スリム米国株が値下げしても、やっぱりスリム先進国株

昨日、SBIバンガードS&P500が信託報酬0.1%を下回る激安価格(実質信託報酬0.088%)で新規設定されるというニュースをご紹介しました。

●SBIが「VOOを買うだけファンド」を楽天の半額以下で発売(9/26~)
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1440.html

同じ指数をベンチマークとするeMAXIS Slim米国株(信託報酬0.15%)は数日中に同額値下げを発表すると思われます。
さて、そうなると米国株ファンドが先進国株ファンドよりも安く買えることになります。

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先進国株ファンドの最安は、eMAXIS Slim先進国株です。
スリム先進国株の信託報酬は税抜0.0999%です。

これに対し、同額値下げ後のスリム米国株の信託報酬は税抜0.088%(予想)ですから、スリム先進国株よりも0.0119%安いことになります。
0.0119%は1000万円あたり1190円ですから、両者の差はごくわずかです。

スリム先進国株の組入比率は、アメリカが67.7%、アメリカ以外が32.3%です。
ざっくり言えば、3分の2がアメリカ、3分の1がアメリカ以外の先進国になります。


したがって、スリム先進国株とスリム米国株との比較の視点は、

1000万円あたり1190円の追加コストを支払って、アメリカ以外の先進国株を3分の1混ぜるべきかどうか

ということになります。


ところで、我々インデックス投資家がインデックス投資を選択するのは、指数の期待リターンを得たいと考えるからです。

インデックス投資の目的は期待リターンを得ること
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-328.html

JPモルガン・アセットマネジメントは、定期的に幅広い資産クラスの長期見通しを公表しています。
その最新版がこちらです。
https://www.jpmorganasset.co.jp/jpec/ja/promotion/ltcma2019/index.html

JPモルガンによれば、各資産の期待リターンは、

日本国債 0.75%
先進国国債(除く日本) 1.25%
新興国国債 4.50%

日本大型株 5.00%
日本小型株 5.50%
米国大型株 3.50%
米国小型株 4.25%
先進国株(除く日本) 4.00%
世界株 4.25%
新興国株 6.75%

となります。

スリム米国株は「米国大型株」ですから、JPモルガンによればその期待リターンは3.50%です。
これに対し、スリム先進国株は「先進国株(除く日本)」ですから、その期待リターンは4.00%となります。

このように、JPモルガンの分析結果によれば、米国一国集中投資をすることで地域リスクをとったにもかかわらず、期待リターンはかえって下がってしまうことになります。

スリム米国株とスリム先進国株のコスト差は1000万円あたり1190円にすぎません。
私は、1190円を余分に支払って、アメリカ以外の先進国株にも投資したいと考えます。


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コメント

僭越ながら、その論理では一番リターンの良い新興国株を買うべきとなりませんか?

No title

コメントありがとうございます。

>その論理では一番リターンの良い新興国株を買うべきとなりませんか?

将来的に安定運用が期待できるかという観点で、新興国株は投資対象からは外れます。

投資対象にするとしても、時価総額比の全世界株ファンドの一部にするかどうかという程度でしょうね。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

なるほど!
大変参考になりました。ありがとうございます。

うーん…なんか確証バイアスがかかってるように思えます

意外

意外です。てっきり、アメリカ一本の方が先進国よりも、期待利回りが高いものと思ってました。
利回りの高いアメリカか、利回りは少し落ちるけど分散の効いた先進国の選択かと思ってました。

実際、過去10-20年間ではS&P500の方が利回りいいですし、それを勧めている方もいるくらいですし。

分散が効いて利回りも高いなら、アメリカ一本を選ぶ理由はないですね。
また、日本の利回りがそんないいというのも意外です。アメリカより高いってホントかなと思ってしまいます。

No title

コメントありがとうございます。

>大変参考になりました

よかったです。

>なんか確証バイアスがかかってるように思えます

人間は多かれ少なかれ思い込みにとらわれるものです。

>てっきり、アメリカ一本の方が先進国よりも、期待利回りが高いものと思ってました

アメリカはもう出せるものは出し尽くしたというのがJPモルガンの判断なのでしょうね。

アメリカに集中して儲かるか儲からないか分からないのであれば、無難に先進国全体に分散させるべきでしょうね。

いつも参考にさせていただいております。
色々な意見があって当然ですが、期待値は言葉どおり期待値でしかありません。
個別株でも証券会社がレーティングを出したりしていますが、それと同じで裏切られることが多いと思っています。
大事なのは出口をイメージしておくことで、いつかは換金する(円に戻す)日が来るでしょう。
一括で売るか分散して売るかも分かりませんし、その時に高値で売れるかどうかも分からないので、私自身は値動きがマイルドになる分散が正義(一番後悔が少ない)と思っています。
日本株も含まれるものなら、少なくともその分は為替リスクもないわけですから、そんな私はeMaxis Slimオールカントリー一択です。

No title

分散重視なら、全世界>先進国>>米国>>新興国
シャープレシオ重視なら、米国>>先進国>全世界>>>新興国
・・・といったところでしょうかね。

私はシャープレシオ重視派寄りなので、米国株比率多めです。
確かに米国株割高、欧州株割安というのはよく言われていることですが、欧州の日本化(高齢化、低成長化)が顕在化してきてますね。
総合的に見て他人に勧めるならば先進国株が無難のように思います。

No title

コメントありがとうございます。

>日本株も含まれるものなら、少なくともその分は為替リスクもないわけですから、そんな私はeMaxis Slimオールカントリー一択です。

私は、かつて「男は黙ってVT」というパワーワードを思いつきましたが、スリムオールカントリーも定番といえるほどまで育ってほしいものですね。

>総合的に見て他人に勧めるならば先進国株が無難のように思います。

みんなが買うものを買っておくのが間違いがなさそうです。

No title

高い信託報酬を払ってまで米国に集中する必要があるのか、というこれまでの話には頷かされてきましたが、正直この理論にはがっかりです。

No title

コメントありがとうございます。

>高い信託報酬を払ってまで米国に集中する必要があるのか、というこれまでの話には頷かされてきました

今回はその逆です。

米国株100%よりも高いコストを支払って先進国株に分散させたほうがよいかどうかということですが、私は分散させるべきであると考えています。
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たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
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ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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