【基礎知識】なぜ投資信託は買値が分からない状態で購入するのか?

投資信託の基準価額と純資産額は、毎日、運営会社によって公表されます。

普通の買い物をする際は、値札を見ていくつ買おうか決めてから購入しますが、投資信託を購入する際は、前営業日の基準価額を目安に購入するしかありません。

実際の買値は、日本株であれば当日の18時ころに更新される基準価額、外国株であれば翌日の18時ころに更新される基準価額に基づいて計算されます。
これを「ブラインド方式」といいますが、なぜ投資信託はブラインド方式が採用されているのでしょうか?

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投資信託は、運用会社を信じて託す形式で投資を行うものです。

スリム先進国株を例にして説明します。

まず、顧客は、販売会社(楽天証券)経由で運用会社(三菱UFJ国際投信)に資金を渡し、「この資金で先進国株を買って運用してほしい」と委託します。

すると、運用会社は、顧客から預かった金を使って、その日の市場の終値で先進国株を買います(実際には、スリム先進国株のファンドマネージャーが、マザーファンドのファンドマネージャーに対して注文を出し、マザーファンドが現物株を購入し、それをスリム先進国株に割り当てる形になります)。

マザーファンドが現物株を調達する市場は、その日の夜から次の日の朝にかけて開かれます。
スリム先進国株は指数に連動するインデックスファンドであり、指数は市場の終値(引け値)の時価で提供されることから、マザーファンドも市場の引け値で現物株を購入します(マザーファンドのファンドマネージャーが自分で先進国株市場に注文を出すわけではなく、現地のブローカーに報酬を支払って購入してもらうことになります)。

スリム先進国株のファンドマネージャーは、マザーファンドから提供された数字をもとにスリム先進国株の基準価額を決め、それを次の日の18時ころに発表します。

時系列で整理してみます。

(1)顧客は当日の15時までに販売会社に注文を出す。
(2)販売会社は、当日の15時すぎ、運用会社に速報版の受注額を知らせる。
(3)運用会社は速報版の金額をもとにブローカーに対し発注する。
(4)運用会社は、翌営業日、ブローカーに対価(報酬+購入額)を支払い、現物株を取得する。
(5)販売会社は、翌営業日、運用会社に確定版の受注額を知らせる。
(6)スリム先進国株のファンドマネージャーは、速報版を前提にした発注額と確定版の受注額とを見比べ、自分がうまく対処できたかどうかを確認する。
(7)スリム先進国株のファンドマネージャーは、翌営業日の18時ころ、基準価額を公表する。この基準価額が約定価格となる。


顧客がスリム先進国株を買うときは、おおよそこのような流れをたどります。

投資信託がブラインド方式なのは、顧客が運用会社にお金を預けた後、運用会社がそのお金を使って現物株を買うわけですが、その買値は翌朝の外国市場の引け値になるため、いくらになるかは翌日の朝、外国市場が終わった時点でなければ分からないからです。

なお、スリムTOPIXの場合は、顧客はその日の15時までに注文し、運用会社もその日の15時までに購入し、その日の18時すぎに公表される基準価額で約定するため、非常に忙しいことになります。
ファンドマネージャーは、顧客が午前中に注文してくれると喜び、15時直前に注文されると苦しみます。
15時直前の注文額が多ければ多いほど、ファンドマネージャーの見込みが狂いますので、投資信託が指数と乖離(上振れたり下振れたり)する原因となります。

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コメント

No title

積立買いしかできない(スポット買いできない)野村つみたて外国株式のようなタイプは、当日の朝(真夜中)にすべて金額が確定するので、乖離が小さくなるということでしょうか?

No title

ブラインド方式であるだけに、インデックスからの日々の乖離率が小さなファンドを選びたいと思います。日々の市場の動きは受容しますが、それ以上の振れ幅で約定すると悔しい思いをしますから。

顧客としては、15時直前ではなく、できるだけ朝の早い時間に注文を入れるようにすると、自分の保有するファンドの日々の乖離を抑えることに協力できるのでしょうかね。ファンド別に、注文時間の加重平均のデータがあるとおもしろそうですね。朝型の顧客の多いファンドは乖離が少ない等の分析ができそうです。

No title

外国株式等では翌朝10時の為替レートを考慮しなければならないので大変ですね。

No title

コメントありがとうございます。

>野村つみたて外国株式のようなタイプは、当日の朝(真夜中)にすべて金額が確定するので、乖離が小さくなるということでしょうか?

野村つみたて外国株は、顧客の購入締切が前営業日の15時であることから、運用会社は確定した購入額を前提に発注することができます。

野村つみたて外国株投信の乖離が少ない理由も、おそらくこの点にあるのでしょうね。

>顧客としては、15時直前ではなく、できるだけ朝の早い時間に注文を入れるようにすると、自分の保有するファンドの日々の乖離を抑えることに協力できるのでしょうかね。

スポット購入ではなく均等額積立購入をしたほうが、運用会社はより正確な予測をすることができるでしょうね。

>朝型の顧客の多いファンドは乖離が少ない等の分析ができそうです。

インデックス投資と同じで、顧客が多数であればあるほど注文時間のバラツキは小さくなっていくでしょうね。

>外国株式等では翌朝10時の為替レートを考慮しなければならないので大変ですね。

注文額が余りに大きければ何らかの方法でヘッジするのでしょうが、大幅な為替変動があると大変なことになりそうですね。

No title

あいわらず、まるでわかっていない、ド素人感まるだしの記事ですな。

何を言うのも勝手ですが、素人さんは素人の範囲でモノを言わないとね。

知りもしない運用会社内部の実務を、ワケ知り顔で知ったかぶるのは、恥ずかしいですよ。


No title

コメントありがとうございます。

>あいわらず、まるでわかっていない、ド素人感まるだしの記事ですな。

間違っている箇所について、具体的に理由をお示しいただけると大変うれしいです。
よろしくお願いいたします。

本文を理解できてないのですが、外国株の投資信託の場合、直近の値上がりがあれば買い控え、値下がりすれば買い増しするような後出しジャンケンは可能ですか?

No title

コメントありがとうございます。

>外国株の投資信託の場合、直近の値上がりがあれば買い控え、値下がりすれば買い増しするような後出しジャンケンは可能ですか?

不可能です。

注文は当日の15時で締め切られ、当日の夕方から翌朝にかけての外国市場の引け値でファンドが現物株を購入し、全保有株の時価を毎日の引け値で再計算して基準価額を算出しますので、幾らで売り買いできるかは注文後の市場の値動きにゆだねられることになるからです。
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たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は、たわら先進国株(楽天証券)とVT(マネックス証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資はeMAXIS Slim先進国株を毎月5万円購入。
●松井証券で「Slim全世界株リバランス積立」の毎営業日1万円投資を実行中。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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