【基礎知識】ファミリーファンド方式とファンドオブファンズ方式

インデックスファンドの仕組みとして、ファミリーファンド方式とファンドオブファンズ方式というものがあります。



※よろしければ、次の記事もご覧ください。

●SBIバンガードの次の一手を予想する
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1473.html

●【週末限定】還元率21.2%のリクルートカードで8000ポイントをゲットだぜ
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ファミリーファンド方式とは、ベビーファンド(赤ちゃんファンド)とマザーファンド(お母さんファンド)というファミリーファンド(家族ファンド)で運用するものです。

まず、マザーファンドがベンチマークに連動するように現物株を直接買い付けます。
マザーファンドが現物株を買い付けるお金は、たくさんのベビーファンドを通じて集めることになります。

例えば、三菱UFJ国際投信は、ベビーファンドA(eMAXIS先進国株)、ベビーファンドB(eMAXIS Slim先進国株)、ベビーファンドC(つみたて先進国株)、ベビーファンドD(eMAXISバランス8資産均等型)、ベビーファンドE(eMAXISバランス4資産均等型)、ベビーファンドF(eMAXIS Slimバランス8資産均等型)などを設定し、適当な商品名を付けて様々な販売チャンネル(直販、ネット証券会社、窓口販売の証券会社、銀行、信用金庫等)に頼んで販売し、先進国株マザーファンドまでお金を届けます。

お金の流れを整理すると、次のとおりです。


顧客→販売会社→あるベビーファンド→マザーファンド→現物株

顧客は販売会社を通じて特定のベビーファンドにお金を渡し、そのベビーファンドは顧客に対してお金に見合う口数を与えます。
各ベビーファンドはマザーファンドにお金を渡し、マザーファンドは各ベビーファンドに対してお金に見合う口数を与えます。
マザーファンドは各ベビーファンドから集めたお金を使って現物株を購入し、ベンチマークに連動する運用を目指します。


このような方式をとることで、現物株を買うファンドを1本のマザーファンドに集中することができます。
現物株を買うファンドを1本のマザーファンドに集中すれば、運用コストを削減し、安定的かつ効率的な運用を実現することができます。
例えるならば、入浴中に小便をするとすぐにバレますが、海や川で泳いでいる最中に小便をしても全くバレないということです。
インデックスファンドを運用すれば、多かれ少なかれ運用のブレや運用コストが発生するものですが、巨額な純資産額であればあるほど希釈化され、顧客に与えるダメージは少なくなっていきます。
これを「規模の経済」ないし「スケールメリット」といいます。

また、運用会社にとっては、ファミリーファンド方式にしたほうが機動的な商品展開をしやすいというメリットがあります。
新規にファンドを設定する際、ゼロから現物株を買っていかなければならないと思うと気が重くなりますが、マザーファンドに注文するだけでよいと思えば実に気が楽です。新規設定のための社内の稟議書の作成もはかどるというものです。


これに対し、ファンドオブファンズ方式とは、マザーファンドを買うのではなく複数の投資信託を買うものです。

スケールメリットを享受できるほどのマザーファンドが自社内で育っていないときは、他社の複数の投資信託を買ってパッケージ販売することで、他社のスケールメリットにタダ乗りすることができます。
もちろん他社の投資信託を買うわけですから、信託報酬が2社分かかります。そのため、運用会社は「2社分の信託報酬を出す価値がある」と思わせるだけの付加価値を顧客に提供しなければなりません。

例えば、楽天バンガードファンドシリーズのバランスファンドは、為替ヘッジ付きの全世界債券ファンドとVT(全世界株を時価総額比で買う米国ETF)という2種類の投資信託を買っています。
このアイルランド籍の為替ヘッジ付きの全世界債券ファンドは、我々が直接購入することはできません。楽天バンガードファンドを通じてでしか購入することができないという付加価値があるため、2社分の信託報酬を出す価値があるわけです。

ちなみに、VTといえば、楽天全世界株が「VTを買うだけマザーファンド」を設定していますので、楽天バンガードバランスファンドも楽天全世界株の「VTを買うだけマザーファンド」を買ったほうが「規模の経済」ないし「スケールメリット」のメリットを享受できます。
そのため、「なぜVTを買うだけマザーファンドを買わないんだ?」と疑問に思った方もおられるでしょうが、それは制度上できません。

まず、楽天バンガードバランスファンドの投資先である為替ヘッジ付きの全世界債券ファンドは非上場投信であるため、制度的にこれだけを買うマザーファンドを設定することができません。
したがって、「VTを買うだけマザーファンド」と「為替ヘッジ付き全世界債券ファンドを買うだけマザーファンド」を作って、それらのマザーファンドを買うだけベビーファンドにすることはできませんでした。

また、「VTを買うだけマザーファンド」と為替ヘッジ付き全世界債券ファンドを買うだけファンド(ファンドオブファンズ方式)にすることは、ファンドオブファンズ方式の制度的にできません。
なぜなら、「VTを買うだけマザーファンド」は既にVTという投資信託を買っているファンドオブファンドであるためです。ファンドオブファンズ(複数形)になるべきところが、投資先がVTしかないと「ファンドオブファンド」(単数形)になってしまいます。
つまり、ファンドオブファンズ方式にするためには、複数の投資信託を買う必要があるため、文字通りの意味での「VTだけを買うだけファンド」を設定することはできないわけですね。
そのため、楽天全世界株も楽天全米株もSBIバンガードVOOも「1種類の米国ETFを買うだけマザーファンド」を設定し、そのマザーファンドを買うだけファンドにしています。

