三井住友・DCつみたてNISA・日本株の上方乖離の原因が判明しました

1月28日付けで、下記記事(※先ほど追記しました)を書きました。

●この投資信託がすごい(2019年1月、TOPIX編)
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1192.html

1年リターンを検討したところ、三井住友・DCつみたてNISA・日本株がスリムTOPIXを抑えて1位でしたので、

想定外でしたが、なぜか三井住友・DCつみたてNISA・日本株が来てしまいました

とコメントしました。


※よろしければ、次の記事もご覧ください。

●【基礎知識】三重課税コスト
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1202.html

広告

しかし、相互リンク先のとよぴ~さんの下記記事を見たところ、その原因が判明しました。

●9月4日上方乖離の謎が解けた!三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド 第7期運用報告書をチェック
https://toyop.net/blog-entry-2945.html

私が上記記事を書いた後に新しい運用報告書が公開されましたが、その7頁を見ると、「2014年4月にオリンパス株式会社に対して損害賠償請求訴訟を提起したところ、2018年7月31日に和解が成立し、同年9月4日付けでマザーファンドに計上した。かかった経費は1005万6959円で、得た和解金は約1億9294万6492円である。その結果、マザーファンドが+27円上方乖離した。」旨が記載されています。

かつて私は、2018年9月4日の上方乖離の原因について、三井住友・DCつみたてNISA・日本株に確認したことがあります。

●【聞いてみた】1日で0.105%の乖離を出した三井住友・DCつみたてNISA・日本株
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1058.html

この時点で、運用会社は、上方乖離の原因がオリンパス株式会社からの和解金の受け入れであることは十分承知していたわけですが、私の問い合わせに対しては、

さて、弊社でもベンチマークであるTOPIX(配当込み)とファンドとの乖離を調べたところ、9月4日に0.105%の乖離がありました。
しかしながら、弊社では他社ファンドとの比較や毎日の値動きの要因分析及びベンチマークとの乖離に関する要因分析は開示しておりません。

と述べ、一切の情報開示を拒絶しました。

非常に残念な対応というほかありません。

なお、三井住友・DCつみたてNISA・日本株は、2017年5月にも、東芝に対して損害賠償請求訴訟を提起しています。

●東芝に対する提訴はコストの無駄遣い
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-400.html

私は、インデックスファンドが損害賠償請求訴訟を提起することには反対です。
なぜなら、指数を忠実にトレースするという、インデックスファンドの本来の目的に反するからです。


この点について、カン・チュンドさんは次のように述べ、絶賛しています。


そう、モノ言うインデックス・ファンド!
当該ファンドがスゴイのは、決算期末において、(途中の上方かい離が修正され)ほぼ、ベンチマーク(TOPIX配当込み)との連動が維持された点であります。
つまり、大量の株式を保有する「株主」としてしっかりモノ申すいっぽう、インデックス・ファンドとしての役割も忠実に果たしたわけです。(ココ、評価してあげるべきでは。)
http://tohshi.blog61.fc2.com/blog-entry-2946.html


しかし、これを何度読んでも、私には三井住友・DCつみたてNISA・日本株がすごいとは思えません。

なぜなら、

(1)インデックスファンドに求められる役割は「モノを言うこと」ではなく「指数を忠実にトレースすること」ですし、

(2)和解金の受入れによる上方乖離が期末で解消されたということは、ファンドの運用がその上方乖離を食いつぶし、それ以上に下方乖離したのではないかと思われる

からです。

広告

コメント

No title

「モノ申す」のは議決権の行使に留めておくべきでしょうね。敗訴なんかした日には目も当てられませんし、そのリスクの取り方はもはやアクティブファンドみたいなものに思えます。

No title

コメントありがとうございます。

>敗訴なんかした日には目も当てられません

同感です。

No title

このファンドが下方乖離する理由が気になります。

GPIFも裁判してるみたいですね。
https://www.gpif.go.jp/info/activity/shouken_soshou_ichiran.html

No title

コメントありがとうございます。

>このファンドが下方乖離する理由が気になります。

このシリーズは、三井住友DC外国株Sといい、三井住友DC全海外株といい、運用がうまいとはいえません。
何らかの構造的な問題がありそうです。

>GPIFも裁判してるみたいですね。

GPIFは究極のアクティブファンドですから、我々の年金(といっても私は全額免除を受けていますが)を1円でも多く取り戻してほしいものです。

No title

「GPIFは究極のアクティブファンドです」

座布団1枚!!また男爵様金言集が増えました。
非公開コメント

広告

プロフィール

たわら男爵

Author:たわら男爵
Painter:ますい画伯
http://www.masuitousi.com/

ブログ開始日 2016年3月1日

●「たわら先進国株」と「VT」を半分ずつ保有中。
●つみたてNISA(SBI証券)は「たわら先進国株」を年初一括購入中。
●クレジットカードによる投信積立サービスを利用し、SBI証券・楽天証券・auカブコム証券で「たわら先進国株」を毎月5万円ずつ購入中。

●無リスク資産は、個人向け国債変動10とauじぶん銀行(金利0.2%)。

パソコン版右端の「ブログ記事検索」と「カテゴリ」が便利です。

●「誰でもできる超簡単ほったらかし投資」(カテゴリ「【公開】誰でもできる究極の投資」)はこのブログの全エッセンスを1記事に凝縮したものです。
●カテゴリ「この投資信託がすごい」では、ベストバイファンドの具体名を明示しています。
●カテゴリ「インデックスファンドの基礎知識」を読めば、誰でも簡単に投資信託の必須知識を得ることができます。

新着記事通知用のツイッターアカウントはこちら。
https://twitter.com/tawaradanshaku

インデックス投資家必読の書

ブログ記事検索

他の投信ブログはこちら

管理