2000万円貯金問題

金融庁は、6月3日付けで、「金融審議会市場ワーキング・グループ報告書」を公表しました。
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf

この報告書について、共同通信は、

野党は5日、参院選をにらみ、終盤国会で年金問題を巡り安倍政権を追及する考えを示した。95歳まで生きるには夫婦で2千万円の蓄えが必要と試算した金融庁金融審議会の報告書について「人生100年時代に国民一人一人が勝手にやれという責任放棄宣言だ」(立憲民主党の辻元清美国対委員長)と批判した。
辻元氏は報告書に関し「衝撃的だ。全く根拠が分からない。国民年金だけで生活している人もいる。いきなり国民に2千万円貯金しろと言う国は聞いたことがない」と記者団に述べた。
野党は6日に合同ヒアリングを開き、日米貿易交渉、10月の消費税増税を加えた3本柱で政権をただす方針だ。(共同通信)

と報道しています。



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私は、立憲民主党の辻本国対委員長が、

衝撃的だ。全く根拠が分からない。

と発言したことに強い衝撃を受けました。

なぜなら、報告書にははっきりと根拠が明記されていることから、

(1)辻本国対委員長が報告書を読まず、また聞きの不確実な情報しか得ていないのに断定的な口調で批判している
(2)辻本国対委員長は報告書を読んでも理解できない阿呆だ
(3)辻本国対委員長は報告書を読んで根拠について理解したにもかかわらず、国民をだますためにあえて嘘を述べている

のいずれかだからです。

このうちのどれであっても、辻本国対委員長の資質に重大な疑義が生じますし、そのような人物を国対委員長という要職に据えている立憲民主党を信用することはできません。

ちなみに、野党が合同で金融庁をつるし上げた様子はこちらです。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/450065

これは最初の10分ほどですが、実際には1時間15分も合同ヒアリングは行われました。
野党がここまで頑張っているのは、

老後資金が年金だけでは足りず、「30年間で約2000万円が必要」との金融庁の試算に対し、野党が政府を追及する姿勢を強めている。第1次安倍政権下の2007年参院選では「年金記録漏れ問題」の追及で勝利した経験があるだけに、今夏の参院選でその再来を狙う構えだ。
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190606/k00/00m/010/286000c

との思惑があるからです。

しかし、金融庁が生活費が毎月5万円不足するので資産を取り崩して生活しているとした根拠は総務省のアンケート調査に基づくものです。

金融庁は、総務省の調査によれば高齢者夫婦世帯では21万円の収入に対して支出は26万円であり、毎月5万円の赤字が出ているので、1年で60万円の赤字、10年で600万円の赤字、30年で1800万円の赤字となるが、長寿化が進行する中で30年以上無職で生活する高齢者は珍しくなくなるであろうから、2000万円程度の余剰資産がないと悲しいことになるかもね、今の年金水準ですら赤字なんだから今後年金水準が切り下げられるともっと厳しくなるかもね、だからみんな長期・積立・分散投資をしようぜと言っているだけです。

高齢者夫婦の世帯収支を調査したのは総務省、年金行政の所管は厚労省ですから、金融庁が非難される理由はないわけですが、参院選挙の武器になると息巻く野党はクソもミソもごっちゃにし、よってたかって金融庁をつるし上げています。


上記報告書は、最後にこのように述べます。


ここまで、ライフステージ別に、長期・積立・分散投資等による資産形成や資産管理の重要性を述べてきた。
前者については、人によっては資産運用が性にあわないと考える人もいるかもしれない。
長期・積立・分散投資といえども、経済情勢によっては、資産が目減りする時期も当然ありうるし、資産の構成を見直さなければならない場合もありうる。
資産運用に対する向き・不向きも一定程度存在するだろう。
また、就労によって新たな所得を得る方が資産運用よりも効率的と考える人もいるかもしれない。
しかしながら、今後も老後の収入の重要な柱であり続ける公的年金については、少子高齢化という社会構造上、その給付水準は今後調整されていく見込みである。加えて、低金利環境が長く続く中、資産運用による資産形成の可能性を閉ざしてしまうことは、豊かな生活のための有力な選択肢の一つを放棄してしまうことになるのではないだろうか。
長期・積立・分散投資ならば、金融の先端知識や手間はほとんど必要ない。人生100 年時代というかつてない高齢社会においては、これまでの考え方から踏み出して、資産運用の可能性を国民の一人一人が考えていくことが重要ではないだろうか。


ケチのつけようがない極めてもっともな指摘であり、報告書を作成したワーキンググループのメンバーも「この考え方を否定する人はまさかいないだろう」と考えたのでしょう。
実際問題として、労働者人口が減少する少子高齢化時代に突入しているわけですから、現状の年金水準を維持することは不可能です。

丸山議員糾弾決議を欠席した小泉進次郎議員のコメントです。

議員の出処進退というのは議員一人一人が判断すべきことだ。
辞めなかったときに、どうするかを判断するのは選挙だ。それが有権者に与えられた民主主義という力。
参院選がもうすぐある。国民に「しっかり選ぼう」と考えてもらう機会にすることが大事なのではないか。
https://mainichi.jp/articles/20190606/k00/00m/010/253000c


金融庁をつるし上げれば票が入ると考える野党に投票する人は、残念ながら「有権者に与えられた民主主義という力」の重要性を理解していないのでしょうね。

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コメント

仰るとおりですね。

しかも、娯楽費を多分に含む毎月「26万円」の暮らしをするという前提ですから、現役世代より遥かに低い社会保険料・各種税金で済む高齢者が、そのレベルの生活を送るなら2,000万円ぐらいは必要でしょう。
そんなことに今更衝撃を覚える人の方が衝撃です。

No title

コメントありがとうございます。

麻生大臣、謝っちゃいましたね。
残念です。

No title

正論ではあるが、上級国民優遇・弱者切り捨てを掲げる安倍政権を熱狂的に支持してきたのは国民。貧困拡大は国民の望んだ事だ。肉屋を支持する豚🐖が日本の没落を呼んだ事実は重い。屠殺されるまで気づかない豚の問題

No title

政局っていうやつになっちゃったの?
各地で「つみップ」を開催したり、財務省とNISA恒久化で対決したり奮闘されている金融庁の方が気の毒でなりません。
つっじーさんは実は国民の生活なんて眼中になさそう…。議論吹っかけるにしても乱暴すぎます。
今の各年代の人がどうしたら長い人生を生き抜けられるか、真剣に考えてほしい。
期待する人を裏切らないよう。

No title

コメントありがとうございます。

>各地で「つみップ」を開催したり、財務省とNISA恒久化で対決したり奮闘されている金融庁の方が気の毒でなりません。

野党の合同ヒアリングですが、金融庁は副大臣ないし政務官を出してきちんと反論すべきでした。
尻を拭くために出てこない副大臣や政務官などクソの役にも立ちません。
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