クレジットカード決済でポイントがたまるサービスは、既にエポスカードがtsumiki証券を新たに設立し、9月から開始します。
しかし、注目された対象ファンドは4本で、いずれも高コストアクティブファンドです。
しかも、付与されるポイントはショッピングポイントではなく、保有する金額や期間に応じて0.1~0.5%の間で変動するものです。
端的に言えば、実にしょぼかった。期待が大きかった反面、失望も大きなものでした。
さて、今回の楽天証券の新サービスを見てみます。
まず、対象ファンドは約2500本です。
楽天証券の取扱ファンド数は2638本ですので、ほぼ全てのファンドが対象となります。
つぎに、購入上限は月額5万円です。
もっと上限を増やしてほしいところですが、楽天証券のポイント負担を考えると納得できる金額です。
ちなみに、tsumiki証券は3000円~5万円です。明らかにtsumiki証券に合わせてきましたね。
そして、注目のポイント付与率は、なんと、購入金額の1%です。
しかも、付与ポイントで
投資信託を購入できるということは、期間限定ポイントではなく通常ポイントとなります。
1%ですよ、1%。
これはたまりません。
しかも、購入後は、
投信保有額の年0.048%に相当する楽天ポイントがもらえます。
素晴らしすぎますね。
楽天カード投資によって、3つの大きな影響があります。
1点目は、SBI証券はこれで苦境に立つということです。
購入額の1%のポイント付与は破壊力がありすぎます。SBI証券が対抗しようにも、ミライノカード(住信SBIネット銀行発行)は現金キャッシュバックを前提としていることから、ポイント払いが楽天グループの売上げに直結する楽天ポイントのように気軽に付与することはできません。
2点目は、tsumiki証券は終わったということです。
4本と2500本、0.1ないし0.5%と1%ですから、全く太刀打ちすることができません。
3点目は、三菱UFJ国際
投信の直販は始まる前に終わってしまったということです。
スリムシリーズが楽天カード投資の対象ファンドとなるかどうかは不明ですが、仮に超低コストファンドだけを対象外とすると楽天証券の印象が最悪になり、かえって評判を落としますので、おそらくスリムシリーズも対象となるでしょう。
そうすると、三菱UFJ国際
投信の直販がこれに対抗することは容易ではありません。
ということで、楽天証券、夏の終わりにとんでもないものをぶっこんできました。
サービス開始は10月だそうです。楽しみですね。
なお、楽天カードは、楽天市場を利用する人には必携です。
なぜなら、年会費2160円の楽天ゴールドカードを保有し、引き落とし口座を楽天銀行にすると、常にポイントが+5倍(通常カードは+3倍)になり、毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日は更に+2倍になります。
つまり、楽天カードでショッピングするだけで、最大7%(通常カードは5%)のポイントが余分に付くことになります。
※初稿では、最大9%と誤記してしまいました。謝罪して訂正します。
これは非常に大きいため、私のようなヘビーユーザーは、楽天ポイントのうち、通常ポイントは楽天証券で
投資信託を買い、期間限定ポイントは楽天ポイントカードないし楽天ペイを通じて実店舗(出光、マクドナルド、ミスタードーナツ、ローソンなど)で使い切り、楽天市場では使いません。
【続報はこちら】
●スリム先進国株を楽天カード決済し、1%のポイントをゲットだぜ
http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-1011.html
コメント
No title
朝一番,この記事を拝見して眠気が覚めました.
衝撃的ですね!!!
購入時点で1%の確定益があると言うのは,年率数%のインデックス投資では信じられないことです.
楽天銀行からの引き落としポイントを修正する前の一手なのでしょうか...
2018/08/29 06:52 by 橙 URL 編集
いくらグループ内でしか使用できない楽天ポイントとはいえ、低コストインデックスファンドの場合、購入時の1%を回収するのに信託報酬の販売会社取り分だけでは10年以上かかってしまいます。
ノーロード投信を回転売買されたらたまりませんね
2018/08/29 07:47 by URL 編集
No title
1.楽天カード利用の積み立て購入分:投信保有額の年1%
2.上記以外:投信保有額の年0.048%
という2段構えになるのではないでしょうか。
「積立購入額の1%分の楽天スーパーポイントの還元を受けられる」にすると購入・解約を繰り返される恐れがありますからショッピングポイント的な扱いは無理ではないかと。
それとも月上限5万円(500ポイント)くらいなら目をつぶる戦略なのかも。
いずれにしても正式発表が楽しみですね。
2018/08/29 08:37 by ぽんすけ URL 編集
対応してきた場合はSBIから移管したほうがいいでしょうか。
2018/08/29 10:48 by URL 編集
No title
>楽天銀行からの引き落としポイントを修正する前の一手なのでしょうか
100円で3ポイント付与はおかしいですし、楽天にメリットが皆無ですので、これを機にシステム変更されるかもしれませんね。
>このサービスで楽天はどのように特をするつもりなんでしょうか。
新記事で説明したとおり、販促費と考えると分かりやすいです。
>想像ですがポイント提供は
1.楽天カード利用の積み立て購入分:投信保有額の年1%
2.上記以外:投信保有額の年0.048%
という2段構えになるのではないでしょうか。
区別が困難ですので、私は両取りが可能になると考えます。
>月上限5万円(500ポイント)くらいなら目をつぶる戦略なのかも。
販促費として目をつぶるのではないかと。
>つみたてnisaをSBI証券でslim先進国を毎日つみたてしていますが楽天カードはつみたてニーサに対応してくるのでしょうか。
対応する旨が公式アナウンスされました。
>対応してきた場合はSBIから移管したほうがいいでしょうか。
毎月のつみたて金額の総額によりますが、月額5万円以下であれば、来年のつみたてNISAは楽天証券に変更したほうがよいです。
なお、この場合、今年のつみたてNISAはそのままSBI証券に残ったままとなります。
2018/08/29 13:31 by たわら男爵 URL 編集