ニッセイやスリムが狙う「つみたてNISA」という新大陸

野党とマスコミが寄ってたかって叩いている金融庁のワーキンググループ報告書ですが、その30頁を見るとつみたてNISA、一般NISA、iDeCoの利用状況が記載されています。

ちなみに、私は、野党が求めた合同ヒアリングには金融庁の副大臣ないし大臣政務官が出席して下記のように応答すべきだったと考えています。
政務次官を廃止して副大臣を2名も設けたのは(大臣政務官の英語表記は「Vice-Minister」であり副大臣の意味です。副大臣の英語表記は「Senior Vice-Minister」であり、これは「筆頭副大臣」の意味です)、政治家と対峙する役割を担わせるはずだったと思いうのですが、田中さんと長尾さんは寝ているのでしょうか。

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副大臣ないし政務官が冒頭で言うべきだったコメントはこちら。

まず前提として申し上げると、これは金融庁の公式見解でなく、あくまでも金融庁が今後の参考にするために設置したワーキングループが取りまとめた報告書であるというだ。ワーキングループには有識者にご参加いただき、12回に及ぶ充実した議論が行われたと聞いている。私も担当者から報告を受けたが、この報告書は何度も熟読し今後の金融庁行政の参考にすべき知恵が詰まったものと感じている。
現在、年金100年安心プランは崩れたから各世帯は自助努力で2000万円をためなければならないと金融庁が表明した等の一部報道が見受けられるが、これは完全な間違いである。
そもそも、年金を所管しているのは金融庁ではないから、ワーキングループに対しても年金に関する議論を求めることはしない。端的に言えば、年金100年安心プランが維持継続できるかどうかについて、金融庁が意見を述べることは絶対にないということだ。
問題視されているのは、当報告書24頁の「公的年金制度が多くの人にとって老後の収入の柱であり続けることは間違いないが、少子高齢化により働く世代が中長期的に縮小していくことを踏まえて、年金制度の持続可能性を担保するためにマクロ経済スライドによる給付水準の調整が進められることとなっている。」との部分であると思われるが、これは本ヒアリングに出席の議員各位も認識されている客観的な事実を指摘したものにすぎず、完璧に正しい現状認識である。
当報告書は、
(1)厚生労働省が提供した資料によれば、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯における平均収入は21万円であるのに対し、平均支出は26万円であることから、毎月5万円の赤字額が発生していることが分かったが、平均的な生活水準を維持するためには保有資産を取り崩して生活していかざるを得ないこと
(2)毎月の生活費の赤字額5万円は30年でおよそ2000万円になるところ、仮に夫65歳、妻60歳の夫婦のみの無職世帯が2000万円の金融資産を保有していたとしても、30年後には保有資産は底をつくことになるから、現状の生活水準を維持したいのであれば、人生の寿命が延びることに伴って金融資産の寿命についても延ばしていかなければならないこと
(3)金融資産の寿命を延ばすためには、金融の先端知識や手間がいらない長期・分散・積立投資が極めて有用であること
(4)これらの現状分析を踏まえ、老後に豊かな生活水準を維持したのであれば、現役世代から貯蓄に努めるだけでなく、つみたてNISAやiDecoを活用して金融資産の寿命を延ばすべきであること
を指摘したものである。
最後に、一部報道によれば、「いきなり国民に2000万円貯金しろと言う国は聞いたことがない」とコメントした議員もおられるとのことだが、当意見書の趣旨は、「老後に豊かな生活水準を維持したければ、2000万円を貯金するだけでは足りず、金融資産の寿命を延ばすべく現役世代のうちから各自が考えて行動しなければならない」というものであることを指摘しておく。


さて、前置きが長くなりましたが、
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf

この報告書30頁には、つみたてNISAの利用状況が整理されています。

それによると、つみたてNISAの利用者は成人人口の1.0%であり、しかも、その1.0%の利用者の平均残高は9万円ということです。
また、投資信託協会の調査によれば、

●20代の6割がつみたて投資を知らず、92%がドルコスト平均法を知らない
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1312.html

ということですから、投信会社にしてみれば、手つかずの豊穣たる新大陸が目の前に広がっているわけですね。
ニッセイやスリムが値下げ競争を諦めない理由は、つみたてNISAを制するための戦いはまだ始まったばかりだということを知っているからです。

なお、つみたてNISAについてよく分からないという方は下記記事をご覧ください。

●つみたてNISAは究極のワイン投資である
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1114.html


