暴落に動じない勇気と新興国不要論

ご質問をいただきました。


こんにちは。男爵様の頭脳明晰さに、いつも感嘆しながらブログを拝読しております。有益な情報、いつもありがとうございます。
さて、今回のテーマとは直接関係がなく恐縮なのですが、一つ気になっていた質問をさせてください。
以前、男爵様の記事にて、以下のような箇所がありました。

【引用始まり】
JPモルガンによれば、各資産の期待リターンは、

日本国債 0.25%→0.50%
先進国国債(除く日本) 1.25%→1.00%
新興国国債 4.50%→3.75%

日本大型株 4.75%→4.75%
日本小型株 5.25%→5.25%
米国大型株 5.25%→4.00%
米国小型株 6.00%→4.25%
先進国株(日本含む) 5.50→4.50%
先進国株(除く日本) 5.50%→4.25%
世界株 5.75%→4.50%
世界株(除く日本) 5.75%→4.50%
新興国株 8.25%→6.50%

【引用終わり】

上記を単純に読みますと、リスク資産は新興国に全ツッパするのが最もよいのでは?と単純に思ってしまったのですが、男爵様はそのような手法をとられていませんよね。
この件につきまして、男爵様のお考えを賜われれば幸いです。
おそらく、新興国はボラティリティが高すぎるので、理論的にはいちばん期待リターンが高くても、生身の人間である我々には、とても長期的な運用に精神的に耐えられないからではないかな、と推測しているのですが。。。
既出の質問でしたら、申し訳ありません。
何卒よろしくお願いいたします。

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私がスリム先進国株100%を推奨し、スリム新興国株100%を推奨しない理由はシンプルです。
単純に新興国を信用することができないからです。

新興国株の上位国は次のとおりです。

中国 33%
韓国 15%
台湾 12%
インド 9%
南ア、ブラジル 6%
ロシア、メキシコ 3%

中国と韓国でおよそ半分です。
つまり、新興国株に賭けるということは、中国と韓国に賭けるということを意味します。

中国は政治闘争で負けると殺され、韓国は刑務所に入れられます。歴代大統領のほぼ全員が退任後に逮捕されるような国はまともではないと思います。
中国も韓国も政治的に極めて野蛮な国です。換言すれば、理性的なルールが最上位に位置するのでなく、その時々の思惑や国民感情によってしばしばルールが書き換えられるのでは、安心して投資することはできません。

また、先進国は、大航海時代から後進国を搾取して栄えてきたという歴史的実績があります。
世界のルールを作るのはその時々の覇権国であり、今の覇権国はアメリカです。
だとするならば、増え続ける世界人口に伴って発展するであろう世界経済の果実を誰が最もよく味わうことができるかといえば、それはやはり先進国だと考えます。

しかも、新興国の時価総額は世界全体の1割前後しかありません。
私は、インデックス投資は世界全体の発展に伴う株価の上昇利益を手に入れることが目的であると考えていますので、わずか1割程度にしかすぎない新興国株に全力投資をする気にはなれません。

さらに、チャートを見てみると、新興国株インデックスファンドは明らかに右肩上がりではありません。
将来のことは分からないとはいえ、過去が右肩上がりでないのにこれからは右肩上がりであると期待するよりも、過去が右肩上がりだからこれからも右肩上がりであると期待したほうが、その期待が報われる可能性が高いような気がしています。

インデックス投資にとって重要なことは、

「長期、分散、つみたて投資とその継続を低コストで行うこと」(@バンガード社の)

です。

バンガード社の創設者であるボーグルも、

この書籍の中で次のように述べています。

投資期間が長く、かなりの胆力と度胸のある投資家、つまり、そのときどきの市場の暴落にも動じない勇気のある投資家は、S&P500インデックスファンドに100%アロケーションすることが良い選択となろう
(上記書籍295頁)

私は、中国株や韓国株では「そのときどきの市場の暴落にも動じない勇気」を保つことはできません。なぜなら、中国や韓国を信用することができないからです。

しかし、先進国株であれば「そのときどきの市場の暴落にも動じない勇気」を保つことができます。

「今の暴落は一時的なものであり、ホールドし続ければいずれ相場は元に戻る」

という確信が持てるのは、やはり先進国株だけではないかと考えます。


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コメント

No title

激しく同感。

No title

先進国は投資適格国、新興国は投機的水準国というのがしっくりくる感じがします。
債券の格付けでいうとBBB以下と言ったところでしょうか。ジャンク債ですね。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

No title

コメントありがとうございます。

新興国株は、時価総額比では1割程度ですから、投資金額も1割程度にとどめるべきであると考えています。

特にMSCI指数は、来年6月からサウジアラビアとアルゼンチンを当たらに組み入れますが、サウジはまだしも、アルゼンチンとかヤバい感じしかしません。


たぬきぬこさん

>確定申告では、1557の配当金は所得税・住民税ともに総合課税で申告し、日本の源泉徴収分を取り返したいと思います

これで住民税非課税世帯(均等割もゼロ)となり、国保も7割減額されるはずです。

ただ、実質的に同一世帯であるとして世帯分離が否認される可能性があるのかどうかについて、私には専門知識がなく分かりません。

事前に市役所に確認したほうが良いと思います。
その際、偽装世帯分離ではなく、実質的にも完全に収支が独立した別世帯であることを説明できないとまずいので、生活費の混同は避けるべきです(実費相当額を渡すべきかどうかは市役所に確認してください)。

