネット銀行の口座を開設しようとしても拒否されることが多いと言われています)。
そのため、三井住友銀行で門前払いにあったものの、資産管理会社っぽさをできる限り薄めて三菱UFJ銀行で口座開設を申し込んでみることにしました。
事前に電話して確認したところ、登記簿と印鑑証明書は原本還付してくれるとのことでしたので、否決されても精神的なダメージを受けるだけで金銭的なダメージは受けません。

※三井住友銀行で門前払いされた後に調べたところ、三菱UFJ銀行はネットバンク利用料が有料であると思っていましたが、無料のライト版があることを発見しました。
個人でブリリアント会員であるみずほ銀行が最も法人口座開設の可能性が高かったものの、ネットバンク利用料が有料であるため、当初から口座開設を試みていません。

小規模企業共済(役員の退職金制度)に加入するためには、代理店を通じて契約しなければなりません。
ゆうちょ銀行・ネット専業銀行は代理店から除外されてるため、この意味でもメガバンクで口座を作っておく意味があります。
https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/entry/contact/frr94k00000011fv-att/s_dairiten_1.pdf

※小規模企業共済は、法人ではなく役員自身が支払うため、法人の損金にはならず、役員個人の所得控除になります。
そのため、法人名義の口座の有無とは関係ないといえばないのですが、法人口座のない金融機関に手続を頼むのは精神的にかなりの抵抗感があります。



さて、三菱UFJ銀行で口座開設するためには、2度、支店に行く必要があります。
1回目は事前インタビューを受ける日、2回目は口座開設申請書を作成して通帳を受け取る日です(キャッシュカードは無料発行され、郵送で届きます)。

事前インタビューの際には必要書類を一式持っていくわけですが、それらを見ながら色々と質問されるわけです。
突っ込まれたのは事業実態でした。
登記簿の目的欄の冒頭に資産管理業務を記載してしまったことで、それを見た窓口担当者や上席のやる気が明らかになくなりつつあるのをひしひしと感じました。

この時点では「ゆうちょ銀行の口座開設が危ない」かもしれないという認識でしたので、洗いざらいぶちまけることにしました。


資産管理業務は目的欄の最初に書いてはいますが、まだ何もしていません。
個人事業を法人化することも目的にしています。法人化する予定の個人事業には2つの柱があります。
1つ目の柱は、文書作成の業務委託契約です。これを個人から法人に切り替えると、昨年実績で年間○万円の収入になります。既に先方の承諾は得ていますので、法人口座が開設でき次第、契約を切り替えることができます。
2つ目の柱は、個人でブログを運営しており、ブログのアフィリエイト報酬を事業所得として確定申告していますが、このブログ収入が昨年実績で年間○円になります。グーグルアドセンス等の振込口座を変更する手続きに時間がかかりそうですが、いずれはこれを法人に譲渡して法人の収入にしたいと考えています。


というように説明したところ、雰囲気がガラッと変わりました。
「個人事業の法人成り」は銀行口座を開設する際のパワーワードになるようです。

ここまで説明したところ、ようやくインタビューが始まりました。
足切り突破です。


●社名の由来は何ですか?(私にとって色々と縁のあるもので云々)
●事業目的が資産管理業務になっているのはなぜですか?(投資信託の売却益で儲かったらいいなあという願望から資産管理業務を目的に含めましたが、数年単位でのんびりやろうと思っているものにすぎません。実際にこれから会社で行う事業は文書作成とブログ運営が柱になります)
●どうして当行に口座開設をしようとしたのですか?(大学生になって初めて自分で作ったのがUFJだったので愛着があったからです)
●少し遠くないですか?(毎週のように横を通っていますから全然大丈夫です)
●口座開設後は当行をメインとして利用していただけますか?(もちろんです)
●他に口座開設をしたところはありますか?(ゆうちょ銀行だけですが、申し込んだばかりで審査中です。郵便局だけでなく銀行の口座もほしかったんです)

ってなことを聞かれて、嘘は絶対につかず、銀行が口座開設をしたいと思わせる答えを心がけました。

その後、電話がかかってきて、アフィリエイト報酬の実績の裏付けがほしいというので、楽天銀行の直近3か月分の取引履歴を印刷してアフィリエイト報酬の部分をマーカーで強調したものを届けました。


1営業日 事前インタビュー
5営業日 追加書類の提出
10営業日 可決連絡


というスケジュールでしたので、ゆうちょ銀行よりは時間がかかったものの、資産管理業務という問題があったにしては早かったのではないでしょうか。


というわけで、資産管理会社100%でいくのは極めてリスキーです。
個人事業主としての何らかの事業実態があり、それを法人成りするという形を整えることができるのであれば、絶対にそうしたほうがよいと思います。

また、資本金は100万円にしておくべきです(私は100万円にしました)。
確かに資本金が1円でも法務局は受理してくれますが、資本金は定款記載事項であり、定款は法人口座の必須書類です。金融機関が最も嫌うのは法人口座の不正利用であり、形骸化した法人を隠れ蓑にされることですから、ある程度の資本金を用意すべきですし、資本金は法人の当面の運用資金となりますので無駄にはなりません。

その他、シェアオフィス(法人の本店所在地として雑居ビルの住所だけを借りるもの。郵便物の転送サービスがあるほか、共有スペース、応接室、電話転送サービスがあるところもある)や法人の電話が携帯電話だと法人口座の開設に極めてマイナスに働き、門前払いされる可能性があります。

シェアオフィスにするくらいであれば自宅にしたほうがよいですし、「050」番号が無料で取得できるアプリを利用すべきです。

※私は「「SMARTalk」で050の番号を持っています。
スマートークは、1年間、有料利用がないと自動解約されるという噂がありましたが、既に3年ほど無料(着受け専用)で利用できています。

自宅が賃貸の人が自宅を法人の本店所在地にすると、目的外使用の契約違反になるリスクが発生しますので注意してください。



住信SBIネット銀行は、口座開設申込中のSBI証券と相性がよいために申し込んだものです。

住信SBIネット銀行は、ゆうちょ銀行しか口座がない会社の口座開設を拒絶するものの、メガバンクの口座がある会社であれば比較的簡単に認めると言われているため、三菱UFJ銀行の通帳のコピー(数年前までは他行の通帳のコピーは必要書類のひとつでした)を添えて申し込んでみました。

※色々と調べると、住信SBIネット銀行に法人口座の開設を申し込むと、3メガ(三菱UFJ、三井住友、みずほ)かりそな銀行の法人口座があるかどうかを確認する電話ないしメールが来るそうです。



資産管理会社の作り方(4)~税務署・市・県・年金事務所の手続


に続きます。

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コメント

ゆうちょ銀行

いつもありがとうございます。
ゆうちょ銀行の法人向けのネットバンキングが無料というのは、2022年3月末まで、でしょうか?
https://www.jp-bank.japanpost.jp/hojin/smart/bizdirect/hj_smt_bd_index.html

No title

コメントありがとうございます。

>無料というのは、2022年3月末まで、でしょうか?

有料になるのはbizが付くほうだけです。
付かないほうはずっと無料です。
https://www.jp-bank.japanpost.jp/hojin/smart/hj_smt_direct.html
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たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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