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コメント

本当のことを言うのが不適切?不適切なのはアベノミクスだろう

男爵殿も頑張って考えたのでしょうが素人の駄文の域を出てませんね。野党、マスコミに揚げ足取りされるのが目に見えてます。

No title

コメントありがとうございます。

>不適切なのはアベノミクスだろう

麻生さんはそんなことは言わないと思いますよ。

>野党、マスコミに揚げ足取りされるのが目に見えてます。

謝るよりましだと思います。
トップの役割は部下を守ることです。
麻生さんは最初はよかったのですが、腰砕けになって残念でした。

No title

> 麻生さんはそんなことは言わないと思いますよ。

国民をあたかも豚🐽ではないかと表現したのは不適切だった

なんかもう政争の具になってしまって、金融庁がどんなに丁寧に説明しようと聞く耳持たない状況ですね。良い提言なのに大変残念です。
せめて、この大炎上のおかげで(?)、報告書の知名度が上がり、一般の中で少しでも、資産形成の大切さへの理解が高まれば良いですね。

No title

コメントありがとうございます。

>なんかもう政争の具になってしまって、金融庁がどんなに丁寧に説明しようと聞く耳持たない状況ですね。良い提言なのに大変残念です。

総理が国会で謝罪に追い込まれましたので、担当者は不遇の人生を送ることになりそうです。

しかし、

安倍首相「これは、金融庁から発表された数字なんだろうと思いますが、これは不正確であり、誤解を与えるものであったと」
一方、質疑の中で、麻生財務相は、金融庁の報告書を冒頭の一部しか読んでいないと答弁したため、場内からは激しいヤジが飛ぶなど、政府は釈明に追われている。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20190610-00419034-fnn-pol

答弁作成者がこの報告書の趣旨をきちんと理解していれば総理に恥をかかせずに済んだことを思うと、残念でなりません。

冒頭しか読まない麻生さんと最後しか読まない見城さん、どっちもどっちですが、どうせなら最後の結論部分だけを読んだほうがよかった気がします。

No title

追伸です。

というかこの報告書、総理、麻生担当大臣、蓮舫副代表、辻本国対委員長、結局だれもきちんと読んでいないような気がしてきました。

No title

今回の年金騒動については、マネーリテラシーのある人間とない人間の受け取り方が全く違いますね。

マスコミと野党は無知からか確信犯からか不正確な情報を煽りに煽っていますが、政府与党まで目先の選挙を恐れて日和ってしまったのは残念です。

今回のレポートも正しく理解すれば年金不安の払拭に一役買えたものを、結局無知から来る不安をより増幅させた結果になってしまいました。

スリム先進国がUFJ銀行で買えるようになっていました。窓口ではダメですが。
販売ランキングでも一位がemaxis日経255ですし、インデックスファンドは少しずつですが確実に広まっていそうです。

蓮舫先生は50ページの報告書なので10分で読めます、との追及、麻生先生は冒頭だけ読んだとのことでした。なんかもう、終わってますね

No title

コメントありがとうございます。

>今回のレポートも正しく理解すれば年金不安の払拭に一役買えたものを、結局無知から来る不安をより増幅させた結果になってしまいました。

誰もレポートを読んでいないからでしょうね。

>スリム先進国がUFJ銀行で買えるようになっていました。窓口ではダメですが。

情報提供ありがとうございます。
インターネットバンキング専用ですね。これは三菱UFJ銀行も踏み切りましたね。

>蓮舫先生は50ページの報告書なので10分で読めます、との追及

蓮舫さん、10分で流し読みしたので誤読してしまったのでしょうね。

No title

安心100年の年金プランって、現役時代の所得代替率50%以上を目指す…らしいです(伝聞)。
丸っと同額払うよ、じゃないのでプランは崩れてないと思いますが。

「うちならそんな貯金しろなんて言いません。任せて下さい。」…全然信じれん。
逆に国民に不誠実。バカにされているとしか。





No title

コメントありがとうございます。

>安心100年の年金プランって、現役時代の所得代替率50%以上を目指す…らしいです

女性自身の記事ですね。

「手取り収入50%確保」のはずが「2,000万円の貯蓄が必要」に……。
https://jisin.jp/domestic/1745302/

例の報告書10頁を見ると、社会保険給付19万1880円がある前提で毎月5万円の赤字額が発生すると試算されています。

19万1880円×2=38万3760円

この報告書を見て怒るべきは手取りで月収38万3760円(年収460万5120円)以上の収入がある人だけのはずですが、そんな人が果たしてどれだけいるのか疑問です。

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