MSCI指数の全世界株ファンドはやめてください

昨日、eMAXIS Slimシリーズの運用会社である三菱UFJ国際投信のブロガーミーティング(第2回)が開催されました。
今後、続々とブログ記事がアップされると思われますが、既に非常に詳細な記事がアップされています。

こちらです。
●三菱UFJ国際投信の第2回ブロガーミーティングに参加
https://sindanindex.com/archives/muam0929.html


※よろしければ、次の記事もご覧ください。

●【重要な訂正あり】松井証券、投信保有ポイントを新設
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1045.html

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上記記事には、当日の状況が非常に詳しくまとめられていますので、詳細は上記記事をご覧ください。

私が気になっていたのは、日本を含む全世界株ファンドの新設と直販の状況の2点でした。

●日本を含む全世界株について

ブログやTwitterでは、代田常務が否定的な発言をしていると書かれているらしい。
つみップの時にも話したが、日本込みの全世界株式をどうするのかという話はある。
いろいろ検討したいし、ちょっと言えないこともある。ニュアンスを感じ取って欲しい。
楽天VTに対抗できるよう、全世界株式(3地域均等型)を設定したが資金流入が少ない。
ど真ん中のところで勝負しなければいけない、という話もある。
合成ベンチマークというやり方では、きっと太刀打ちできない。
「MSCIやFTSEのどちらでも良いから、実質コストが低い全世界株式ファンドを作って欲しい」というブロガーの意見に対して、代田常務が「分かりました」と答えたのが印象的でした。
https://sindanindex.com/archives/muam0929.html#toc13

●直販について

このまま順調にいって、年内にできれば良いと思っている。
カード決済、ポイント還元も当然検討課題。
色々と考えているが、秘策を具体的には言えない。
https://sindanindex.com/archives/muam0929.html#toc15


まず、全世界株ファンドについて。

第1回ブロガーミーティング(6か月前)に参加した旅するインデックス投資家さんのレポートです。

代田取締役からの回答は次のとおりです。
・MSCIオールカントリーワールドインデックスに連動する商品を設定するにはMCSIジャパンに連動する商品を新たに設定する必要がある。
・日本株部分をTOPIXで代替することも考えたが潔くない。
全世界株についてはあきらめずに懇親会の時に三菱UFJ国際投信の社員の方にも要望しました。
これに対する社員の方からの回答は次のとおりです。
・代田(取締役)がやらないと言っている以上、日本を含む全世界株はやらないと思う。
・楽天VTの資産が増加しているのはVTへ投資していた人がVTへの投資の代替手段として投資しているものだ。
・日本を含む全世界株に対する需要はあまりないと考えている。
https://heiseitureduregusa.blog.so-net.ne.jp/2018-03-28-1


ニュアンスを感じ取ってみました。

●俺はTOPIXが嫌いだ。とりわけ時価総額比の全世界株ファンドでTOPIXを採用するのは潔くない。俺の信念に反する。

●とはいえ、さすがの俺も日本を含む全世界株ファンドのニーズは無視できんかった。楽天VTの顧客を奪おうと考えて、先進国株、新興国株、TOPIXの3資産均等型を組成してみた。他社にはないオシャレ感があったのでTOPIXを混ぜても我慢できたけど、バンガードとは異なりイボットソンにブランド力が全くなかったのはホント予想外やったわ。大コケしたったわ。

●3資産均等型の大コケをなんとか挽回せんといかん。3資産均等型が大コケしたんは、癖のある変化球だったからや。俺はアホやった。TOPIXは潔くないと考えていたのに、信念を曲げてTOPIXを混ぜてしまったばかりか、オシャレ感に惑わされ判断を間違ってしもうた。男ならまっすぐで勝負やろ。勝負を逃げたらあかん。ど真ん中で勝負や。

●そう考えると、やっぱり合成ベンチマークはあかんな。潔くない。何が先進国80、新興国10、TOPIX10や。そんなん時価総額比やないやろ。お前ら、そんなんでVTに対抗できると思ってるんか。俺は三菱UFJ国際投信を日本のバンガードにしたいんや。合成べンチマークなんてまがいもんで世界のバンガードに勝てるわけあるかいな。なにより合成ベンチマークの3資産均等型、アカンかったやないか。もう一度、同じ失敗をできるわけあるかよ。

●かといって、フィッチィーはあかんな。なぜかってマザーファンドが全くない。マザーファンドをゼロから作って失敗したら、もう俺はおしまいや。やっぱりフィッチィーと心中はできへん。そうすると、ここは手堅くMSCIやな。そうすれば、先進国株と新興国株のマザーファンドを利用できる。問題は日本株のマザーファンドがないことやけど、うちは天下の三菱や。日本株のマザーファンドくらい、これから作ってやろうやないかい。日本株のMSCIのマザーファンドはステートストリート社しかないから、うちが作ればみんな度肝を抜くで。MSCI指数の全世界株ファンド。オシャレ感でキラキラ輝いとるわ。


しかし、そもそもファンドの組成に潔いいも悪いもありません。

純資産額1722億円のセゾンバンガードグローバルバランスファンドは、アメリカ株はS&P500指数です。
純資産額604億円の世界経済インデックスファンドは、日本株はTOPIXの上、GDP比で配分するといいながら、時価総額比のファンドをGDP比で組み合わせただけです(先進国株、新興国株、日本株の配分比はGDP比かもしれませんが、中身の先進国株などは時価総額比です)。