このような理由で、楽天バンガードバランスファンドは「VTを買うだけマザーファンド」を買うことはできず、VTと為替ヘッジ付きの全世界債券ファンドを直接購入するファンドオブファンズ方式を採用しています。


最後に、米国ETFを買うだけマザーファンドと現物株を買うマザーファンドの違いです。

仮にゼロからマザーファンドを育てるという条件で比較するのであれば、米国ETFを買うだけマザーファンドのほうが低コストになります。
なぜなら、現物株の売買コストは米国ETFの側で負担してくれるからです。

しかし、たわら先進国株にしてもスリム先進国株にしても、これらの新規設定時には既に巨額のマザーファンドが存在し、そのマザーファンドを買うだけであるという状況でした。
そのため、たわら先進国株やスリム先進国株の売買コストは既に存在する巨額のマザーファンドが負担してくれます(※)。

仮にたわら先進国株の新規設定時に1億円の注文があったとして、マザーファンドが3000億円から3001億円に増えたとします。
本来であれば、この1億円の注文コスト(為替手数料や現物株の購入手数料)はたわら先進国株が単独で負担すべきものですが、マザーファンドからは3001億円分の1億円(本来の0.03%)の請求しかなされないはずです。つまり、売買コストの99.97%をマザーファンドの既存の顧客(マザーファンドにぶらさがっている他のベビーファンドの顧客)に擦り付けることができます(※)。

※これらの部分については裏付けがないため、間違っていたらごめんなさい。確定情報をお持ちの方はコメントいただけると嬉しいです。

私は、楽天バンガードファンドシリーズの第1期運用報告書の実質コストが想定外に高くなった理由も、この点にあると考えています。
つまり、楽天全米株を1億円買った人がいるとして、新規設定された初日に1億円を購入すると1億円分の注文コストをその人が1人で負担することになりますが、純資産額が500億円になったときに1億円を購入すれば1億円÷501億円=0.2%の注文コストを負担するだけで済みます。

言い換えると、米国ETFを買うだけファンドを新規設定直後に購入した顧客は、自らの注文コストは自ら全て負担した挙句、その後の他人の注文コストについても(自らの保有額÷ファンドの純資産額の割合の限度ではあるものの)ずっと負担し続けることになります(※)。

※理屈ではこうなるはずですが、間違っているかもしれません。確定情報をお持ちの方はコメントいただけると嬉しいです。


多くの投信ブロガーは、新規設定された直後のファンドに飛びつくのではなく、買うとしても1年ほど様子を見てからにするようにとのアドバイスをしますが、投資信託の世界ではファーストペンギンはバカを見るという意味で、この助言は正しかったことになります。

このような観点で、先進国株インデックスファンドの3強である、ニッセイ外国株、eMAXIS Slim先進国株、たわら先進国株を比較すると、マザーファンドとともに成長してきたニッセイ外国株が最も不利であることが分かります。

また、スリム先進国株も、多数の個人客向けファンドをベビーファンドに持つことから、相場の暴落時に動揺した個人客の狼狽売りによってマザーファンドが揺らぐリスクがあります。

そうすると、企業DCや機関投資家が投資するベビーファンドで組成され、個人客向けはたわらノーロードシリーズしかないといってよいたわら先進国株は(※)、この点で非常に有利であるといえます。

※アセットマネジメントONEの公式サイトで投資信託を検索すると、個人客向けのファンドでめぼしいものは全てたわらノーロードシリーズしかありません。


そのため、

●たわら先進国株がナンバーワンインデックスファンドになる秘策
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1472.html

で検討したとおり、たわら先進国株が戦略的に行動すれば、ナンバーワンインデックスファンドになり得るのではないか、私にはそう思えてならないのです。


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コメント

No title

三菱UFJ国際投信主催のブロガーミーティングで聞いた話です。

外国株式マザーファンドを利用しているものに、とんでもなく売買比率が高いものがあります。
https://secrets2mysuccess.net/2019/02/21/why_buy_and_sell_much_more2/
上位の2つの影響度は16%程度あります。売買比率が高いと売買委託手数料が高くなるので、迷惑な存在に思えます。

まず、売買委託手数料の負担は、ベビーファンドの純資産総額比率で行うそうです。でもそれだけだと、頻繁に売買を繰り返すベビーファンドが、他のベビーファンドに迷惑をかけることになるため、そういう不公平を避けるために、売買比率の高いベビーファンドにはマザーファンドに信託財産留保額を置くなどの形でコスト負担をさせているとのことでした。(よって、僕が心配している不公平はないらしい。)

でもその証拠となる数値の確認方法を教えてもらったわけではありませんから、確定情報ではありません。

No title

河童さん、情報提供ありがとうございます。

>売買委託手数料の負担は、ベビーファンドの純資産総額比率で行うそうです。
>売買比率の高いベビーファンドにはマザーファンドに信託財産留保額を置くなどの形でコスト負担をさせているとのことでした


ご紹介いただいた河童さんのこの記事を以前見たことを思い出しました。

この記事を最初に見たときも思ったことですが、巨額のマザーファンドがあることのありがたさが沁みこみますね。
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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

●「誰でもできる超簡単ほったらかし投資」(カテゴリ「【公開】誰でもできる究極の投資」)はこのブログの全エッセンスを1記事に凝縮したものです。
●カテゴリ「この投資信託がすごい」では、ベストバイファンドの具体名を明示しています。
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