野村スリーゼロのために野村證券に移管すべきか?

野村スリーゼロ先進国株式投信

信託報酬が2030年12月31日まではゼロ、2031年1月1日以降は業界最低水準の運用コストをめざすと宣言して投信ブロガーの話題をさらいました。

その新規設定日は2月25日。
この日は、くしくもスリム先進国株がニッセイ外国株(単独最安値)への対抗値下げをようやく発表した日でした。
そのせいでスリム先進国株の対抗値下げのニュースは埋没してしまいました。

信託報酬ゼロというインパクトは絶大です。
公正取引委員会がこれを不当廉売であると問題視せず、無事リリースすることができれば、野村證券のつみたてNISA口座の数を激増させるインパクトがあります。

※私は、野村證券は公正取引委員会と事前折衝を行っていると考えています。天下の野村證券が独禁法違反リスクを見逃すという凡ミスをするとは思えないからです。
ただ、東京高検検事長の定年延長に当たって、法務省も内閣法制局も人事院も、当時の国会議事録を確認しなかったという凡ミスをしています(議事録を確認していれば人事院と口頭確認をして済む案件ではないことがすぐに分かったはずですから、このような怪しげな弁解はしないはずです)。また、検察庁法には検事総長が書いた逐条解説書が存在しますが、その本には検察官の定年が一般の国家公務員とは違う理由について解説されていますので、法務省の官僚(検事です)がこれを見逃すはずがないと思うのです。
そうすると、野村證券が独禁法違反リスクを見逃した可能性も否定することはできません。
ただ、つみたてNISAの利用者数を増やすことは国策です。しかし、2019年12月時点で188万8946口座しか開設されていません(金融庁の速報値)。
そうすると、つみたてNISA口座の開設数を増やす劇薬としての役割を野村スリーゼロ先進国株式投信が果たすのであれば、公正取引委員会との間で政治的な手打ちがなされる可能性は高いと予測します。


では、野村スリーゼロ先進国株式投信が無事リリースされるとして、野村證券につみたてNISA口座を開設して野村スリーゼロ先進国株式投信を買うべきでしょうか?


※よろしければ、次の記事もご覧ください。

●スリム先進国株、0.093%のニッセイ外国株に同率値下げ(3/17~)
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1658.html

●野村證券、つみたてNISAで信託報酬ゼロの先進国株ファンド(スリーゼロ)を発売(3/16~)
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1656.html

●野村スリーゼロに内在する重大なリスク
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1657.html



【非保有者限定】三井住友カード、6万円利用で1万4000円キャッシュバックは3月末まで
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1629.html

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たわら先進国株を例にして考えてみます。

たわら先進国株の信託報酬は税抜0.0999%(税込0.10989%)です。
ネット証券会社では投信保有ポイント制度を設けています。たわら先進国株の投信保有ポイントは、SBI証券とマネックス証券が年0.03%、楽天証券が年0.048%です。

そうすると、たわら先進国株を楽天証券のつみたてNISA口座で保有したとき、投信保有ポイントを考慮した実質的な信託報酬は0.06189%となります。
野村スリーゼロ先進国株式投信であればこれがゼロになりますので、検討すべき点は

年0.06189%のコストを節約するために野村證券のつみたてNISA口座に移るべきか

ということになります。

野村スリーゼロ先進国株式投信はつみたてNISA専売品です。
そのため、つみたてNISA口座の投資限度額(年40万円)の限度でしか購入することができません。

しかも、スリーゼロになるのは10年間限定です。
スリーゼロになる期間は、2020年のつみたてNISAの投資分は10年、2021年の投資分は9年・・・2030年の投資分は1年となります(実際には野村スリーゼロ先進国株式投信は年初一括投資ができないことから、2030年の投信分でスリーゼロの恩恵を受けられる期間は2030年1月分が最大12か月、同2月分が最大11か月・・・同12月分が最大1か月となりますが、計算が面倒なので年初一括投資をしたとして推定します)。
これらを累計すると、スリーゼロの恩恵を受けられるのは55年分(年初一括投資をしたと仮定したときの最大値)となります。

年40万円×年0.06189%×55年=1万3585円

このように、投信保有ポイントを考慮すると、たわら先進国株から野村スリーゼロ先進国株式投信に乗り換えて得をする金額は最大で1万3585円にすぎないことになります。

しかも、投信保有ポイントが10年後も続いていたとすれば、野村スリーゼロ先進国株式投信の信託報酬は0.11%以内(その時点の業界最低水準の運用コストをめざす)となり、信託報酬での優位性はなくなります。
つまり、野村スリーゼロの無料期間終了後の2031年1月以降は、たわら先進国株の実質信託報酬は0.06189%のままなのに、野村スリーゼロ先進国株式投信の信託報酬は0.11%となり、この時点でコスト差は逆転し、その差は年々拡大していきます。

さらに、野村スリーゼロ先進国株式投信はスポット購入をすることができません。
つまり、毎年1月に40万円ずつ購入するという買い方をすることはできず、毎月3万3333円ずつ購入していくことになります。先進国株インデックスファンドの期待リターンを年4%とすると毎月の期待リターンは0.33%ですから、年初一括投資をすればたわら先進国株の実質信託報酬0.06189%は2か月で取り戻すことができます。


そして、つみたてNISA口座と特定口座源泉徴収ありを合算した投資金額が毎月5万円以下の人であれば、楽天カード投資をすれば投資金額の全額について1%の楽天ポイントが付与されることになります。

楽天カード投資1%÷たわら先進国株の実質信託報酬0.06189%=16年1か月

つまり、楽天カード投資をすれば、たわら先進国株を16年間スリーゼロにすることができることになります。


このような理由で、私は、野村スリーゼロ先進国株式投信を野村證券のつみたてNISA口座で保有することに優位性があるとは思えません。
ただ、何かの間違いでネット証券会社が野村スリーゼロを取り扱うようであれば、すかさず乗り換えます。


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コメント

全く記事と関係ないのですが、kyash cardってたわら男爵様的にはどんな評価をお持ちですか?
教えていただければ幸いです。

No title

コメントありがとうございます。

>kyash cardってたわら男爵様的にはどんな評価をお持ちですか?

下記記事をご覧ください。
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1586.html
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Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
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ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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