これらは潔いいか悪いかといえば、全く潔くはありません。
しかし、熱烈な支持を集め、純資産額を伸ばしています。

先進国株80、新興国株10、TOPIX10の合成指数でいいじゃないですか。

スリムシリーズのコンセプトは、既存の巨額のマザーファンドにタダ乗りすることで、超低コストと安定運用を実現することにあったはずです。
このコンセプトを維持するためには、日本株はTOPIXのマザーファンドにタダ乗りすべきであり、MSCI指数のマザーファンドを新設してはダメです。

そして、全世界株ファンドを新設するのであれば、その信託報酬は割高にするのではなく、先進国株ファンド、新興国株ファンド、TOPIXファンドの信託報酬を単純に案分して割り付けてください。
日本を除く全世界株ファンドのように、個別で買ったほうが安くなるようにはしないでください。


つぎに、直販ですが、カード投資やポイント制度を真剣に検討しているのは予想外でした。
楽天カード投資の出現で勝負を諦めたものと思っていたからです。

以前も書きましたが、直販が成功するためには、現在の販売会社から顧客を奪わなければなりません。
より儲かる、より便利だと思わなければ顧客は直販に乗り換えることはないでしょう。

私は、三菱UFJ国際投信が直販で成功したいのであれば、次のサービスを導入しなければならないと考えています。

(1)ポイント制度の導入
投資信託の保有残高の0.05%相当額を毎年顧客にボーナスとして渡す(実際に保有する投資信託の口数を増やす形にすれば、キャッシュで渡すよりも運用会社にとってメリットになりますし、顧客にとっても自動再投資による利益を得ることができます)

(2)翌月分の投資予定額を前月末に顧客の銀行口座から自動送金するシステムの導入に加え、クレジットカード決済による購入額1%のポイント付与
→楽天カード投資に対抗しなければ未来はありません。もっともカード投資は必須ではなく、投信保有ポイントとは別枠で購入額の1%のポイントを付与し、それを投資信託の購入代金に充当できるサービス(あるいは1%のボーナスの付与)でもよいでしょう。

(3)複数の投資信託を事前設定した任意の固定配分比で自由に組み合わせ、年に1回、事前設定した固定配分比で自動リバランスするシステムの導入

(4)毎営業日、毎週、毎月、任意の複数日の積立設定の導入


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コメント

No title

折角、全世界株ファンドを新設するのであれば、信託報酬を単純に案分では勿体ないです。最安値の先進国株と同値という、圧倒的な低コストとし、さっさと牙城を築いて欲しいです。

No title

代田さんにはステートストリートの全世界株式が
大コケしたのが見えていないようですね

いくら潔いファンドでもコストが高ければコケる
合成指数だろうが何だろうがコンセプトが受けてコストが安ければ売れる
それだけなのに

No title

コメントありがとうございます。

>最安値の先進国株と同値という、圧倒的な低コストとし、さっさと牙城を築いて欲しいです。

日本株について、MSCI指数のマザーファンドを新設するのであれば(どうやらそうなりそうですが)、スリム先進国株と同額にして戦略的に資金を呼び込まないと、誰も買わないという悲しい結果になりそうです。

私は、信託報酬が日本を除く全世界株と同額(税抜0.142%)であれば、日本株がTOPIXだろうがMSCIだろうが買うつもりはありません。

個別ファンドの配分比の案分(スリム先進国株0.109×80%=0.0872、スリム新興国株0.189×10%=0.0189、スリムTOPIX0.159×10%=0.0159の合計額0.122%)であれば、TOPIXであれば買いますが、MSCIであれば迷います。
マザーファンドを新設なんかしたら、コストがかさんでしまうだろうからです。

しかし、スリム先進国株と同額(0.109%)であれば、日本株がMSCIであろうがなかろうが全力で買います。

>代田さんにはステートストリートの全世界株式が大コケしたのが見えていないようですね

これは本邦初の本格派全世界株ファンドでしたが、丸1年が経過したのに純資産額はわずか7億円です。
やはり税抜0.48%は高かったと言わざるを得ません。

もし税抜0.3%で出していたら、SBIポイントが0.2%付いたことから、実質0.1%の神ファンドになっていたことを思うと残念でなりません。

No title

 ニュアンスを感じ取った表現が最高に面白いです。

 遠からず日本を含む全世界株、商品化されそうですね。

 その場合、たわら男爵さんがおっしゃるとおり、MSCIジャパンの経費率が心配です。

 いずれにしても楽天VTよりはいい商品になりそうです。

 それまでは松井証券のリバランス積み立てで自作したeMaxis Slim全世界株式インデックスに全力投資です。

No title

日本株は個別株やETFで既に十分持っている投資家は多いと思います。

中途半端な全世界株作るくらいなら、まずはとにかく日本除く全世界株の信託報酬を按分値に引き下げてほしいものですねえ。

No title

コメントありがとうございます。

>ニュアンスを感じ取った表現が最高に面白いです。

恐縮です。
自分で書いてなんですが、本当にこんな風に考えているのではないかと思えてきました。

>中途半端な全世界株作るくらいなら、まずはとにかく日本除く全世界株の信託報酬を按分値に引き下げてほしいものですねえ。

同感です。
私も、スリム全世界株の不振は、自分で個別に買うよりも高いという点にあることは間違いないと思っています。
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プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は、たわら先進国株(楽天証券)とVT(マネックス証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)はeMAXIS Slim先進国株を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資はeMAXIS Slim先進国株を毎月5万円購入。
●松井証券で「Slim全世界株リバランス積立」の毎営業日1万円投資を実行中。
●楽天証券で「たわら男爵15種」の毎月2回100円投資を実行中。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、大和証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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