>ある程度の個人資産(準富裕層入口程度)があるので、資産の6割程度をスリム先進国に数年にわけて運用投入しつつ、残りの無リスク資産で生活しながら、セミリタイア生活に突入しようかな、と思っています

方針としては良いと思います。
ただし、暴落時にもひたすら均等額積立投資を継続しなければ損をしますので、均等額積立投資を継続することが絶対条件です。

>これからもたわら男爵様のブログ、応援しています。

これからもぜひご愛読ください。

男爵様

丁寧なお返事、ありがとうございます。大変嬉しいです。

スリム先進国積立投資につきましては、すでに毎日積立設定をし、実行中ですので、どんな場面になろうとも、この設定を解除しないと心に決めています。

また、世帯分離ですが、本で知り、その足で役所に向かい、手続きをしました。

特に理由や実態を聞かれることもなく、「生計を別にしているため」と、一枚紙に記入するだけです。その後すぐに、世帯主が変わった、新しい国保の保険証がもらえました。

とても役に立つ本ですので、ぜひ男爵様や読者の皆様にもシェアしたいと思います。

「世帯分離」で家計を守る
https://bookmeter.com/books/7126825

なお、世帯分離をしたあとでも、別世帯の親御さんやお子さんを税法上の扶養に入れられます(今年の確定申告で実際にできました)

つまり、国保料の減免のみを受けやすくして、所得税・住民税の扶養控除メリットはきちんと受けられる、ということです。

詳しくは、上記本をお読みください。

もし読んでみて、記事にする価値がある、と男爵様がお感じになりましたら、ぜひ記事にてより深い考察をいただければ嬉しいです。

重ねて、お返事ありがとうございます。また投稿しますね。

No title

はじめまして。
楽天証券でイデコを始めるのですが、
たわら先進国と楽天全米株、どちらでやるか迷っています。コストのより安い楽天全米株の方がやはりベターでしょうか?

No title

コメントありがとうございます。

>スリム先進国積立投資につきましては、すでに毎日積立設定をし、実行中ですので、どんな場面になろうとも、この設定を解除しないと心に決めています。

初志貫徹されることを祈念します。

>世帯分離ですが、本で知り、その足で役所に向かい、手続きをしました。

この本の著者は専門家ではありません。
実務家ではなく運動家の本を鵜呑みにするのは危険ですから、事前に役所に確認しておくことをお勧めします。

>重ねて、お返事ありがとうございます。また投稿しますね。

また何かありましたらコメントいただければと思います。

>楽天証券でイデコを始めるのですが、たわら先進国と楽天全米株、どちらでやるか迷っています。

マネックス証券か松井証券でスリム先進国株にしたほうが良いと思います。

>コストのより安い楽天全米株の方がやはりベターでしょうか?

両者は投資対象が違います。
楽天全米株はアメリカ集中になりますが、アメリカに集中投資したいのならばスリムSP500にすべきです。

この2つしか選択できないのであれば、私ならばたわら先進国株にしますが、上述したとおり、証券会社を変えてスリム先進国株にしたほうが良いと思います。

男爵様

お返事、ありがとうございます。

世帯分離の件、確かに拙速でした。。。

実務家か運動家か、とても大事ですね。国保料のあまりの高さに閉口していたので、ついすぐに行動してしまいました。

気をつけたいと思います。

男爵様や読者の皆様にも、ご迷惑をおかけし、お詫び申し上げます。

今後とも、よろしくお願いいたします。

No title

いつも興味深い記事を読ませてもらっています。

新興国は中国韓国の割合が高いなぁ~と私も思っていました!
ちょっと高すぎる…と思いつつも、
中韓の少ない、あるいは各国均等割合くらいのファンドが出たら
買うか?と考えると、それも微妙ですけど…

楽天証券で楽天VTを少額で積立してますから、
それに入ってる新興国で、もういいかな~という感じです。

No title

コメントありがとうございます。

>楽天証券で楽天VTを少額で積立してますから、それに入ってる新興国で、もういいかな~という感じです。


時価総額比が一番ですよね。
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たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●リスク資産(6割)は「たわら先進国株」(楽天証券)とVT(SBI証券)をほぼ50:50でホールド中。
●つみたてNISA(SBI証券)では「たわら先進国株」を年初一括40万円購入。
●楽天カード投資(毎月1日)では「たわら先進国株」を毎月5万円購入(+特定口座で11日と21日に各5万円ずつ積立買付中)。
●SBI証券で「インデックスマラソン」の毎営業日100円投資を実行中。

●無リスク資産(4割)は、個人向け国債変動10(みずほ証券、SMBC日興証券)と楽天銀行(金利0.1%)。

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